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守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第3章 セレストメディエル聖教国編
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第85話 聖騎士?との初めての会話

「止まれ!止まれーっ!」


 上級街の入り口を塞ぐようにして、約200名の騎士が立ちはだかっている。

 全員武装し、武器も構えていますが、いきなり攻撃してくるようなことはせず、こちらに止まるように呼びかけてきました。

 今までと違いいきなり攻撃をしてこないってことは、対話する意思があるようだね?

 ならば、僕らもそれに応えるべきでしょう。


《総員停止!総員停止!》


 後ろに続いているレジスタンスに声を届け、全5000名が進軍を停止した。

 早朝にセレスユカティスの街を出て、ここ、セレスハートまで約2時間、全力で走り続けたというのに、騎馬はもちろん自らの足で走って来た皆にも大した疲労がない。

 自分で言うのもなんですが、とんでもないですね、『女神の行進(マーチオブゴッデス)』って!

 これ、普通に戦争とかで使ったら、かなりヤバいんじゃないかな?

 だって、味方全員のステータスにバフをかけて強くして、さらに疲れないんだから、チート以外の何者でもないでしょう?

 うん、この戦いが終わったら封印しよう。

 これは聖戦と認められた時以外には使えないとか、適当な理由でも付けて誤魔化そう。

 うん、そうしよう、それがいい、はい、決定。


「貴様ら、ここがどこだか分かっているのか!?ここは女神教の聖地にして総本山、セレストメディエル聖教国の首都、セレスハートだぞ!このような狼藉を働き、ただで済むと思うなよ!」

「狼藉とは?」

「ここに来るまでに貴様ら、聖騎士達を殺しただろう!?それに、この街を守護していた聖獣達もだ!貴様ら、これは重罪だぞ!?」

「すみません、今何て言いました?聖騎士?聖獣?」

「そうだ!」

「もしかして、街の入り口に詰めていた、あのならず者達と、街を跋扈していた魔物の事ですか?」

「聖騎士と聖獣だと言っているだろう!?」


 マジですか、コイツ等!?

 どう見ても山賊と魔物を、聖騎士と聖獣とか言ってますよ!?

 頭がおかしいにも程がある!


「貴様らは無抵抗の聖騎士と聖獣を殺したのだ!その罪、万死に値する!」

「え、無抵抗?僕らが近付いただけで、一切の警告も無く攻撃して来たのに?魔物が群れで襲い掛かって来たのに?それを無抵抗と言うんですか?」

「うるさい、黙れ!貴様らは女神の敵だ!」


 あ、ダメだコイツ。

 ただ声がデカいだけで、何も考えていないバカだ。

 ダストレア大樹海調査団にいた、何だっけ、あのクズ野郎?あ、思い出した、ユーゴスだ。

 アレと同じタイプだね。

 よし、無視して先に進もう。

 と、思ったら、


「どけ、お前では話にならん。俺はこの街の警備を任せられている、女神の使徒ピエナス様の騎士、ゲオスだ!貴様らは何者か!?目的は何だ!?答えよ!」


 どうやら、コイツでは話が進まないと、というか、コイツの恫喝が効かないと分かったようで、やっと責任者が出てきましたよ。

 それにしても、へ~、偽物の名前ってピエナスって言うんだ。

 情報をくれたお礼に、しっかり答えてあげないとね。


「ここまで来て、やっと会話ができそうな人が出てきましたね。僕は、アステリア王国スティード伯爵家の次男、レオナルド=シオン=スティードです。道中、教皇様のご息女であるセシリア嬢を保護したため、彼女の要請に従って、ここまでお連れしました」

「何っ!?セシリア様を!?見せろ!」

「ええ、構いませんよ。セシリア?」

「はい」


 僕の呼びかけに、馬車から降り、姿を見せるセシリア。

 今回はさっきみたいに御者台の方には出ないで、チェスカさんが開けた馬車の横の扉から降りてもらいました。


「おお、まさしく!よくやった小僧、褒めてやる。さあ、セシリア様をこちらに渡すのだ」

「え?嫌ですよ。何言ってるんですか、貴方は?」

「何だと?」


 本当に、何を言っているんだコイツは?

 どうしてコイツにセシリアを渡さなければならないの?

 理由も何も説明しないで、要求だけして来るなんて、子供ですかコイツは?

