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愛する星に、願いを込めて  作者: Hs氏
運命と使命編
63/136

放課後自主講座

 4月14日の火曜日ヒョョルヤ、俺がこの世界に来て23日、


 俺は、午前中は、普通に学校の掃除をして、そして、午後、エルさんから学長室に来てくれと言われ、


 俺は、ジェルダ・ルーバッハ学長がいる、学長室に、掃除道具を持って、向かった、


 学長室は、相変わらず雑然としていたが、何か、少し、綺麗になったような気がする、


 「君に、掃除して貰えば、直ぐに綺麗になる事は、分かっているんだが、研究書類は動かされたく無いから、自分で少しずつ掃除をしている。」


 俺は、笑いながら、


「大丈夫、学長、だいぶ綺麗になってますよ、で、学長、御自身で掃除しているなら、何で、俺を呼んだんです?」


 学長は、魔導本アウル・バーデを見ながら、


「今、メルティスト先生の夏季自主講座サァルドコーゼで、スグル君、君が、安全責任者として、推薦されている。」



 えっ?


 安全責任者?



「その顔じゃ、知らなかったようだな、メルティスト先生は君に話しも無く、君を推薦したのか、」


 学長は、ちょっと困った顔をしていた、


 俺は、首を振りながら、


「いや、学長、話しは聞いてます、夏季自主講座サァルドコーゼに参加して欲しいと、只、立場が、責任者ってのが、驚いて、俺、ほら、まだ、この学校に来て、一月も経って無いし、」



 学長は、俺を真っ直ぐ見詰めながら、


「人を、理解するのに、時は関係ない、長く付き合っても理解出来ない人も居れば、一瞬で理解出来る人も居る、信頼も同じだ。」



 ・・・


 学長、それって、俺を理解し、信頼しているって事?



 学長が、話しを続ける、


「一つ、聞きたい、君から見て『星の遺跡』は、どうだった、安全性から見てだ。」


 安全性ねぇ、


 まぁ、下品な村長ムーダ・パーダは居るけど、


 只、彼奴あいつは金儲けが大事だから、危ない噂は嫌うと思うし、


 夏季自主講座サァルドコーゼにちょっかい出すとは、思えないし、


「安全だとは、思います、危ないやからは、村長ムーダ・パーダは居なくなったと、言ってますし、結構、観光地としては、繁盛してましたよ。」


 学長は、驚いて、


「観光地!『星の遺跡』がか!!」


 俺は、学長に答えた、


「そうですよ、俺達以外にも、沢山の人が来ていましたよ、学者とか、役人には見えないし、ありゃ本当に観光客ですね、」


 学長は、呆れて、


「『遺跡』だぞ、素人が一体何を見るんだ?」


「まぁ、美しい山間やまあいの景色と、其処に有る、かってさかえ、滅んでしまった過去の文明の、神秘的な建造物とか、」


 その建造物が、実は、偽物だと言う事実は、俺しか知らない、


「どうですか、学長も、夏季自主講座サァルドコーゼに参加してみては、良い休暇になると、思いますよ。」


 学長は、首を振りながら、


「残念だが、私には、研究があるから参加は出来ない、」


 噂の、『嵐』の研究ですか、


 学長は、暫く、考えた後、


「兎に角、この書類は、教魔省に送る予定だ、だから、スグル君・・・生徒達の事は、頼む、」



 俺は、学長に頼まれた、



 俺を、信頼して、



 俺は、その信頼に、答えるように、



「分かりました、学長、」



 と、答え、俺は学長室を出た。



 安全責任者、


 生徒を守って欲しい、そう、学長は俺に言っている、


 俺は、学長の事は、噂、程度しか知らない、その噂から推測した学長は、学校の事も、生徒の事も無関心だと、聞いていた。


 でも、所詮、噂は、噂だ、


 学長は、生徒の事を、ちゃんと心配しているし、大切に思っている、


 その気持ちは、ちゃんと、俺に伝わって来る。


 その気持ちは、本物だ、


 だからこそ、俺は、その気持ちに答えなくちゃならない、


 俺は、エルさんの処へ、向かった。



 エルさん、考えながら、


「サークル活動ですか?」


「はい、有志が集まって、放課後に何か研究したり、訓練したりする活動です、俺の国じゃ、その事を、クラブ活動、サークル活動とか言いました。」


 エルさんは、頷きながら、


放課後自主講座フォールドコーゼの事ですね、でも、放課後自主講座フォールドコーゼは、先生達に無償での活動強要ですから、講座コーゼを開く先生が、当校にはいないし、」


 やっぱり、放課後のクラブ活動のようなもん、この国にも、有るんだ。


 エルさんが言うには、隣の農牧高等学校ラウダ・バ・ハウゼのように、儲かっている高校バ・ハウゼは、学校が手当を先生達に出せるから、放課後自主講座フォールドコーゼも盛んなんだとか、


