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愛する星に、願いを込めて  作者: Hs氏
星の試練編
93/136

密林攻略

 5月5日の火曜日ヒョョルヤ、俺が此の世界に来て44日、此の日は、第9回放課後自主講座(フォールドコーゼ)開催される、


 そして、此の日より、


 料理作業員ベーリ・アルパの、


 ブライアン・ゲートルが、


 『星に愛されし民(スタラブルラディ)』の為に、栄養管理をする事になった。




 何せ、育ち盛りの子供達だ、食の管理は重要、子供達は、皆、ハルも、エミも、寮生活になり、


 寮だから、学食で、ボーゲンさんの食事を取る事になる、しかし、学食は、多くの学生と先生達も、食べる料理だから、極普通の食材に、普通の食事だ。



 しかし、彼等は、『星の力』を使う事の出来る、『星に愛されし民(スタラブルラディ)』、『星に祝福されし穀物(スタラブルフー)』を食材とした、『星に祝福されし食物(スタラブルイー)』を取らなければ、ならない、


 更に、ハルは、『星に愛されし子供(スタラブルチャー)』だ、『星の力』の回復する必要が有り、『星に祝福されし食物(スタラブルイー)』は、特に重要だ、



 俺は、積極的に、『星に祝福されし食物(スタラブルイー)』を作って、彼等に出していたんだが、やはり素人、ワンパターンで、彼等の健康や状態を気にした料理が作れず、


 リアちゃんの配慮で、『星に愛されし民(スタラブルラディ)』に、専属の料理作業員ベーリ・アルパが、就く事になった。


 其が、ブライ、こと、



 ブライアン・ゲートル



 俺は、彼に、『星に祝福されし穀物(スタラブルフー)』を提供した。




 そして、4時、全員が、魔導防護服アウルプロセルを着て、俺の庭の前に集まり、メルティスト先生も来た、


 其処で、俺は、皆に、ブライを紹介した、勿論、ブライの事は、リアちゃんも、アンリちゃんも知っていた、


 ブライは、メルティスト先生を見て、あの人誰々、って騒ぐから、俺は、彼に、メルティスト先生を紹介した、


 彼は、コッソリ、俺に、彼女、エキゾチックで、素敵だ、彼氏いるのか、と、しっこく聞くので、俺は、いないんじゃねぇの、と無責任に答えて、彼を軽くあしらった。



 俺にとって、先生は、どうでも、良い、俺は、今日は、『星の遺跡・密林』の最終攻略の重要な日だ、


 全員に、ストレッチを指示し、30分後、俺は、『星の遺跡・密林』の『神殿』の前に、『星の門(スターゲート)』を開いた。


 その光景に、ブライは、ビックリして、


「今日は、ハル、先に入って、『星隠し(ダークスター)』を張れ、護衛は、アンリ、ダン、その後、は女子、オル、ジェミ、先生だ、」


 全員、返事した後、俺の指示に従い、最後に、『星の門(スターゲート)』に入ろうとした、ブライを俺は止めた、


「ブライ、あんたはダメだ、魔導防護服アウルプロセルを着ていない、悪いが、此処で、俺達の帰りを待っていてくれ、」


 ブライは、えっ、ってな顔した後、俺の言ってる事の意味が、分かったのか、黙って、『星の門(スターゲート)』の入り口から下がった。



星に愛されし民(スタラブルラディ)』は、『神殿』の前で、再び集合した、



 その日の『神殿』は、雨、豪雨と落雷が響き渡り、風が吹き荒れていた、


挿絵(By みてみん)


 神殿の入り口には、大きなくずかっている、庇が有り、彼等は其処で、辛うじて風雨を避ける事が出来た。


 神殿の入り口から、中を覗くと、やはり、三体の自動人形オートマタが、鎮座していた。


 俺は、此の『星の遺跡・密林』の難易度から、考えて、一体とは、考えていなかった、最低、三体、


 で、覗くと三体、勿論、俺は、『星の瞳(スタービュー)』で、感覚的に、奴等やつらの強さが分かる、


 皆で、挑戦して、何とか勝てる強さ、そう言う気がする、


 自動人形オートマタは、三体共、同じ姿で、身長は、3メータ、四本の太い腕を持ち、頭は、魚、



 魚?



 最初の頭は、バッタ、で、『草原』は、鼠の頭で、『星の遺跡』は『密林』、自動人形は、魔鼠アウル・ペーコ、じゃ、魚だったら、海か川って事、


 其に、次に来る、自動人形オートマタは、魚って事か?


