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愛する星に、願いを込めて  作者: Hs氏
魔導高校編
39/136

思惑

『彼の両手の、翠に輝く光が一瞬、消えた瞬間、・・・』


 えっ、魔導ペン(アウル・ゴーダ)が、・・・止まった!


 なんだ!


 どうした!



「見て、見て!」、「空から!!」、「何だ、何だ!!」



 空?



 高校生パールバウゼが騒いでいる、空がどうしたって?


 私は、魔導本アウル・バーデから顔を上げた、



 その時、私が見た光景は、



 空に幾千の流れ星(ホールディ・セー)!!!



 スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!スコォーンン!



「こ、此れは!」



「其が、私の奇跡の魔導術、そうだろ、ローシィ・レーランド、」



 えっ、



 私が振り向くと、其処には、美しいオンブレ・プラチナの金髪ブロンドへア、気高く、上品な顔立ちと、優しく涼しげなコールドブルーの瞳の持ち主、



 ルナリィア・ウェルド殿下!!



 殿下の横には、ダークなアッシュ系ブロンドの髪をボサ質感にしていて、更に短めのレングスが大人っぽい印象に見えるが、そのキツイ瞳が、危険な人物の証し、



 サーンディ・アーランド上級魔導士


 私は、殿下を見た、その耳に着けている星形のピアス、そのピアスも牧場に降り注ぐ流れ星(ホールディ・セー)に合わせて、光輝いていた。


 ?


 どう言う事だ?


 牧場を見ると、流れ星(ホールディ・セー)が渦状に千頭近い野牛コルゥモウに降り注ぎ、


 野牛コルゥモウは暴走からゆっくりと渦状に歩き始めた、



 その、野牛コルゥモウの渦の中央にたつは、一人の男、



 スグル・オオエ!!!



 再び、私の魔導ペン(アウル・ゴーダ)が動き出す、


『彼は、右手に翠光に輝く剣を持ち、再び、黒き魔獣の元へ向かう! 魔獣は、彼に向かいその魔導術で、体、全体を豪炎の炎で包み彼に襲いかかった!』 


 えっ!!!


 魔導獣!!!


 野牛コルゥモウの暴走は、そいつの仕業?


『彼は、その光輝く剣で魔獣を一撃で跳ね返し、更に魔獣の口より放たれた、魔光炎も、彼は一撃で跳ね返す、』



 スグル、君は!


 異世界の、


 魔導士なのか?



『彼は、魔獣に一撃を加えようとした、しかしその彼は、あろうことか、その光輝く剣を閉じ、只、ひたすら、魔獣を見続ける!』



 えっ、!


 スグル!


 お前は、一体、何をするきだ!!


『魔獣は、再び、炎を纏い、彼に襲いかかった、その瞬間、魔獣も、彼も、消えた!』



 えっ!!!


 消えた?


 私の魔導ペン(アウル・ゴーダ)でさえ、捉える事の出来ない、魔導術?



 私が呆然としている横を、殿下が通り過ぎる、その時、ルーナ殿下は、囁く、小さな声で、



「彼は、大丈夫だ、」



 えっ!


 彼?


 彼って、スグル?


 殿下は、スグルの事を!


 知っているのか?


 その後、私の横を通り過ぎるサーンディ上級魔導士が、



「書くな!ローシィ!」



 えっ、書くなって、何をだ?


 

 その時、殿下は、振り返って私とサーンディに向かって、



「大丈夫だ、サーディ、彼女は野牛コルゥモウに襲われ、牧場を逃げ惑う、太った見知らぬ男の記事よりも、暴走する野牛コルゥモウを止めた、私の事を記事にする、なぁ、そうだろ、ローシィ・レーランド記者」



 ・・・


 ちっ、


 彼の事は書くな!


 そう言う事かよ!!


 殿下はスグルの正体を知っている、


 私は、殿下に笑顔を向けて、


「そうですね、ルナリィア殿下、殿下の奇跡の行いの方が読者も喜びますし、」



 殿下も、笑顔を私に向けながら、


「では、後片付けだ、」



 そのまま、怯えていた高校生パールバウゼに向かって両手を上げながら語る、


「もう、大丈夫だ、諸君!野牛コルゥモウは、大人しく眠った!!」


 

 農園に居た、百人近い高校生パールバウゼが殿下を見た、



 そして、


 全員が、ルーナ殿下の回りに集まりその瞬間、



 ウァアアアアアアアアア!!!



