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儚い花火

作者: くど

ぜひ自分の友人やか好きな人と重ねて読んでみてください。

 学生としての仕事は勉強というがそうは思わない。みな何を考えて、宿題やら、受験勉強なので必死になっているのだろう。どーせそこら辺のサラリーマンとして落ち着いて同じ程度の幸福に収束するというのに。

「瞬間的な快楽を求めてしまうと不快が訪れてしまう」

僕はこの考えをモットーに日々生きてきた。

 だがしかし、この机の上に山積みにされた夏休みの課題をどう片づけるか、僕は考えていた。高校3年生にもなって受験勉強をほったらかしにして「暑いからやる気が出ない」だの「今日の夜からやる」だのまぁよくぽんぽんと怠惰な時間を正当化できるものだと自分に感心していた。

 僕はペンを持つ、スマホを持つを繰り返していると友達からのLINEの通知が鳴った。だれだろう、そう思いつつ、スマホ見ると

「今度、花火大会いこうよ!!」

と同じクラスメートだった高校の同級生の女の子から誘いが来ていた。驚きと同時に疑問しか浮かばなかった。もしかして気があるんじゃなんて思ったりもしたが違った時が虚しい、承諾の返事だけし、花火大会がちょうど一週間後、近所の大通公園で行われるのを確認し、その日は連絡を取ろうとしなかった。

 花火大会の前日になってその子から電話が来た。

「明日花火大会だけどこに集合にする?」

「現地集合でいいんじゃない」

僕は楽しみなことを悟られぬようそっけなく答えた。

「いっしょにいかないの?」

「いいよめんどくさいでしょ」

わけのわからない返事をした。

「わかった、楽しみだなー」

「あぁ」

「じゃあまた明日」

「うん」

 花火大会当日、

僕は花火大会に行くのをやめた。不快になるのが怖かった。

いっしょ行くはずだった子とはそれ以来連絡を取らなくなった。

 その一週間後、同じ高校の女子生徒がいじめにより身投げしたとニュースになっていた。

僕は彼女が好きだったのかわからない。でも不快ななにかがそこにはあった。


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