 両側の魚人が、巨大な槍を二本持ち、真ん中の魚人は、二刀の大剣を持って座っている。


 俺は、皆の方に向いて、


「皆、聞いてくれ、最後の試練だ、あの自動人形オートマタを破壊するのが、此の『星の遺跡・密林』の攻略の条件だ、」


 俺は、言葉を切った、


「ハッキリ言う、『星導術』の、身体強化をマスターした、君達には、たぶん、簡単な相手だ、だが、注意してくれ、三体いるから、真ん中をアンリ、左を、リア、右をダンが相手する、リアの援護を、エミ、オルがする、ジェミ、は、全員に指示、全員が配置に就いたら、ハルが神殿に入れ、」


 俺は、そう指示し、ハル以外の皆が、神殿に入った、


「大丈夫なの、スグル、」


 俺は、メルティスト先生を安心させる為に、


「大丈夫ですよ、ありゃ、ただの人形です。」


 と、簡単に答え、



 ガラガラガラ、ドッシャーァアン!



 外に響く、豪雷音、


 

 全員が、配置に就いた、


「ふぅ、」


 ハルが、呼吸を整え、


『星のナイフ』を、右手に持ち、


 髪は、風になびき、瞳は、深いコールドブルー、



『星のナイフ』は、一際輝き、



 アンリの瞳が、薄く輝き、紫の髪は、光りながら、なびき


 ダンの瞳が、深い、エメラルドグリーンに輝いて、


 オルの、右手が、ウォータブルーに輝き、


 エミの、赤毛が、燃えるように、光りなびいた時、



 ハルは、ゆっくりと、神殿に一歩を踏入れ、


 彼は、静かな声で、



『終リダ!』



 その、時、



 ズダァアアアアアアンンン!!



 「消えた!」


 メルティスト先生が叫んだ、


 メルティスト先生の、目には、魚人型の自動人形オートマタが消えたように見えた、


 その瞬間!



 えっ!!



 彼等は、『星に愛されし民(スタラブルラディ)』を襲うような、姿で止まっていた!


 エミ!!!



 止めたのか?



 嫌、止めてるんじゃねぇ、動きを、遅くしてる、


 エミの成長に、俺は、唖然とし、



 シュッ!



 最初に、アンリが動いた、


 舞うように、目の前の自動人形オートマタの横を擦り抜け、



 シュン!!!


 

 えっ!!



 ゴトン!!!



 ゆっくりと、自動人形オートマタの首が落ちた。



 アンリも、また、成長していた、



 二番目に、動いたのはダン、ダンは、自動人形オートマタとの間合いを詰めると、『月下の秘剣(ムーンスタートゥソー)』を握り締め、



 ピシッ!!!



 薄く、細い、白光に光る刃線が、斜め下から斜め上に切り上がり、


 自動人形オートマタは、


 ゆっくりと、



 ズズズズズズズズ!!!



 その上半身と下半身が斜めにズレれて、



 ガッタァアアアン!



 上半身が、神殿の床に落ち、その落下音が、神殿に響き渡った、


 ダンの、刃の動きは、早く、刀身はぶれず、体の重心も、安定し、


 彼は、着実に達人へと、進化していた、



 バシュ!



 オルは、簡単だった、威力の有る、氷弾を自動人形オートマタに撃ち込むだけで、決着が着いた。




 俺も、メルティスト先生も、唖然としていた、



 まさか、彼等の実力が、これ程とは!



「いぇーえええい!!!」


 エミが、喜んで、跳び跳ね、


 俺は、我に帰ると、


 床に、15センチ位の、六面体の黄金の遺物が出現し、


 そして、7つの銀色のコップ


 黄金の金貨、7枚、



 えっ、


 何なんだ、此は、


 此って、まるで、スグルの世界で、言うと、ゲームのボーナスステージ、その物だ、


 星の力の訓練所(スタラブルトゥーサ)だよなぁ、


 何で、金貨が?


 で、メルティスト先生、触ってるし、


 俺は、怒って、


「メルティスト先生、危険物かも知れないし、勝手に、触っちゃ困ります!」


 メルティスト先生は、心外ってな表情で、


「失礼ね、私は、専門家!ちゃんと鑑定したし!此方の銀のコップは、製作日は、魔導歴マイナス253年、『月の雫の銀杯(ムーンドゥカァ)』、と呼ばれる遺物、効能は、無し、ただの食器、この金貨は、魔導歴、マイナス55年製作、『月の星の大国』の、終わり頃の金貨、価値は、50万RG(リージェン)が、相場ね、」



 ・・・



 えっ?



 何?



 50万?


 

 俺、確か、


 

 二十五万RG(リージェン)



 で、売ったょなぁああ!