 大喝采が沸き起った!!



 ルナリィア殿下は、暫く喝采を聞いた後、高校生パールバウゼ達に優しく微笑みながら、


「さて、興奮して疲れた野牛コルゥモウは、もう少し寝かせてあげよう、其処で、君達、私は此の素晴らしい農園を、先に見学する事にした、誰か、私を案内をしてくれないか、」


 優雅に語り掛ける、ルーナ殿下、



 ちっ、本当に絵になる!


 高校生パールバウゼ達が大騒ぎしてやがる、


 そこへ、他の魔導新聞社アウル・ジェーラの記者や、太った農魔省の

カーウス・ラーゲン、教魔省のキャリー・ベネディアが慌てて来た、


 牧場周辺は、魔導省の役人達が固めている、



 成る程、彼が居る牧場には行かせない、って分けか、


 

 ・・・まっ、良いか、仕事、仕事、



 殿下も、太っちょ(デブ)は大丈夫だと言ってるし、



 本当に、大丈夫だよな、



 スグル、




挿絵(By みてみん)


 『ゲート』を潜った先は、サバンナだった。


 巨大な草原に、巨大な草食動物、


 すげぇ、此処なら、此のワンちゃんも、充分に生きてける、


 俺は、目線をワンちゃんまで落とし、彼を説得する事にした、




 聞いてくれ、たぶん、君は、あの世界では、また迫害される可能性が高い、でも、此処なら、君は誰にも邪魔される事無く、狩りが出来るし、食べ物も困らない、


 此処は、君の楽園だ、


 

 君は、此処で暮らすんだ、



 良かったな、



 じゃ、俺は、


 返るね、


 元気でな。



 ガシッ!


 

 えっ?


 

 俺が背を向けた瞬間、


 彼の左の首が、俺の右手の袖口に噛み付いて、行くな、行くなを繰り返した。


 ・・・ヤベェ、何か、可愛い、


 俺は、彼の方を向き、



 どうしたって、聞いてみた、



 彼は、



『寂シ、一人、イヤイヤ』



 いやいやって、困った。

 


 さて、どうする、


 俺の家、寮だけど、飼っちゃう?


 勿論、俺は、前の世界や、その前の世界で動物を飼った事はある、しかし、其は、犬や猫の話しで、虎やライオン、熊は動物園でしか見たことが無い。


 其よりも知性は有るんだが、何せ、2メータは有る魔導獣、食い物の心配は有るし、



 ・・・



 まぁ、此の場所と、俺の家、両方、往き来出来れば、良いって事か。


 農牧高等学校ラウダ・バ・ハウゼの『ゲート』を閉じて、俺の家と通じる『ゲート』を開け直す。



 よし、



 俺は開いている『ゲート』の前に立ち、また右手を前に水平に上げて、『ゲート』に触る、そして、


閉じろ!星の門!!(クローズスターゲート)


 シュウウウウウ


 『ゲート』は閉じ、俺は、再び、 


 唱える!!!



星の門よ!開け!!(スターゲートオープン)



 グウゥアアアアアアンンン!!!



 ゲホッ!!!



 やっぱ、俺の残りの星力、全部持ってかれた、


 ・・・


 俺の右手の指先から、ゆっくりと長方形の翠光りょっこうの壁面が広がる。



 グゥウウウウウウウウウンンン!!!


 

 再び、光翠壁スターゲートを、横3メータ、縦3メータの大きさで止め、


 俺は、彼を手招きし、『ゲート』を指して、一緒に行こうと誘う。


 俺が先に『ゲート』を潜り抜け、その後を彼が続く、


 俺は、バルセリア魔導高等学校アウル・バ・ハウゼの俺の宿舎の前に立っていた、


 俺の後から来た彼は『此処、何処どこ』ってな顔で俺を見る、


 俺は、彼に向かって、此処は、俺が住んでる場所、君は此処に何時でも来る事が出来る。


 彼は、キョロキョロと回りを見る、


 俺は、俺の宿舎を指しながら、あれが、俺が寝泊まりする家、


 彼は、俺の家を見ながら、来ても良いのと、俺にきく、


 ああ、寂しくなったら、何時でも来てくれ、『ゲート』を何時でも開けておく、


 そう言って、俺は『ゲート』の前に立ち、『ゲート』を右手に触りながら、



 『認証バフィション



 そして、左手の親指で俺を指し、

 

 『ゲート』が一瞬、点滅する、


 更に、左手の人指し指で、彼を

指す、


 再び、『ゲート』が一瞬、点滅する、此で、此の『ゲート』を通れるのは、俺と彼だけだ。



 さてと、後は、此の『ゲート』の固定だ、


 開いた『ゲート』を固定する事は、『星隠し(ダークスター)』と同じで、俺の星力を耐えず発動する事と同じだ、


 つまり、俺は、今までの『星隠し(ダークスター)』のうえに、更に『ゲート』を開いく為に星の力を十八割り使い続ける事を意味していて、



 えっ?



