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魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第一四章:悲しみに振り向けば明日が見えないよ
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(1)

 (ごお)……。

 とんでもない邪気が吹き出している。

 「魔法使い」系の「正義の味方」の周囲に張られた結界が……どんどん消えていく。

「うわあああッ‼」

「な……何してんだよッ⁉」

 気付いた時には、足が動き出していた。

 前へ……。

 あたしを止めようとする広島の魔法少女の声。

 でも……。

 走りながら深呼吸して「気」を貯める。

 邪気は無数の魔物の姿へと変わる。

 目だけが異様に大きい魔物。

「うおおおおッ‼」

 あたしは「気」を一気に放ち……魔物達を……。

「@#$%&っ‼」

 ペントハウスの奥から意味が通らない悲鳴……。

 でも、その声は……。

 聞き覚えが有る。

「何やってんだ、馬鹿ッ‼」

 広島の魔法少女3人が、あたしに背後から抱き付き……あたしを止めようとする。

「で……でも……」

「あんたが、ふっ飛ばした奴らは……多分だけど、あんたの友達が作り出したモノ……。それを攻撃したら……何が起きるか判るでしょッ⁉」

「え……えっ?」

「ちょっと待ってよ、そんな事も知らないの? ()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ……あっ?

「それに……今……あなたの中に、とんでもないモノが見えた」

 そう言ったのは……別の広島の魔法少女。シンボルカラーはイエロー……いわゆる「あざとイエロー」っぽい外見だけど……。

「な……何が……その……」

「この中に居る、あなたの友達は『観る』能力が暴走してるんでしょ。その影響で、私にも見えた」

「だから……何が……?」

「ドゥルガー……あらゆる戦神・軍神の力を兼ね備えた女神。インド神話の破壊の神シヴァの妃の様々な化身の中でも……最も恐ろしい姿の1つ」

「な……なに……それ……?」

「それが、あなたの『魔法使い』としての……本質や適性みたいなモノ。友達を助けようとする想いが、あなたの中の力を目覚めさせ成長させ、それが表面化した……。けど……よりにもよって、それは……恐怖をもたらす戦いの女神……。誰かを救うのには向いてないモノだった」

「な……なんで……そんな……?」

「生まれ付きみたいなモノ……。どうする事も……」

「そ……そんな……ここまで来て……」

「誰?」

 ペントハウスの奥から……邪気の源が近付いて来る。

「私を殺しに来たのは……誰?」

「あ……あたしだよ……優那(ゆな)ちゃん‼ 友達の大石撫子」

「うそ……だって……あなたの中に居るのは……」

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