 俺は、ガクッと両膝を着いた、


「スグル、何?私の鑑定の偉大さに、おそれちゃったの?」


 違います、大損した、自分に、呆れているだけです!


 俺は、直ぐに、気を取り直して、六面体の遺物『キー』を、『星隠し(ダークスター)』に包んでから、手に取った。


 流石に、先生は、この『キー』は、触ろうとはしなかった、


 俺は、先生に聞いてみた、


「先生、やっぱ、先生ほどの人でも、コイツは、鑑定、出来ないんですか?」


 先生は、俺をジーッと見た後、


「その、製作日は、今日よ、」


「今日!?」


 俺は、驚いた、


「ハッキリ言って、其は、遺物じゃあ無いって事ね、この遺跡が、今日、作成した、私達を、次の遺跡に案内する為に、そうでしょ、スグル、」



 ・・・



 そう言う事か、


 先生は、鑑定が出来て、製作日が分かるから、遺跡が作った物と遺物の違いが分かる、


 先生は、今まで、この遺跡がおかしいと言う事も、知っていたのか、

 


 だが、何故、この時点で、遺物が出たんだ?


 確かに、大会も近いし、放課後自主講座フォールドコーゼも、金がいる、



 ・・・



 考え過ぎか、



 まぁ、良い、



 遺物は、約束通り、先生が預り、


 『キー』は、俺が預かった、





 神殿の外は、嵐に近く、まるで、台風が来ているみたいで、俺は、全員を帰還させる事にした、



「諸君、『星の遺跡・密林』、攻略、おめでとう!」



 まずは、誉めた、



『星の遺跡・草原』を攻略した日が、4月25日、今日が、5月5日、 10日で攻略した事になる、


 このペースが早いのか、遅いのかは、俺には分からない、ただ、分かる事は、『星に愛されし民(スタラブルラディ)』は、着実に成長している。


 全員の顔に、安堵が浮かび、俺は、続けた、


「次の遺跡は、また、俺とメルティスト先生が、調査した後、攻略を開始するので、今日は、戻って、解散とする、以上、」



 ダンが驚いて、


「解散ですか、大会は、今週の光曜日コゥョルヤなんですよ、『身体強化』も、出来るようになったんだし、大会に向けて、練習するべきです!」



 俺とメルティスト先生は、顔を会わせ、


 メルティスト先生が、俺に言えってな顔をして、


 俺は、首を振りながら、


「なぁ、ダン、練習っても、外は嵐だし、此れじゃ無理だ、」



 ダンは、食い下がった、


「じゃ、『ロープの森』で、フォーメーションを、」



 俺は、ダンを止めた、


「ダン、焦る気持ちは分かる、だが、今の、君達じゃ、『ロープの森』では、レベルが低くて練習にならない、たぶん、次の遺跡が、君達の最適な練習場所だ、だから、次回の放課後自主講座フォールドコーゼ迄、待ってくれ、」



 ダンは、暫く、俺を見た後、


「分かりました、」


 と、一言、言って沈黙した。


 

 俺と、メルティスト先生は、ダンが納得した事と、他の皆が、何も言わなかったので、


 全員が、納得したと考えて、


 遺跡の神殿から、『星の門(スターゲート)』を通って、俺の宿舎の前に帰還した。




 帰還すると、アウトドアテーブルには、暖かい御茶と、五種類のケーキと菓子、其に、氷菓子、更に、一口サイズのサンドイッチ(バンデゥタ)が、綺麗にセッティングされていた、


 ブライが、料理専用魔導四輪車(ベーリ・モーグコルク)から、冷えた、ジョッキを持って出てきて、


「あっ、丁度、良かった、今、セッティングが終った所です、お腹空いたでしょ、どうぞ、座って、召し上がって下さい、」


 リアとアンリは、ブライの実力を知っているようなので、別に驚いていなかったが、


 他の皆は、唖然として、テーブルを見詰めた後、エミちゃんが、凄い、凄いって騒ぎ出して、一気に、その場が、和んで、ブライが、会話の中心になった。


 ブライは、お菓子、一つ、一つの解説をメルティスト先生にし、先生も、満更でも無い雰囲気で、リスのように、お菓子を頬張っていた、


 先生、チャンスなんだから、男心をくすぐるように、もっと、上品な、綺麗にな、召し上がって下さいよ!


 と、俺は、心の中で、叫んでいた。



 しかし、ブライが、『星に祝福されし穀物(スタラブルフー)』の菓子を用意してくれたおかげで、


 『星に愛されし民(スタラブルラディ)』は、『星の遺跡・密林』の攻略祝いをする事ができ、


 俺は、ブライに、感謝した。


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