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愛する星に、願いを込めて  作者: Hs氏
星の試練編
96/136

海へ、

「すっごーぅぃ、でっこい、池!」


「此って、伝説の巨大な湖よ!」


「此は、海です、」





 5月7日の磁曜日ジィョルヤ

俺が、此の世界に来て、46日、


 今日は、第10回放課後自主講座が(フォールドコーゼ)開催される日、


 一昨日おとといは、『密林』を攻略したので、今日から、新しい、『星の遺跡』で、放課後自主講座フォールドコーゼが開かれる事に、皆が、期待し、


 4時に、集まった、『星に愛されし民(スタラブルラディ)』の面々の顔には、期待する、笑顔が、溢れて、


 て、


 ちょっと、待て、


 一人、見知らぬ、女の子が混じってるんだが、


「えーぇ、と、」


 俺は、ダンを、くいくいっと、手招きし、


「ダン、あの娘、何だ?」


 ダンは、その娘を見ながら、


「えーぇとですね、スグルさん、彼女は、ドリス・ウェルチカ、三日後の、地区予選に、リアの代わりに、出場するメンバです、」


 えっ!


 リアちゃんの代わり?



 ドリス・ウェルチカさん?



 俺は、驚いて、彼女をまじまじと見た、


 彼女も、俺と目が合い、恥ずかしいのか、モジモジしている、


 美人って言うより、可愛い娘ちゃん系で、ちょっとふっくらしていて、ピンクのリボンで後ろ髪を纏めている。


 其に、ちゃんと、ピンクと水色の、魔導防護服アウルプロセルを着ていて、


 俺は、取り敢えず、彼女と話をしてみる事にした、


「えーと、ドリス・ウェルチカさん、」


 彼女は、緊張して、ちょっと、どもりながら、


「は、はい、スグルさん、ド、ドーリと、呼んでくだせい、」


 くだせい?


「ま、間違えました、くだしゃい、」


 くだしゃい?


「わぁ、わぁ、間違ぇーますた、!」


 えっ?


「ドーリ、もう、挨拶、良いから、さぁ、スグル、ドーリに、何か、言ってあげてよ、」


 エミちゃんが、慌ててる、ドーリに、助け船を出し、俺も、慌てて


「おっ、おぅ、よ、宜しくな、ドーリさん、」


 ドーリは、笑顔で、やっと落ち着いて、


「宜しく、お願いします!」


 エミちゃんは、ドーリちゃんの側に寄って、


「ドーリ、スグルって、ただの、おやじだから、そんなに、緊張する事無いって、」


 ドーリちゃんは、ビックリして、


「ええええ、エミ、だって、皆、言ってるよ、凄い魔導士だって、」


 エミちゃんは、手を振りながら、


「違う、違う、変な魔導士、」


 ってな、会話を、俺が聞こえる、そばで始めた、



 何だかなぁ、


 俺、スグル年齢だと、二十代だけど、確かに、見掛け年齢は四十代の小太り、オヤジ、否定はしない、


 更に、精神年齢は二千才、


 変な魔導士って、魔導士じゃねぇし、


 でも、変なは当たってるよな、


 此の世界じゃ、『星の力』は、変な力だし、



 ダンが、気にして、


「スグルさん、その、ガルとの約束で、地区予選には、上級魔導士のリアは、出さない事にしたんです、其で、急遽、ドリスにお願いして、」



 俺は、ため息を付いた後、


「相変わらず、大変だな、ダン、其で、大丈夫なのか、あの娘、全然、練習もして無いし、そんなんで、ガルに勝てるのか、」



 ダンは、頷きながら、


「スグルさん、もう、勝ち負けには、こだわりません、ただ、6人で、スグルさんに教えて頂いた、『星導術』を使い、全力で、ガルにぶつかって往きます、其だけです。」


 

 ・・・



 へーぇ、



 成長してんじゃねぇの、ダン、



 そうだ、勝ち負けってのは、結果だ、


 結果に、拘る事は、勿論、大事だ、


 だが、結果とは、行動の代償だ、


 

 重要なのは、自分が納得出来る、行動をして来たかだ!



