1/2
1、私の理想の最期なんだ。
私はいわゆる『前世』というものを覚えていた。
『前世』の私は事なかれ主義の猫被りで、
クラスではいつも大人しく読書をして、
イジメられないようにとひたすらリーダー格の女子に媚びて、
当たり障りの無い返答をし、
本音を隠して建前で生き、
陰で悪口を言われても知らないフリをし、
両親にすら愛想笑いを向けて生活していた。
がめついというか、狡賢いというか。
あ、やっぱりがめついは違うか。
まあ、周りから見ればちょっと大人しいだけの普通の子だったと思う。
・・・いや、最期は自殺なんだけどね。
中三くらいのときに、もう面倒くさくなって屋上から飛び降りたんだっけ。
ふふふ、すっごくスリルがあって楽しかったなァ!
下からも後ろからも「やめなさい!」っていう焦った声がして、
私が一歩踏み出したらドカーンって爆発みたいに悲鳴が聞こえたの!!
その後すぐに空気の圧力?みたいなので気絶しちゃったんだけどねっ
今度の人生も、そうして終わろうかな?