 当校うちは、出せないから、殆どの先生は、講座コーゼを開設しないそうだ、


「その、放課後自主講座フォールドコーゼって、俺にも開設出来ますか?」


「えっ!」


 エルさんが驚いた後、


「無理!スグルさん、教師認定書、持って無いんでしょ!!」


 はい、持ってません、


 やっぱ、無理か、


 となると、俺達に協力してくれる、先生が、一人は必要な訳けで、


 俺が、この学校で知ってる先生は、ただ一人、


 俺は、その先生の処へ、向かった。




 先生は、研究室に居た、昨夜の徹夜で、疲れたのか、机に突っ伏して寝てる、


 俺は、先生の横に立ち、


「メルティスト先生、メルティスト先生、起きて下さい!」


 と、強制的に、揺り起こした、


 「わっ!」


 先生、突如、起こされたので、ビックリして、飛び起きた!


 お口に、よだれ付けて、


「ご、ごめんにゃはい!!」


 先生は・・・寝惚けていた、


「先生、俺です、スグルです、話しが有ります!!」


 先生は、目をこすりながら、


「スグル?」






 そして、放課後、


 ダンを筆頭に、ハルを含めて、ツェ組の7人が、俺の宿舎に来た。


 俺の横には、メルティスト先生が居る、


 ダンは、口を大きく開けて、驚いていた、


放課後自主講座フォールドコーゼですか?」




 あの後、俺は、半分、寝惚けている、メルティスト先生を、エルさんの処へ、連れてって、放課後自主講座フォールドコーゼの開設の手続きをした、


 その頃には、先生も、意識がハッキリして、俺に説明を求めてきたので、『何処どこでも扉』の話しは、エルさんが居たので、伏せながら、


 『遺跡』を自主的に勉強したい、生徒が7人居るから、放課後自主講座フォールドコーゼを開いてくれないかと、お願いし、


 先生は、暫く考えた後、手続きを始めてくれた、



 エルさんが言うには、3年生は、A組を中心に、アルバート先生が、魔導格闘技アウルトゥオゥロセ放課後自主講座フォールドコーゼを開くし、


 1年生も、A組が、フォーダン先生に頼んで、放課後自主講座フォールドコーゼを開くから、


 今月は、3組の放課後自主講座フォールドコーゼが開設されると、教えてくれた。


 やっぱり、学校である以上、勝手な事は出来ないと考えた、俺の判断は、正しかった、



 放課後自主講座フォールドコーゼの規則は、


 一つ、必ず、教師立ち会いの活動である事、


 二つ、週、三日は越えない事、


 三つ、活動時間が6時を越えない事、


 四つ、生徒は四人以上、等、


 その他、諸々(もろもろ)と有る、



「最初に、言っておくが、皆は、メルティスト先生が開く、放課後自主講座フォールドコーゼに参加して貰う、」


 俺は、俺の宿舎に来た、ツェ組の7人の生徒に、そう切り出し、


 全員、ビックリして、


 リーダの、ダン君が、


放課後自主講座フォールドコーゼですか?」


 と、俺に言った。




 俺は、皆に、『星の遺跡』に通じる、『何処どこでも扉』を開ける約束をした、


 君達の、安全が保証されないから、扉を開けるのは駄目だって言っても、君達は納得しないだろう、


 だから、君達にお願いが有る、そう言って、話しを始めた。


 俺はまず、『星の遺跡』の話しをし、遺跡には、魔虫アウル・バーズか居る事、魔虫アウル・バーズは、攻撃されると魔石アウル・オーダを落として消える事を教えた。


 オル君が興味深く、


魔石アウル・オーダですか?」


 と言ったので、俺は、


「此だ、」


 と、言いながら、ポケットの魔石アウル・オーダを彼に渡した、


 そして、渡す瞬間に、魔石アウル・オーダを包んでいる、『星隠し(ダークスター)』を切った。


 魔石アウル・オーダは、オル君の手に落ち、消えなかった。


 此で、決まりだ、


 オルダス・ホールスは、


