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魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第一三章:胸に眠るヒーロー揺り起せ
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(2)

「似合って……ない……」

「うるさい」

 広島から来た「魔法少女」達は、ごっつい外見だけどハイキングなんかには向いてそうな靴に履き替え……まぁ、万が一の為に持って来てたらしいのはいいけど……。

「どう見ても何か変」

「だから、うるさい」

 神社の巫女さんの服をイメージした「魔法少女」のコスチュームと靴が……全然……合ってない。

 あと……。

「な……なに、それ……」

「魔法の杖だけど?」

「それ……どう見てもトンファー……」

 しかも、どうやら材質は……強化プラスチック。「魔法少女の杖」っぽい可愛らしさは皆無。飾り気(ゼロ)、実用性重視。

「あんたも使う? 予備が1本有るけど」

「あ……ありがと……」

「しかし、何なの、この変なデザインの窓?」

 沙也加ちゃんが指差す先には……。

 まず、天井。その下に上下幅が八〇㎝ぐらいの窓。その下に上下幅が六〇㎝ぐらいのコンクリの壁。その下に、また、上下幅が八〇㎝ぐらいの窓。最後に床。

 つまり、1つの階につき、窓が上下2層。

「これ、外から見たら、どう見えた?」

 強化装甲服(パワード・スーツ)が、そう訊いた。

「え……? あっ……。でも……まさか、そんな馬鹿な事の為に……えっと……」

「その馬鹿な事の為だ。地盤の関係で十五階建てが限界だったんで……パッと見で、もっと高く見えるように誤魔化す為だ」

 その時、沙也加ちゃんの彼氏の虎男が窓に近付いて……。

 蹴る。

 あくまで、虎男さんとしては軽く蹴ったつもりらしいけど……。

「うそ……」

「強化ガラスじゃないのかよ……」

 窓ガラスに思いっ切りヒビ……。

「これ、震度4の地震が来たらマズいって、こ〜ゆ〜事ですか? 何か有ったら、頭上からガラスの破片が……」

「違う。ここまで阿呆な設計だとは思っても……」

 その時……爆音と共に……。

 揺れた。

 ビルごと。

 しかも、さっき虎男さんが窓ガラスに入れたヒビが広がる。

「マズい……下の方でも何かエラい事が起きてるみたいだ」

「早く終らせないと、こっちも危ないって事ですか……」

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