表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第3章 セレストメディエル聖教国編
91/142

第91話 噛み合わない2人

「では、燃え尽き・・・」

「ちょっと待ったー!」

「燃え尽きなさい」

「うおぉっ!?」


 僕の制止を無視して、魔法ぶっ放してきましたよ、コイツ!

 2つの巨大な火炎球は、上から叩きつけるように放たれたため、僕はその場から瞬時に移動して躱しました。

 ちょっと地面が抉れてクレータが出来ていますが、城自体には被害は無し。

 強いて言えば、巨大な火炎球により発生した熱で、ちょっと熱いくらいですね。

 あ~良かった・・・・


「待ったって言ったのに、どうして撃って来るんですか!?」

「命乞いなら聞きませんよ?やっと君にダメージを与えられそうなのですから、手を緩める必要など無いでしょう?」

「あの程度の魔法では、僕はダメージを受けませんよ!」

「そうですか?なら次はもっと強力な魔法で・・・」

「いや、だから、ちょっと待ってください!」

「・・・何ですか?」


 あ、やっと話しを聞いてもらえそうですよ。

 すっごい嫌そうな顔しているけど。

 そりゃあ、あれだけ挑発したし、さっきは顔面から地面に叩きつけちゃったし、絶賛敵対中なわけだから、その反応は普通だとは思います。

 いや、普通は聞く耳持たないかな?

 そう考えると、やっぱりこのピエナスという男は、その偏った愛情さえなければ相当な人格者なのでは?

 おっと、そんなことよりも、


「魔法で攻撃をするのは良いですけど、そんな威力の魔法を使ったら、このお城、壊れてしまいますよ?」

「それが何か?」


 それが何かって、コイツ分かっているのかな?

 城を壊すという事が、どういう事になるかを。


「この城を壊すという事は、セシリアの家を壊すことですよ?そんなことされたら、きっとセシリアに恨まれますよ?」

「はっ!?なるほど、そうでしたか!?」


 気付いていなかったようですね、コイツ。

 きっと頭の中は、僕を殺すことだけ考えているのかな?

 人間もっと、大きくて広い視野を持たないとね!


「ふぅ~、危うく我が妻セシリアの実家を、さらにはその部屋を破壊してしまうところでした・・・さすがにそれは、お義父さんにも怒られてしまいますね。夫としてそれは、やってはいけないことですね」


 誰が誰の妻だ、誰が夫だ!

 あと、お義父さんってフォルセシウス教皇猊下のことか!

 アンタまだ独身だろう!

 ん?そう言えばコイツはさっき、あそこで何をしていたんだろう?

 この機を逃せば、今後コイツと話しをする機会なんて来ないかもしれないから、聞いておくことにしますか。


「セシリアと言えば、どうしてさっきはセシリアの部屋にいたんですか?」


 僕はピエナスという変態に、この質問をしたことを激しく後悔した。

 世の中、知らない方が幸せなことってたくさんあるんですね・・・

 それでは、聞きたくなかったピエナスの答えはコチラ!


「どうしてって、セシリア分の補給ですよ?」

「・・・・え?」

「だから、セシリア分です。知らないのですか?セシリアから溢れ出るこの成分を、毎日しっかり摂取しないと、人は死んでしまうのですよ?」

「・・・・はい?」

「ですが残念ながら、セシリアは今、私の近くにはいないのです。だから、彼女が生活していた部屋に入り浸ることで、その部屋に残留したセシリア分を吸収していたのですよ」

「え~っと、つまり?貴方はただセシリアの部屋にいただけだと?」

「まさか!そんなわけ無いでしょう?あの部屋に充満しているセシリアの匂いを、全身全霊を込めて吸い込んでいたに決まっているでしょう!?キミはそんなことも分からないのかい?常識だよ?」


 うっっっわ~~~~・・・・

 ヤバイヤバイとは思っていたけど、相当ヤバイですよ、コイツ!?

 変態だとは分かっていたけど、なんだよセシリア分の補給とか匂いを吸い込んでいたとか!?

 ド変態じゃねぇか!

 おっと、余りのピエナスの変態っぷりに、ついつい素が出て来てしまいましたよ。

 それと、セシリア分を毎日摂取しないと死んでしまうだぁ?

 お前はセシリアを見るまで、そんな物は摂取していなかったでしょうが!

 その理屈だと、アンタとっくに死んでるんですけど!?

 それと、あの目!

 僕のことを、何か可哀想な物を見るような目で見て来て、ハッキリ言ってムカつく!

 何が常識だよ?だ!

 非常識にも程があるわっ!

