(7)
「やれッ‼ 俺ごとやれッ‼」
「で……でも……」
少なくとも、対単体・対少数の攻撃魔法なら、あくまでも相手の気配で狙いを付けるモノ……そして、攻撃魔法とは言わば「呪詛」の一種……早い話が、この状況でもパディントンだけを狙う事が出来る。
でも、魔法とは違う沙也加ちゃんの電撃の能力では……。
「あいつを信じろ……。このままでは、あの熊公が『気』を放てば『ハヌマン・シルバー』も無事じゃ済まん。魔法と電撃の同時攻撃だ。『魔法使い』系は、全員、私に力を集中させろ」
「で……でも……それじゃ……まさか……」
広島の魔法少女のリーダー格が何かに気付いたようだけど……一体、何に……?
「早くやれ、グズグズすると状況は悪化する。『1、2の3』で行くぞ」
「もう知らないよ」
「こっちもッ‼」
「よし、1……2の……3ッ‼」
凶暴パディントンと、沙也加ちゃんのお兄さんが電撃に包まれ……。
同時に……こっちの魔法使い系の人も……。
「オン・マリシエイ・ソワカっ‼」
攻撃魔法を発動。
そして……。
膝をついたのは……。
こっちの魔法使い系の人だった……。
「な……何?」
「呪詛返し……」
広島の魔法少女のリーダー格がそう言った。
「な……何……それ……?」
「えっ? 知らないの……力や技量が違い過ぎる相手に……攻撃魔法を放つと……返される事が……」
ドサっ……。
熊人間に裸絞め&胴絞め沙也加ちゃんのお兄さんは……体の力が抜けたようにズリ落ちる。
「まぁ……全員分の『呪詛返し』を自分1人で引き受けたのは、さすがはヒーロー様だが……残念ながら、まだマモトに戦えるのは……ガキが5匹だけか」
深呼吸……。
「ごめん、貸して……」
「お……おい……」
あたしは、魔法使い系の人の「焦点具」……魔法少女で言う「魔法のステッキ」……を手に取ると……槍のように構える。
「ねえ……全身に電撃を浴びせても、あんまり効かないなら……心臓なんかに一点集中は出来る」
あたしは、沙也加ちゃんに、そう声をかけた。
「う……やってみる……」
そして……。