 だから、人は、もがき、苦しむ、自分が納得する迄、


 だから、俺は、何千、何万回と剣を振るった、


 ダン、だから、お前、朝から、晩迄、努力した、


 だったら、



 弱い奴に勝っても、意味が無い、



 そうだろ、



 また、もし、負けたなら、



 負けたのは、相手が、自分より強かったからだ、


 ならば、その時、更に、進むか、其処で、立ち止まるか、


 どう、行動するかを決めれば良い、



 そして、その行動の結果が、


 また、色んな形で、人生に訪れる、



 そう言う物だ、





 とは、俺は、ダンには言わない、


 俺は、そう言う事を言う、キャラじゃねぇ、


 何て事、考えてると、ブライと、先生が、仲良くやって来た、


 ブライの奴、午前中から、料理専用魔導四輪車ベーリ・モーグコルクに乗って来たんだが、


 時刻になっても、メルティスト先生が来ないので、心配して、先生、向かいに行って来るって、車から飛び出したんだけど、


 着替えて、遅くなってたのか、ちょっこっと、遅れてきただけだし、


 子供じゃ、ねぇんだからさぁ、



 ・・・



 まぁ、良いか、



 先生も、揃って、皆、集まったので、何時ものように、


「じゃ、『星の門(スターゲート)』を開くから、何時ものように、ハル、ダン、アンリ、そして、オル、ジェミ、『遺跡』に入って、ジェミが、安全だと思ったら、リアに指示して、エミ、ドーリ、先生、ブライの順だ、最後に、俺が入って、閉じる、」


 ドーリが、小声で、


「エミちゃん、スータのゲトって何さ、?」


 エミも小声で、


「見てれば、分かるって、」


 ジェミが、手を上げて、


「スグルさん、ピョンピョンは、」



 ・・・



 根に持ってんな、ジェミ、


「あぁ、あれは良い、リアに、分かるように伝えてくれ、」


 今度は、ブライが、


「スグル、あの入り口、大きく出来ないか、料理専用魔導四輪車ベーリ・モーグコルク入れたいんだけど、」


 えっ!


 あれ、入れんの?



