表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
導きの暗黒魔導師  作者: 根立真先
異世界の章:第一部 西のキャロル編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/160

ep45 猫好きの告白

コーロは突如、ある想いを告白する...。

 馬車がキャロルに向けて進むにつれて、アミーナは次第にしゅんとした表情になる。

 それには理由があった。


「もうアミとこうして旅するのもこれで最後か~いやぁ寂しくなるねえ」

 連中の一人がだしぬけに言った。

「いよいようちの看板猫娘も卒業ですなぁ」


 アミーナは、キャロルに降りたらそのまま旅芸人の一座を脱退するのだった。

 つまり、これが連中との最後の旅路だったのだ。


 コーロがアミーナに訊く。

「アミーナは旅芸人を辞めるのか?」


「うん」

「そうなのか」

「うん。ほんでな?キャロルで起業しよう思うてん」


「なんか商売でも始めるのか?」

「うん。実はすでにキャロルにビジネスパートナーがおってな?一緒に店開くねん」


「どんな店なんだ?」

「にゃっふっふ。それはな...」

「な、なんだ?」


「......猫カフェや!!」


「猫カフェだって!?」


「オモロイやろ!?」

「猫カフェって猫のいるカフェってことだよな?」


「せや!実はウチな?猫と会話できんねんな。ほんで言うこときかしたってサービスすんねん」


「アミーナは猫と会話できるの?」

 驚いたユイが口を挟む。


 アミーナはドヤ顔でうんと頷いた。


「アミーナは本当に凄いわね。魔法もそうだけど、猫と会話できる猫人(ねこびと)は今ではほとんどいないと聞くわ。でも貴女はできるのね?」


「うん!これも才能?なーんて!ニャハハ!」


「猫カフェか~」

 コーロが意味ありげに言葉を繰り返した。


「なんや?その含みのある言い方?」

 いぶかしげに反応するアミーナ。


 するとここで、コーロの懐で大人しくしていたミッチーがふいに飛び出して来た。

「アミーナさん!それはですねぇ......」


「なななんや突然??」


「じ つ は!コーロ様のいた世界にはですねぇ、猫カフェというものが存在するのですよ!」


「ほ、ホンマか!?」

「ホンマです!」

「おおお!そーなんか!?おにーさん!」

「あ、ああ。あるよ、猫カフェ」


 ここでコーロは、実は昨日からずっと我慢していた、ある衝動について思いを巡らしていた。

 それは、初めてアミーナの姿を目の当たりにした時からずっと抱えているものだった。

(以下、しばし主人公の心の声による皆様のお耳汚しを失礼いたします)


ーーーそう。俺は、大の猫好きだ。子どもの頃から、猫が大好きだった。


 実家には猫がいる。

 だが、今は一人暮らしでペットが飼えない環境なので、猫とは中々触れ合えない。

 道端で野良猫を見つけると、いつも立ち止まってしまう。それで電車に乗り遅れたことは何度もある。

 もちろん、猫カフェにも何度も足を運んだ。


 いや、そんな事はいいんだ。

 今、俺が一番気になっている事、それは......


 目の前にいるホンモノの猫娘!

 いやマジで、耳とかどうなってるんだ!?生え際ってどうなってんだ!?さ、触ってみたい......

 尻尾って!付け根とかどうなってるんだ...!?


 気になる......メチャクチャ気になる!

 これは、断じてヤラしい意味ではない。

 純粋に、純粋な猫好きとして、気になるのだ!!

 気になって気になって仕方がないのだーーー


 ......


「お、おにーさん?どないしたんや?」

「コーロ、さっきからじっとアミーナの事を見つめてどうしたの?」


「い、いや、その......」


「大丈夫?疲れているの?」


「いや、ユイ。そういうのじゃないんだ。その......えっと、アミーナさん......」


「な、なんや?」


「...あの~その~、耳とか、ちょっとだけ、その、触らせていただいても、よろしいでしょうか...?」


「はっ?」


「できれば、その、尻尾も...触らせていただきたく...なんて」


「なっ!い、いきなりなに言うとんねん!」

「ちょっとコーロ、あなた何言ってるの?」


「いや、そういうのじゃないんだこれは!純粋な猫好きとして、猫好きとしての純粋な思いで...えっと、ダメ、ですかね?」


「あ、アカンに決まっとるやろ!!」

「ねえコーロ......」


「あ、いや、だから決していやらしい意味ではないんだ!純粋に猫を愛でたい気持ちからの思いでして......それで耳とか尻尾とか......」


 アミーナとユイは声を揃えて叫んだ。

「ヘ ン タ イ!!!」


「いやだからそういうのじゃなくて!!」


「ほなどーゆーのや!」

「コーロ。斬るわよ」


「いや、ユイさん。目がマジだから。やめて、マジで怖いから」


「はっはっは!兄ちゃんおもしれーな!」

「アミが引くなんてよっぽどだぜ!!」


 コーロの突然の告白に、馬車内は大いに盛り上がる。

 そんな中、なぜかミッチーがドヤ顔で誇る。

「いよいよ暗黒魔導の真の覚醒ですね!!」


「そんなん覚醒すな!」

「私、コーロの事。見誤っていたみたい」


「あの、ユイさん、違うんだ。待って......」


「さすがワタシのコーロ様です!むしろ健全です!健・全!」

「いや、ミッチー。火に油を注ぐのはやめてくれ......」

 当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

 感想やいいねなどいただけますと大変励みになります。

 気に入っていただけましたら、今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