 『星に愛されし子供(スタラブルチャー)』じゃ無い、


 エミちゃんが、オル君の持つ、魔石アウル・オーダを見ながら、


「わぁ、綺麗、」


 と、言ったので、俺は直ぐに、


「エミちゃん、お土産に、皆の分も有る、」


 と、言いながら、エミちゃんにも、魔石アウル・オーダを渡し、


 やっぱり、魔石アウル・オーダは消えなかった。


挿絵(By みてみん)


 結局、魔石アウル・オーダが消えたのは、ハルチカ・コーデル、ただ一人だけで、ハルが手にした瞬間、魔石アウル・オーダは消えた、


「師匠、此は!」


 俺は、目で、ハルに、何も言うな、と伝え、


 ハルも、直ぐに、俺の言いたい事が分かったのか、口をぐんだ。




 俺が、予想していた通り、『星に愛されし子供(スタラブルチャー)』は、ハルだけで、俺の方針も決まった。


『星の遺跡』の攻略は、夏季休暇、後半から始める。



「でだ、『星の遺跡』には、その魔虫アウル・バーズが居るから、全員、ロートス社から貰った、魔導防護服アウルプロセルを着用して貰う、」


 ダン君は、頷きながら、


「勿論、魔導格闘技アウルトゥオゥロセの練習でもある訳だから、皆、そのつもりです、スグルさん、」


 俺は、メルティスト先生の方に向いて、


「先生、先生も遺跡に行くなら、魔導防護服アウルプロセルを着て貰います。」


 先生、嫌な顔して、


「ええ、でもスグル、私、魔導防護服アウルプロセル、持ってないわよ。」


 先生、あんた、死にそうに、なったんだよ、


 俺は、キッパリと、


「大丈夫です、俺が、用意します、たぶん()()だけど、」


 今の俺、500万RG(リージェン)持ってるから、たぶん、買えるよね。


 その時、リアが、手を上げて、


「あのぉ、私、ロートス社に知り合いがいます、その人に頼んで、先生の魔導防護服アウルプロセルを借りてきます。」


 えっ、リアちゃんが、嬉しい提案をしてくれた、万が一、借りれたら、無駄な出費をしなくて、助かるし、


 「お嬢様、」


 アンリちゃんが心配している、まぁ、借りれなければ、買えば良いし、


 俺は、話しを続けた、


「ええと、活動日は、火曜日ヒョョルヤ磁曜日ジィョルヤ雷曜日ラィョルヤの三日間だ。」


 此は、スグルの世界の曜日で、火、木、土曜日だ。


 此処で、ダン君が不満を言うかなと思ったんだが、彼は、何も言わず、俺を見ている、


 俺は、続ける事にした、


「活動時間は、授業の終わった4時から、6時迄、此は、準備時間も含まれているから、君達は学校を6時迄出なければならない、但し、雷曜日ラィョルヤは、2時迄が授業だから、昼を取った後、3時から活動を始める。」


 俺が伝えたい事で、大切な事は、以上なので、此処で、話しをめて、皆の質問を待った、


 その時、メルティスト先生が話し出した、


「スグルさんの話しが終わったので、次は、私から、」



 えっ!


 先生、しゃべんの!!



 俺は、先生の横で驚いていた、


「まず、この、放課後自主講座フォールドコーゼの名前だけど、」


 名前?


「『星に愛されし民(スタラブルラディ)』」



 えっ!!!



「此は、古語で、星に愛されている人達って言う意味、なんか、貴方達にピッタリなんで、其で、登録したわ。」


 登録!



 俺は、



 知らなかった、



 先生が、



 この、放課後自主講座フォールドコーゼに、



 『星に愛されし民(スタラブルラディ)』を、



 付けた事を、



 その意味は、先生が言う、意味も有る、



 だが、もう1つの意味を、


 先生は知らない、



 星に、


 運命を託された人々の、



 意味で有る、事を、

 


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