 ・・・



「まぁ、出来ない事は、無いけど、」


 ブライは、嬉しそうに、


「じゃ、頼むよ、スグル、」



 確かに、あの、常夏の海岸ビーチで、ブライが作った、トロピカルジュース、飲めたら、


 やべぇ、ヨダレ出そう、


「あぁ、分かった、分かった、じゃ、『ゲート』、開けるから、」




 で、ドーリちゃんは、腰が抜けるくらい、驚いて、


 先発隊が、先に『星の門(スターゲート)』をくぐり、


 暫くして、ジェミが、また、興奮しながら、ピョンピョン跳ねて、早く来いと、大騒ぎ、


 先生も、俺も、ブライも、理由が分かっているので、先生は笑いながら、


「じゃ、早く行きましょ、」


 と、女子達をかし、


 ブライが運転する、料理専用魔導四輪車ベーリ・モーグコルクが入るように、『ゲート』を広げて、


 車が入ったのを確認した後、


 最後に、俺が、『星の遺跡・海岸』に入って、『星の門(スターゲート)』を閉じた。





「すっごーぅぃ、でっこい、池!」


 ドーリが、感極まって、言葉が訛ってる、


「此って、伝説の巨大な湖よ!」


 エミが、興奮して、ハルにしがみつきながら、騒いでいる、ハルも、一緒に興奮して、


「えっ、伝説の湖って、あの大魚が住むって言う、あの湖!」


 アンリが珍しく、突っ込んだ、


「此は、海です、」



 俺は、笑いそうになったんだが、ブライが、俺を見ながら、


「あは、スグルも、湖って言ってた、」


 ・・・


 言うなよ、ブライ、恥ずかしいだろ、



 リアがジェミの手を握りながら、


「ジェミ、此が、海です、」


 ジェミは、首を振りながら、


「知ってるって、リア、見るのは、初めてだけどね、」


 オルがダンに、


「懐かしいな、一年前に、自由都市、以来の海だな、」


 ダンも、懐かしそうに、


「ああ、そうだな、オル、あの時も、色々あったが、あの美しい海を見たら、何か、全てが、バカらしくなったのを、思い出す、」


「そうだな、ダン、」


 ってな、会話で、全員、何か、観光地に来た、雰囲気に浸っている、


 あのねぇ、君達、此処は、星の力の訓練所(スタラブルトゥーサ)なんだよ、危険なんだよ、


 ってな、無粋な話をする事は、俺は、しない、


 まぁ、たまには、観光地の気分も、良いかな、って、俺は、思っている、


 この、一月、色んな事があった、そして、やっと、此処まで来た、


 今度の光曜日コゥョルヤには、ダンが拘った、魔導格闘技大会パールドゥアウルトゥオゥロセがある、


 そして、其が、終れば、星が言う、その先に、


 彼等は、『星の遺跡』のその先に行かなければならない、


 だったら、今だけは、のんびりしても、良いんじゃねぇ、


 俺は、そう、思った。




 一応、リーダのダンは、此処が、観光地じゃ無いって事を、自覚しているのか、


「スグルさん、僕達は、此処で、何をするのですか、」


 って、聞いてきた、


「うん、あれな、あの島に、行くんだ、あの島に、たぶん、次の遺跡に行く『キー』が、有る、」


 俺は、地平線に有る、孤島を指で、指しながら、皆に説明した、


 ハルが驚いて、


「師匠、あの島迄、どうやって、行くんですか?」


「うん、あぁ、こうやってだ、」


 挿絵(By みてみん)


 俺は、海の上を、歩き始めた、


 全員が、驚き、


ちなみに、」


 俺は、駆け足で、黄金のブイ迄、行き、


「此処までは、なんにも、起きない、しかし、」


 俺が、ブイを飛び越した、瞬間、


 バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン! バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン! バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!


 水面から、数百匹の魚が、俺に向かって、飛び出し、


 バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、バシ、


 最後に、


 ガシッ!!


 俺は、捕まえた、一匹の魔魚アウル・ポーケ、以外は、全て、魔石アウル・オーダにした、


 俺は、また、駆け足で、皆のところに戻り、魔魚アウル・ポーケを見せながら、


「此のような、魔魚アウル・ポーケが、襲って来る、たぶん、先に行けば、形の違う、魔魚アウル・ポーケも、襲って来る筈だ、」


 俺は、また、波の上を歩くこと、数歩、


「取り敢えず、今日は、『星導術』で、波の上に立つ練習をする、で、歩いたとしても、膝か、腰が水に浸かる位置迄、」


 俺は、言葉を止め、


「水は、溺れたら、命に関わる、幾ら、魔導防護服アウルプロセルを着ていても、溺れた者を助ける事は、出来ない、」


 俺は、手首を指しながら、


「メルティスト先生と、相談した結果、全員に浮きの魔導具(アウル・バ・トゥル)を付けて貰う事にした、」


 ハル、エミ、ジェミ、其に、ダン、オルが、ほっとした顔をした、


 やっぱ、此処等辺の子供は、泳げないのか、ん、ドーリちゃん、顔、変わんない、


「えーと、ドーリさんは、泳げるの?」


 ドーリは、嬉しそうに、


「はい、水の上には立てませんけど、泳ぎは得意です、小さい頃から、ホルテル湖で、泳いでましたから、」



 ・・・



 俺が、此の世界に来た、あの湖、


 へーぇ、ドーリちゃん、彼処あそこら辺の子供なんだ、


浮きの魔導具(アウル・バ・トゥル)は、来週、学校に届くそうだ、だから、本格的な、放課後自主講座フォールドコーゼは、来週の、火曜日ヒョョルヤからになる、以上、質問は、」


