SS 採点!?6人のサンタちゃん
新キャラクターが先取りして出てきちゃいます。
本当は、本編がもう少し進んでからの予定でしたが、
進みが遅くて、お披露目になってしまいました。
このお話は、本編とはちょっとだけ繋がっていますが、
設定が少しだけ先の話になっています。
※本編の先のお話なので、ネタバレが含んであります。
※本編にはあり得ない内容もあります。
※性的な表現が少しだけあります。
いずれも知りたくない方、苦手な方はご遠慮ください。
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「さあ、みんな準備は出来たっ!」
私はそう言って、各々の準備を確認する。
「う、うん、準備できたけど、スミカお姉ちゃん…………」
「準備できたわよってっこれは一体何なのよっ!」
「ス、スミカお姉さま、準備できたのはできたのですが、そのぉっ」
「スミカ姉っ、そ、そのなんだいっ、これもっとどうにかーーーー」
「スミカお姉さん、いったいこれは何ですの?
ま、また恥ずかしい目にーー」
私は、脱衣所から出てきた5人の、それぞれの
反応を見ながら、どんな具合か、視線を這わせる。
顔を赤らめ、短いスカートの裾を握り、生足を隠そうとしているのは、
イベント限定で入手した『クリスマスコス』を着た5人だった。
因みに私も着ているが、この衣装は、装備の上からでも着れるので
ミニスカ状態にはなっていない。元の装備を脱いでしまったら、
スキルが使えなくなっちゃうから、今は上から羽織っている。
そう、今日は年に一度のクリスマス。
この世界には、クリスマスはなんてイベントはないけど、
て、いうか、お祝いする人物自体が存在しないんだから、あるわけがない。
それに、今は冬でもないし寒くもない。季節的には、ほぼ真逆に近いだろう。
ただ単に、現実世界では、今日がその日だったってだけだ。
でも私はこの世界で、久し振りに体感したかった。
そう、友達と過ごす『クリスマス』ってやつを。
元の世界では、家族を失ってからは、ひたすら籠ってゲームをしていた。
年末も、お正月も、お盆も、ハロウィンも私には関係なかった。
もちろんクリスマスも、薄暗い部屋に独り切りで、ゲーム三昧。
その際に手に入れたのが年に一回のイベントの、このサンタコスだ。
因みに、私は毎年参加していたので、人数分の衣装も持ち合わせていた。
そしてこの後、冒険者ギルドに行って、
ちょっとしたプレゼントを渡す予定になっている。
その配るプレゼントもイベント限定で入手した、
『クリスマス風』の数々のお菓子だ。
◆ ◆ ◆ ◆
私はそのメンバーを、私を含めて6人の、
着替え終わった女性陣を見てみる。
愛しの妹のユーアと、
そして新顔のラブナちゃん。
ラブナちゃんは、ユーアの孤児院の友達で、一応新人冒険者だ。
それと、近くに住む、
ナゴナタ姉妹の二人に、
大豆工房サリューの一人娘の、
メルウちゃん。の5人。
私はその5人を眺める。
うん、やっぱりユーアが一番かわいいねっ!
シルバーのボブヘアに、赤がマッチして非常に似合っている。
それに、短いスカートを抑えて、モジモジしながらも、
視線は上に行ったり、下に行ったりしてあわあわしている。
ちょっと涙目なのも、非常にポイント高い。
さすがはユーアだねっ!100点満点っ!
「やっぱり、ユーアが一番かわいいねっ!」
「う、うん、ありがとうスミカお姉ちゃん!」
次に、赤いセミロングの髪の、
ちょっと吊り目がちな可愛い女の子のラブナちゃん。
赤色の髪と、赤の衣装は、ミスマッチかと思ったけど、
逆に、同系色のせいか、その幼く整った顔立ちが際立っていた。
そしてこの子はなぜか、堂々と仁王立ちしている。
それでも少し頬が赤くなって、プルプルしている所を見ると、
ただの強がりだと分かる。
うーーん、70点かな。
「ラブナちゃんも、中々似合ってるよっ!」
「べ、別に、そんな事言われたって、嬉しくないからっ」
3番手は、ナゴナタ姉妹。
『こ、これは、見なかった事にしておこう』
4番手はメルウちゃん。この中での最年少だ。
メルウちゃんも、ユーアと一緒でモジモジとしている。
ちょっと内股になって、スカートを下に引っ張る仕草は、
とても保護欲を掻き立てる。お持ち帰りしたい。
今日は短いおさげを降ろしてるのも、高ポイント。
クラスの男子が見たら、いつもと違う雰囲気のメルウちゃんに
惚れちゃうかも。まあ、この街に学校ないけど。
それでも、80点。
「メルウちゃんも、これで更に看板娘の可愛さが際立ったねっ!」
「う、うん、ありがとうなの。スミカお姉さんっ!」
「よし、それじゃみんな行こうかっ!寂しい男たちのところにっ」
私はそう言って、レストエリアの扉を開ける。
さあ、お披露目の時間だ。
「あ、あのぅ、スミカお姉さま、私たち姉妹の感想はーーーー」
「うん、なんかスミカ姉、こっち見ていなかったもんなぁ」
姉妹の格好には、触れないで終わらせるつもりだったのに、
姉妹の二人は、なんかそれに不服そうだった。
やっぱり一言欲しいのだろうか?
