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守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第3章 セレストメディエル聖教国編
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第76話 聖女無双

「凄いねこの装備!今までは、チェスカとレオ君としか戦っていなかったから分からなかったけど、魔物を相手にすると、この異常さが良く分かるね!」

「ええ、そうですね!まさか中級の魔物を、私一人で倒せるとは思ってもいませんでしたよ!これなら、上級の魔物でも倒せそうですね!」

「きっと大丈夫だよ!レオ君も、チェスカのは対上級魔物用の装備だって言っていたしね」

「では次は上級の魔物に挑戦してみましょうか!きっと余裕で倒せるでしょう!」


 魔導装備を使っての実戦の感想を聞いてみたら、こんな感じでした。

 うん、危ないね、これは。

 特にチェスカさん。

 今の圧倒的な勝利で幕を閉じた戦闘の結果は、魔導具を装備したからこそであり、チェスカさんだけの実力ではない。

 にも関わらず、自分の力だけでやり遂げたような言動になり、調子に乗ってしまっている。

 敵からの攻撃は全て防ぐことが出来、こちらの攻撃は1撃で命を奪うことが出来る。

 そんな状況に、感覚が麻痺してしまったようですね。

 セシリアはどうだろうか?

 今回の戦闘の結果は、魔導具ありきだとは理解しているけど、回数を重ねたら、もしかしたら調子に乗ってしまうかもしれないね。

 命のやり取りをしている自覚が無くなり、危機感が薄れてしまっているのでしょう。

 そうなってしまうと、この装備にでもダメージを負わせることが出来、さらにこちらの攻撃が通らないほど、高い攻撃力と防御力を有する強敵と相対した場合、どうなるだろうか?

 今まで安全な所から一方的に攻撃だけしていた者は、その状況が当たり前となってしまうと、思考が停滞してしまうだろう。

 そんな状態で、いざ自分が攻撃される側に回ると、どうなるだろうか?

 途端にパニックに陥って、まともな判断が出来なくなってしまうのではないだろうか?

 全ての人がそうなるとは言えませんが、チェスカさんがそうならないという保証もない。

 そう考えた僕は、


「じゃあ次は、剣以外の魔導装備を外して戦ってみましょうか」


 と、敢えてリスクが高い方法を取ることにしました。


「「えっ!?」」


 当然2人は驚きますよね。

 今は安全が保障されていたのに、次は保証されないのだから。


「2人は、これが命のやり取りだと理解していますか?今の戦闘の結果は、自分達の力ではないですよね?それを忘れているようなので、慢心させない為にも、戦闘の危険性を再認識してもらう為にも、剣以外の魔導具の使用を禁止します」


 化物じみた、もはや人外のステータスを持つ僕が言っても説得力がないかもですが、敢えてここは言わせてもらいましょう。

 戦いを舐めんな!と。

 その後、ギャーギャー不平を言ってくる2人を説得し、もう一度ゴブリンの集団と戦闘することになりました。

 今度はさっきよりも少ない30体程度の群れで、指揮官クラスはゴブリンキング1体とゴブリンジェネラルが2体でした。

 この3体はさっきと同様に、僕が魔導銃で排除してあります。


「さあ、それでは2人共、準備はいいですか?こちらの攻撃が当たれば、その武器なら間違いなく敵は1撃で倒せます。でも、こちらも1撃でも喰らえば、その場で倒れることになるかもしれません。全身全霊を以って、戦ってきてください」

「「はいっ!」」


 どうやら覚悟は決まったみたいですね。

 それならば!


「じゃあ、行って来い!」

「わああああああああっ!」

「やあああああああっ!」


 セシリアとチェスカさんが、雄叫び?を上げてゴブリンの群れに走って向かって行く。

 僕はこの場から動かずに見ているだけですが、もし本当に命の危険が迫った場合は、すぐに助けにいけるようにしてあります。

 してありますが、たぶん心配はいらないでしょう。

 なぜなら、2人は気付いていないようだけど、この数日の訓練とさっきの戦闘で、大幅にレベルアップしているはずなんですよね~。

 どれだけレベルが上がったのかは分かりませんが、明らかに動きが良くなっているのが分かります。

 今も、一般的に見たら相当なスピードで走り、ゴブリンに斬りこんでいます。

 さっきまでの装備で、AGLを大幅に強化していた時に比べれば遅いけど、それ抜きでも結構速いですよ?