 俺は、ダンを見た、ダンは、納得したのか、表情も変えず、頷いていた、


 リアが、手を上げて、


「おぅ、リア、何だ、」


 リアは、嬉しそうに、


「はい、スグル様、皆さん、泳げない方がいらっしゃるので、少し、泳ぐ練習をしましょう、」



 ・・・



 えっ!



 泳ぐ練習?



「いや、リア、魔導防護服アウルプロセルを着てちゃ、泳げないだろ、」


 リアは、


「はい、魔導防護服アウルプロセルじゃ、泳げません、ですから、水着エゥロイを、着て泳ぎます、」



 ・・・



 ええええええええええ!



「エロイって、何、それ、」



 つい、声、出しちまった、


 エミちゃんが真っ赤な顔で、盛大に、突っ込む、


「何、言ってんのよ!スグル!水に入る時、着る服!水着エゥロイ!」


 あぁ、水着ね、水着の事ね、


 ちょっと、呼び方、やばくね、



 俺は、メルティスト先生の方を見て、


「どうします、先生、」


 と、聞いてみたら、先生は、ブライの方をチラッと見た後、


「ん、良いんじゃない、私も、泳ぎくらいなら、教えられるし、」


 先生、ブライと遊びたいとか、


「でも、水着エゥロイどうします、買います、先生、」


 リアが、また、手を上げて、


「それ、私、用意します、ポワジューレの最新、モデル、でーす。」


 女性陣が、キャーって歓声を上げ、


 俺は、



 ・・・



 まぁ、良いか、



「じゃ、次回の、雷曜日ラィョルヤ放課後自主講座フォールドコーゼは、泳ぎの練習って事で、良いな、」


 全員が、頷き、俺の話は、終わった。





 その日は、何時ものように、ストレッチを、30分間、行った後、全員で波の上を歩く練習をした、


 ドーリは、魔導力を使っても歩く事は、出来ず、逆にリアは、簡単に歩いて黄金のブイ迄、行く事が出来た、


 リアは、上級魔導士だ、たぶん、俺のように、空を飛ぶ事も出来るのかも知れない、


 そして、他の皆は、『星の力』で、波の上を歩く為に、まず、ハルが手本として、波の上を歩き、


 ハルは、だいたい、3分くらい波の上を歩いた後、皆に、『星の力』の使い方コツを伝えた。



 ハルが言うには、『星の力』を、足の裏に集めて、下に噴き出す、そんな感じと説明し、


 エミ、ジェミ、アンリ、ダン、オルが、練習を開始した。



 やっぱり、彼等は、『星の力』の使い方が上手い、直ぐに、波の上を歩いたり、駆けたり、する事が出来るようになったのだが、


 いかんせん、『星の力』を大量に消費する為、5分間、歩くと、ガス欠になり、全員が、海の中に落ち、


 勿論、俺は、彼等を深い海に行かせなかったので、落ちても、水に浸かるのは、腰までで、彼等は、水の中を歩いて、海岸まで戻った。



 結局、この日の波の上の歩行は、休憩を入れて、4回、行い、彼等は20分間まで、歩く事が出来るようになり、その時点で、今日の放課後自主講座フォールドコーゼは、終了となった。


 その後、ジェミが前もって出していた、テーブルには、ブライが作った、三種類の氷ケーキ(ケール・コーデ)、二種類の氷ソフトケーキ(ケール・ソーコーデ)とジュースがあり、


 皆で、それらを、楽しく飲んだり、食ったりした後、


 俺の宿舎の前に戻って、解散となった。

 

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