 あ~、つくづくセシリアと別行動にしておいて良かったよ。

 

「全く、そんなことも分からないくせに、セシリアを私から奪おうとしているのかい?いいか?キミにはセシリアと一緒にいる資格なんて無いんだよ?」

「お前の方が無いっつーの、このド変態!」


 あ、ついつい声に出してしまいましたよ。

 今まで必死に我慢して、心の中でツッコんでいたのに、限界が来ていたようです。


「ド変態?私がですか?」

「お前以外にいるか!」

「私のどこがド変態なのですか?」


 きっと言っても伝わらないと思うけど、聞かれた以上は答えないとね。

 そもそも、今戦いを中断しているのは、僕が止めたせいだし。


「子供を恋愛対象として見ている所だ!アンタ32歳なんだろ!?いや、転生前から数えると82歳か?そんな男が、まだ10歳にも満たない子供を妻にするとか、明らかにおかしいでしょ!?」

「何を言っているのですか?愛し合っている2人にとって、歳の差なんて関係ないでしょう?」

「愛し合っているって、セシリアはアンタのことすら知らないよ?知らない相手を、どうやって愛せるんだよ?」

「それこそ、愛の力で!」

「愛って言えば何でも許されると思うなーっ!」

「許されるんですよ。知っていますか?愛は不可能を可能に変えるのですよ!」

「あーもういいっ!とにかく、世間一般では、大の大人が未成熟な子供に対して恋愛感情を抱くのは普通じゃないの!健全な大人なら、ちゃんと成長した異性に恋をするんだよ!」


 つ、疲れた・・・・

 何で僕は、こんな不毛な言い合いをしているのだろう?

 口で言って分かるなら、そもそもとっくに真人間になってるはずだし。

 なのに、この歳になるまで変わらなかった、ということは、もはや手遅れレベルなのは間違いないのに・・・


「やれやれ、何ですかその屁理屈は?そんなのは、顔も知らない誰かが勝手に決めたことですよ。私には関係ありませんね」


 案の定、まったく聞いていない。

 もう、いいや・・・

 コイツのせいで興奮してしまい、口調が雑になってしまいましたよ。

 落ち着け、落ち着くんだレオナルド。

 はい、吸って~、吐いて~、吸って~・・・


「そこまでキミがそう主張するなら、自分が正しいと証明して見せなさい」

「へ?どうやって?」


 お、もしかして効果があったのかな?


「もちろん、私を倒して、です。この戦いに勝った方が正しい、という事ですね。負けた方は勝った方の言い分を認め、素直に従う、と言うのはどうですか?まあ、レオナルド君が生き残れたらの話しですがね?」


 こいつ、全然関係ないジャンルなのに、無理矢理自分の得意分野で勝負して勝利し、悦に浸るタイプだね。

 何で僕とこいつが戦って、負けた方が勝った方の言い分を聞く、なんて滅茶苦茶な条件を提示しているんですかね?

 まあ、どうせ僕が勝つから別に良いんですけどね?


「じゃあ、もう面倒なので、それでいいです。勝った方が正しく、負けた方は素直に勝った方に従う、で良いですね?」

「ええ。ふふっ、キミが地べたに這い蹲って、私に許しを乞うている姿を早く見たいですねぇ」


 もう勝った気でいるよ、この変態野郎。

 まだまだこっちは、全然本気じゃないんだけどね~?

 ステータス500万だっけ?

 全然足りないですよ、ピエナスさん?

 あ、忘れる所だった!


「それで、戦う場所はどうしますか?このままここで続けますか?それとも、移動しますか?」


 すっかり忘れていましたが、最初はここで戦うと城に被害が出るから、戦闘を中断したんでしたっけ。


「そうですねぇ・・・では」


 ピエナスは上を指差し


「空で戦いましょうか?私、空も飛べるんですよ。あ、レオナルド君にはさすがに無理だったかな?」


 ニヤリと笑い、そのまま宙へ浮いて高度を上げるピエナス。

 へぇ~、コイツも空飛べるんだ?


「空ですか。いいですね、そうしましょう!」

「え?」


 一瞬にして、ピエナスと同じ高さまで飛び上がる。

 お、驚いてくれたみたいですね?

 さっきの発言からして、僕は空を飛べるとは思ってもいなかったみたいだし。


「キミは、どうやって空を飛んでいるんだい?」

「スキルで。それ以上は秘密ですよ」

「スキル、か。何のスキルだい?」

「だから秘密だって言っているでしょう?本当に人の話しを聞かない人ですね」

「良いじゃないか。こっちだって『無属性魔法(中)』の事を教えたんだしさ」


 ああ、いるんですよね~、こういう自分勝手なうざいヤツ。

 こっちが知りたくもない情報をペラペラ勝手に話し、代わりに自分の要求を突き付けてくる。

 こういう手合いは話が通じないから、本当に嫌になりますね。

 ピエナスに関しては、さっきから話が通じないのは十二分に認識してますけどね?


「そっちが勝手に話したんでしょうが!わざわざ手の内を晒すのは、三流のバカがやることですよ。もしくは、自分の力に酔いしれて、油断している愚か者ですね」

「それは手厳しいね。じゃあ、力ずくで教えてもらいましょうか?」


 そうして、ピエナスとの第2ラウンドが開始された。

誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