 

「僕はセシリア嬢を、父親であるフォルセシウス教皇猊下の元にお連れするために、ここまで来たのです。それがなぜ、貴方達のようなチンピラに渡さなければならないのですか?」

「チンピラだと?貴様、我々の格好を見て分からないのか?我等はこのセレスハートを守護する聖騎士だぞ?いいからセレス様をこっちに渡せ!」

「いやいや、貴方達が聖騎士?そんな品の無い聖騎士がいるわけ無いでしょう?知ってますか?聖騎士になる為には、厳しい試験に合格しなければならないのですよ?あなた如きが、その試験に合格できるとは思えません」

「はっ、物を知らんとは、バカな小僧だ。いいか?我々は女神の使徒、ピエナス様に認められた聖騎士だぞ?普通の聖騎士とは違うんだよ!」

「え?誰に認められたですって?」

「だから、女神の使徒であるピエナス様に・・・」

「そいつ、偽物ですよ?」

「・・・・は?何言ってんだ、お前?」

「そもそも、そのピエナスって何歳くらいですか?」

「様を付けろ!ピエナス様だ!正確には知らんが、30歳ほどだ。それがどうした?」

「現れた女神の使徒って、今10歳くらいなんですけど?」

「何?デタラメを言うなよ、小僧?」

「いやいや、本当ですよ?だって、今から約5年前、その子供が5歳になって初めて女神教の教会に行って祈りを捧げた時に、体が金色に光ったから、女神の使徒だって判明したんですよ?ピエナスが30歳だったら、年齢が合わないでしょう?」

「そんなハズは・・・」

「私の所に来た報告も、大陸北部の国に住む5歳の男の子が、となっていましたよ」


 聖女セシリアがそう言ったことにより、僕の話しがより一層、現実味を帯びてくれました。

 もちろん、セシリアが言ったのは半分がウソです。

 女神の使徒が現れた、ということ以外は、一切が秘密だったので、年齢は伏せられていたはずです。

 しかし、女神教の中枢にいる聖女がそう言えば、真実を知らない者にとっては本当の事に聞こえてしまうでしょう。

 実際の所、事実ですし。


「そもそも、そのピエナスと言う者は偽物だと、女神セレス様から神託が下っています」

「・・・・・・」


 最後のダメ押しが決まりました!

 これで、このチンピラ集団に正義は無くなりましたよ。

 いや、元から無いんですけどね?


「それでは、そこをどいてくれませんか?大人しくしていれば、ピエナスに扇動されたという事で、情状酌量の余地はありますよ?まあ、叩けばホコリが大量に出てきそうな人達なので、それに関しては別途、罪に問われることになりますけどね?」

「ふざ、けるな!ふざけたこと抜かしてんじゃねぇ!おい、コイツ等はピエナス様の敵だ!殺せ!」

「「「「「応っ!」」」」」


 どうやら、僕達を殺して口封じをすることにしたのかな?

 総勢200名の、聖騎士のコスプレをしたチンピラが、武器を持って襲い掛かってきましたよ。


「俺達を、今までの聖騎士と一緒だと思うなよ?俺達は聖騎士の中でも、選りすぐりの精鋭部隊だ!さらに、ピエナス様の力で強化もされている。テメェらごとき、一瞬で殺してやるよ!」


 警備責任者のゲオスが、自慢気に語っている。

 ピエナスに強化されたって、どういう事だろうか?

 確かにバフ効果のある魔法はいくつもあるけど、それって術者のMPが尽きたらそれまでなんですよね。

 けど、見た限りだと、今のコイツ等に魔法がかかっているとは思えませんね?

 ちょっと、コイツ等の実力が分からないので、ここは1つ


「チェスカさん。お願いできますか?」

「はい。殺さない方が良いんですよね?」

「ええ、そうです。この件が片付いたら、今までやって来たことの責任を取らせたいので。けど、出来る限りで構いません。自身が危険だと思ったら、容赦なくやっちゃっていいです」

「分かりました。では、行きます!」


 そう言って飛び出したチェスカさん。

 申し訳ないけど、このチンピラ達の力を計るために、1人で行ってもらいました。

 別に、捨て駒にしたわけではないですよ?

 これは事前に話し合っていたことで、チェスカさんの了承を得ています。

 なにせこのチンピラたちは、反抗に出た聖騎士達を鎮圧した程の実力者であり、それなりに強いのは分かっています。

 けど、どのくらいの強さなのかまでは分からないのです。

 もし、レジスタンスの皆が苦戦するほどだった場合は、僕が全滅させてもいいんですが、それだと戦闘専門のレジスタンスの皆のやることが、無くなっちゃうんですよね。

 せっかく戦える人が1000名近くいるんだから、暴れる機会をあげないとね?

