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導きの暗黒魔導師  作者: 根立真先
異世界の章:第一部 西のキャロル編
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ep50 ヒモって言うな!

「ん?どうしたのコーロ?」


「あ、いや、何でもないよ」


「ちょっとコーロ様。ユイ様をじっと見つめて、口説こうとでも考えてたんですか?」


「ホンマか!」

「考えてないから!」


「まったく最近のコーロ様は、ユイ様にばっかり入れ込んで、ワタシの事はあんまり構ってくれないですよね~。ふーんだ」

 ミッチーはぶぅ~として不貞腐れた。


「お、お前は急に何を言ってるんだ?」


「アミーナさんも現れてからはなおさらですよぉ。まったく節操ナシなんだから。ハーレム気取りですか!?ラノベ主人公気取りですか!?」


「言ってる事の意味が全然わからん!」


「はーれむ?」

「あの、ユイさん。そこは掘り下げなくていいから...」


「らのべ?てなんや?」

「あの、アミーナさん。説明するの面倒なんでそこも掘り下げないで...」


「いいですか?コーロ様にとって、この世界での最初のオンナはワタシなのですよ!?」


「ますます何言ってんだお前は!てゆーかお前は本だろ!?」


「ユイ様はどうなんですか?」

「ええ??どうってなに!?」


「ああもう!そういうのはいいから!ところで…」

 困り果てたコーロは強引に話を切り替える。


「なんや?」

「どうしたの?」

「何ですか?コーロ様」


「これからのことを決めよう!」

「そ、そうね!決めましょう」

「明日からどうするかやな。ていっても、ウチは自分の事やるだけやけど」


「俺とユイとミッチーは、破滅の黒猫様とやらについて調べる訳だけど、具体的にどうするか」


「そうね」

「どうしましょうか」


「とりあえず首都のタペストリに行くのがええんちゃうかな?」


「確かに一番情報はありそうね」


「ウチも明日、タペストリ行くねん。そこにビジネスパートナーがおってな。ほな一緒行こか?」


「そうね。じゃあ明日、タペストリに行きましょう。コーロもそれでいい?」


「ああ、そうしよう」


「拠点はこの宿のままでええ思うよ。タペストリの宿は高いから。ウチもしばらくはここおるから、なんかあればいつでも声かけてえや」


「よし。じゃあこの宿を拠点に、明日から調査を始めるか!」


 ここでコーロは、今更ながらある重大な事実に気づいた。

「あ、てゆーか俺、お金全然持ってないんだった...」


「そーなんか?」

「コーロ様は無一文のすかんぴんです」

「おいミッチー。ギャンブルで破産した人みたいに言うな」


「コーロ。お金なら心配しないで」

「で、でも、ずっとユイに頼るのも......」


「良かったですねコーロ様!夢のヒモ生活です!」

「ヒモって言うな!」


「ひも?」

「あの、ユイさん。そこは掘り下げないで...」


 するとアミーナがある提案をする。

「ほんなら冒険者登録でもしたらどや?おにーさんもおねーさんも強いんやから。冒険者ギルド行けばすぐできるで?」


「冒険者ギルド?」


「ギルドに冒険者登録すれば、ギルドの依頼を受けてお金を稼げるの。私も昔、冒険者登録した事あるわ」


「ウチもしとるで!時々魔法で魔物シバいたって稼いだりもしとるわ!」


「そうなのか。みんなたくましいんだな」


「コーロ。どうする?」


「なら明日ウチが案内したろか?ギルドならこの街にもあるで?」


「そうだな。じゃあ明日行こう。そうしたら、明日はまずギルドに行って冒険者登録して、その後、タペストリに行って黒猫調査って事でいくか!」


「おっ、コーロ様。なんかテンション上がってますね!」


「なんかギルドって、ワクワクするというか。それにタペストリも見てみたいし」


「にゃはは。ほんなら明日の事も決まったし、今日は解散やな!」


「そうね」

「上に戻るか」

「ほな明日の朝、また声かけるわ!」


 一行は食堂を後にし、めいめいの室に戻った。

 各々、寝支度をし、就寝した。

 そしてキャロルでの初日を終えた。

 当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

 感想やいいねなどいただけますと大変励みになります。

 気に入っていただけましたら、今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

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