「うん、ふたりとも、とっても似合ってるよ」
私は視線を逸らしながら、ふたりにそう伝える。
「スミカお姉ちゃんっ!ちゃんと、ナゴちゃんと、ゴナちゃんを褒めてあげてよぉ!ちゃんと見てあげてよぉ~~!」
「!!!!!!っ」
うわ、びっくりしたっ!
ユーアが、姉妹を雑に褒めた私に対して、怒っているようだ。
ってか、いつから姉妹の事、そんな砕けた呼び方になってたの?
「ユ、ユーア、私が悪かったから、そんなに頬っぺた膨らませないでっ」
じゃないと、頬っぺた「つんつん、ぷしゅー」してしまいそう。
「うん、スミカお姉ちゃんっ!」
ユーアのお怒りの言葉で、仕方なく姉妹の二人を見てみる。
「~~~~~~~~ッ!!」
「~~~~~~~~っ!!」
一言で言うとーーーー
「えろい」
以上。
「――――――――――」
「――――――――――」
私は姉妹にそう告げて、レストエリアの扉に手を掛ける。
正直それ以上の感想も、語彙も浮かんでこない。
だってどう見ても、姉妹は大人のお店のコスプレだよっ?
Rー18指定だよ?
私は、それ以上の言葉は浮かんで来なかった。
子供には見せてはいけない恰好だった。
「あ、あの、スミカお姉さま、ありがとうございますっ!
そんな風に見て頂いてっ!」
「スミカ姉が、ワタシたちをそんな褒めてくれるなんて、ちょっと照れるなぁ」
「!!!!!!っ」
はぁっ!?
あれっ?私きちんと褒めたっけ?「えろい」しか言ってないよね?
異世界では、えろいは褒め言葉なの?
『……………………』
もしかして、今まで褒められる事に、慣れてない姉妹は、
これでも、すごく嬉しい事だって言うの?
嬉しいのレベルが低すぎない?ナンパなんかにすぐ引っ掛かちゃうよっ?
お持ち帰りされちゃうよっ?この先が心配だよっ!
「スミカお姉ちゃんっ!!」
「わ、わかったから少し落ち着いてね、ユーア」
私はまたユーアに怒られて、再々度姉妹を観察する。
なんか装備の、自動サイズ変更が、きちんと機能していない気がする。
私やユーア、メルウちゃんはちゃんと、
体にフィットしたサイズになっている。
なんで、姉妹の二人の胸部は、今にもはち切れそうになってんの?
もうボタンがいつ、はじけ飛んでもおかしくない状況だよっ。
それに、姉妹の次に気になったのが、新顔のラブナちゃんだ。
姉妹ほどじゃ全然ないけど、かなり将来有望な育ち具合だ。
ユーアや、メルウちゃんを、横から見た感じだと、
『体 | 外』
|
そうそう、こんな感じ。
ラブナちゃんは、細い体の線の割には、意外にも、
『体 )) 外』
|
こ、こんな感じ、だ。
そして、懸案の姉妹の二人は、
『体 )))) 外』
|
『~~~~~~~っ』
………………もう規格外。
「……………………くっ!」
因みに私は、ラブナちゃんと姉妹の間ぐらいだろう『)))』きっと。
それに、姉妹の二人は、色々肉付きもいいから、短いスカートから除く、その太ももも異様にエロチックに見える。お尻も丸くて厚みがあるから尚更だ。
しかも今は、短いスカートに手を伸ばして前屈み、その反則級の大きなデカメロンが、腕に押されて「むぎゅ」て、やわらかく形を変えている。そんなの同性だって、目のやり場に困る。
てか、それよりも、衣装の自動調整は、壊れてしまったのだろうか?
そんなに胸元が開くのもおかしい。
もしかして、自動調整の伸縮限界を超えた!?
現代の装備の技術が(ゲーム内の)この姉妹の
規格外の大きさに、対応できなかった?
『……………………マジかっ』
私はそう呟いて、改めて姉妹の恐ろしさに慄くのであった。
そして、姉妹の二人にはこう告げる。
「真っ赤なホルスタインみたいで、可愛いよっ!二人とも」
澄香のアイテムボックスが、最近四次元ポケットみたくなってきてる気が……
便利グッツばかり出てきます。
次回もクリスマス限定回になっています。