 でも、僕が力を計ろうとしても実力差がありすぎて、どのくらいのなのか分からないんですよ。

 セシリアも同じです。

 なので、丁度いい目安として、チェスカさんに戦ってもらいます。

 その結果、


「確かに強いですけど、この程度なら、数の優位でレジスタンスの方々だけでも勝てそうですね」


 1分ほど戦い、5人を行動不能にしたチェスカさんが戻り、聞いた感想がこれでした。

 敵の力を調べる為に敢えて攻撃を受けていたので、少し時間が掛かっていましたが、初めから攻撃だけしていれば20秒程度で5人を行動不能に出来そうですね

 チェスカさんが参考にしたレジスタンスの皆の強さは、以前に100対1で戦った時のアレでしょう。

 そして今は、『女神の行進(マーチオブゴッデス)』の影響で、レジスタンスの皆のステータスは上がっているのです。

 つまり、ここを任せても問題ない、ということですね!


「なんだ、この女!?強すぎるぞ!?」

「おい、この女、生死問わずで賞金がかかっていた、護衛の騎士見習いじゃねぇか!?」

「ああ、間違いねぇ!くそっ、こんなに強かったのか!?」


 対するコスプレチンピラ集団は、予想外のチェスカさんの強さに驚くを通り越して、怯えている。

 たった1分で5人も仲間がやられ、かつ、チェスカさんには1撃を入れられなかったせいですかね?

 誰1人これ以上前に出て来ないので、おかげでこちらは会話する余裕があるんですけどね。

 どうしよう、 弱い者いじめをしている気分になってきましたよ。


「えっと、そこのなんちゃって騎士の皆さん、1つ提案してもよろしいですか?」

「誰がなんちゃって騎士だ!?」

「あ、じゃあ、チンピラで。で、提案なんですけど、投降してくれませんか?これ以上やっても、ただの弱い者いじめになってしまいそうで・・・」

「こ、このクソガキ・・・ぶっ殺すぞ!女に隠れて言ってねぇで、テメェがかかって来いよ!」

「そうだ、クソガキ!」

「ビビってんじゃねぇぞ!」

「女に守られて、恥ずかしくねぇのか!?」


 おっと、ここぞとばかりにチンピラ達が騒ぎ出しましたよ。

 コイツ等、チェスカさんには勝てないと悟り、何とかひ弱そうな僕を前に出させようとしているみたいです。


「レオナルド様、あの雑魚共、黙らせてきます」

「ああ、行かなくていいですよ。彼らは僕と戦いたいみたいですので、僕が行きますよ。チェスカさんは、馬車の出発の準備をお願いします」


 ここには、まだまだチンピラ達が集まって来ているみたいですが、増援は300名くらいですね。

 それなら、ここにいる200名の内100名程度を無力化しておけば、1000対400でレジスタンスの皆でも、連携すれば勝てるはずです。

 ステータスも強化されていますしね。

 残りの非戦闘員の4000名には、道中で伝えてある通りに動いてもらいましょう。


「あ、ヴァンドさん。この後、僕達はここを突破して先に進みますので、この後、このチンピラ集団の相手をお願いしてもいいですか?」

「分かりやした!任せてください!」

「分かっていると思いますが、彼らは決して弱くないですからね?必ず、複数人で戦うようにしてください。ヘックスさん。指揮はお願いしますね?この後も、200名程度の増援が来ると思いますが、大したことは無いでしょう」

「分かっております。誰一人欠けることなく、また貴方様にお会いできるようにしますよ」

「なにをゴチャゴチャ言ってやがる!小僧!早くかかって来いよ!」

「はいはい。それでみなさん、ご武運を!」


 後のことはヴァンドさんとヘックスさんに任せ、僕はチンピラ集団に向けて走り出した。

 ステータスを抑制しているとはいえ、当然僕はチェスカさんより何倍も強い。

 そんな僕が走ればどうなるか?


「何っ!?小僧が消えた!?どこぎゃあっ!?」

「どうしぐはっ!?」

「おい、お前ら!?何が・・・」


 チンピラ達は僕の動きに付いてくることが出来ず、姿を見失い、そして、次々と僕にやられて動けなくなっていく。

 殺していませんからね?

 ただ、動けないように両腕両足の骨を砕いたりしているだけですよ?

 お、あれは・・・


「えっと、確かゲスでしたっけ?」

「ゲオスだ!なんだこれは!?貴様がやったのか!?」

「そうですよ?じゃ、さようなら」

「へ?」


 その言葉を最後に、ゲオスの意識は闇に沈んだ。

誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

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