 十八割!!!



 俺の限界、越えてないか?



 ちょっと凄くない!



 俺にとっては、日常的に四十キロの荷物を持ちながら、生活をしなくちゃいけないって事で、



 ・・・



 まぁ、やってみっか、駄目なら、他の方法を考えれば良いし、



 俺は『ゲート』を触りながら、



 『固定ロック』!!!



 と、唱えた瞬間、



 グウァアアアアアアアアア!!!



 俺の体に、数百キロの重しが!!!



 ガクッ、



 俺は方膝を着いた、


 彼が、心配そうに俺の側に来て、



 どうしたのって顔してる、



 俺は、彼に左手を向け、


 ああ、大丈夫だ、暫く休めば落ち着く、


 確かに、少しずつ楽になってきてる、



 俺は、ゆっくりと立ち上がった、



 ふぅ、汗だくだ、其に、すっげぇ腹へった、



 彼は、此方見て、お腹空いたの、ってな顔をした後、『ゲート』に飛び込んだ、



 バッ!



 えっ?



 ダッ!



 瞬間、彼は口にカモシカのような、動物をくわえて戻って来た!



 早ぇ!!



 彼は、そのカモシカを俺の前に置いた、カモシカは既に死んでるし、



 ()()()()()()()



 




 バチン!!!



 ギャアアアアアアアアア!!!


 目が! 目が!!



 ちっ、ちくしょ!


 奴等が、緑の壁の中に入った瞬間、俺とあの犬っころの繋がりが切れて、俺の目に激痛が走った、


 俺は、痛む目を押さえながら、怒鳴った、


 クソがぁ!


 一体、何がどうしたってんだ!!




 コーネル、


 ・・・俺の百の具魔(ヒャトルトゥ)魔玩獣トゥルビィ・ドルディンゾーナが、俺の下玩魔ダァトォタァで無くなった、


 俺は下玩魔ダァトォタァを一人、失った。



 頭の良い俺が、悲しそうに俺に言う。

 

 ドルサラ! 何悲しんでやがるんだよ!!たかがいぬっころ一匹に!!!

 


 犬じゃない、下玩魔ダァトォタァだ!




 ・・・まぁい、聞け、ドルサラ、


 お前が心配していた、奴は、俺達の敵じゃねぇ!




 ?


 何を言ってるんだ、バカな俺、見たろうが、あのコーリン・オーウェルの力を!!


 彼の力は、一瞬にして我々をちりにする事が出来るんだぞ!!




 ・・・頭の良い俺、分かってねぇのは、お前だ、奴の力は確かにすげぇ、



 だがな、俺、



 奴は駄目だ、



 奴は、犬っころ一匹、殺せねぇ、



 チキン野郎だ!!!




 ?


 バカな俺、彼は、鳥じゃないぞ、




 その鳥じゃねぇ!


 俺達の世界で、小心者しょうしんものを言う、隠語だ!!


 たから、


 奴の、対応なら簡単だ、


 脅しゃ、奴は、幾らでも、俺達の言う事を聞く、




 ・・・あの、コーリン・オーウェルがか?




 ああ!




 ・・・確かに、変だ、昔は、もっと冷酷さを感じた、




 そうよ、俺、


 俺は、沢山のぁあ言う奴を見てきた、家族を助けてくれって泣きながら、俺の言う事を聞いてくれた奴もいた、


 奴は、その手の奴だ、




 ・・・そうなのか?




 ああ、そうだ、やはり、俺達の敵は魔導省だ!


 そして、ルース!


 ルース・ガイアード!!


 奴こそが、最大の敵だ!!!




 ・・・そうか、分かった、


 ところで、バカな俺、その俺の言う事を聞いた奴は、どうしたんだ?



 ん? あぁ、奴か、奴は、言う事を聞かせた後、消した。




 ・・・下衆だな、俺!




 俺は、笑いながら、俺に言った、


 誉め言葉、ありがとなぁ!!


 俺、

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