 2人はゴブリンの動きをよく見て、自分が攻撃を受けないように考えて動いていますね。

 ゴブリンと常に1対1になるように動き、囲まれないようにしている。

 主にチェスカさんは、遠距離攻撃ができるゴブリンアーチャーとゴブリンソーサラーを優先して狙い、セシリアはそれ以外の近接戦闘が主体のゴブリンを相手にしている。

 しっかり連携も取れているようですね。

 そして10分後、全てのゴブリンを倒した2人は、戦闘の終了を確認すると、その場に座り込んでしまいましたよ。


「魔導具に頼らなくても、結構いけるね、私達」

「ええ、思っていた以上に動くことができ、何とかゴブリンを殲滅できました」

「でも、疲れた~・・・」

「はい、私もです・・・ずっと集中していたからですね、きっと」

「お疲れ様。良い動きでしたよ、2人共」


 いや本当に良い動きでしたよ。

 細かい所はともかく、特に文句のない戦いでした。

 2人共、ゴブリンの攻撃は全て避け、1発も貰っていないですしね


「思ってたよりも、上手くいって良かったよ。何回か危ない所は会ったけど、無事、生還できました!」

「私は生きた心地がしませんでしたよ。常に死が隣にある緊張感。この感覚は、絶対に忘れないようにします」

「私もそれは忘れないようにしないとね。それにしても、ゴブリンってやっぱり弱いんだね~」

「うん?ゴブリンが弱い?どうして?」

「だって、レベルがまだ10の私でも勝てるんだから。やっぱりゴブリンは最弱モンスターだね!」

「まあ、確かにそうかも知れないけどさ。それよりも、今ゴブリンに勝てたのは、2人が強いのが理由だと思うけど?」

「え?」

「私達が、強い、ですか?」

「うん。ステータスを開けば分かると思うよ?」


 その言葉を聞き、2人はステータスを開いたようですね。

 そして、自分のステータスを確認した2人は、


「え?私のレベルが20に上がっている!?」

「私なんて、21だよ!?」

「あ、やっぱりね」

「レオンルド様、やっぱりとは、どういう事でしょうか?」

「単純に、2人はこの数日の訓練と、今の戦闘でレベルが大幅に上がったんだよ」

「あ、そういう事でしたか」

「じゃあ、私のレベルがチェスカよりも高いのは?」

「それは、セシリアのスキルのせいだよ」

「スキル?あ、アレね!」

「そう、アレだよ」

「?」


 あれとはもちろん、ユニークスキルの『成長補正(中)』のことです。

 チェスカさんにはこのスキルのことは話していないそうなので、アレ呼ばわりしています。


「さ、それじゃあ2人が戦いの緊張感を思い出してくれたことだし、次からはまた魔導装備を使って戦いましょうか。それと、上級の魔物とも戦ってもらいますね」

「うん、慢心しないで、次も頑張るよ!」

「はい、私もです」



 装備を整え、更に魔物いる場所まで2人を連れて行く。

 支配圏を使っているので、どこにどんな魔物がいるのかは完璧に把握しているし、さらに魔物をこちらにおびき寄せているので、エンカウントするのが早い早い。

 そして、完全武装のセシリアとチェスカさんが、魔物を倒すスピードも速い速い。

 さっきから、ゴブリン、オーク、ハウンドなどの群れと戦っているのですが、だいたい5分以内に決着が着いています。

 しかもこれらの群れには例外なく、上級の魔物が必ず1体以上はいます。

 そんな上級の魔物でも、2人に掛かればあっという間に殲滅されてしまう。

 特にセシリアは、他の魔物と同じように剣を振るい、他の魔物と同じように1撃で両断しています。

 余りにもサクサク倒していくので、今度はオーガの群れと戦ってもらいましょうか!

 オーガは今まで戦った魔物よりも高い攻撃力と防御力を兼ね備えた、相当な難敵です。

 チェスカさんはオーガジェネラル相手に苦戦していましたが、動きを見切って、無事に勝利しました。

 戦闘開始から決着まで、約4分でした。

 一方セシリアはと言うと、もう1体いたオーガジェネラルを、他の魔物と変わらず1撃で斬り伏せ、チェスカさんが戦っている間に他のオーガを殲滅していましたよ。

 セシリアにとって、上級の魔物はもはや大きいだけの魔物に成り下がっているみたいですね。

 それじゃあ、今度は超級の魔物とでも戦ってもらいましょうか?

 ここから150kmほど離れた場所に、Aランクで超級の魔物である、肌を頑丈な岩で覆われた巨大猪のロックナモカファングを発見。

 2人がハウンドの群れと戦っている間に、こっそりと『空間支配』を使ってこちらまで運びました。

 運搬方法は、以前運んだガデッサインフェルノとミノタウロスゼファロスの時と同じです。

 ハウンドの群れを殲滅し、少し休憩している内に、ロックナモカファングの運搬も完了!

 それでは、そろそろ2人にも超級の魔物がいることを伝えますか。


「実はこの先に、超級の魔物のロックナモカファングがいるんですけど、どうします?」

「やる!」


 セシリアさん即答です。


「セシリア様がやるなら、私もやります!」


 お、チェスカさんも乗り気だね。

 ただ、1つ問題が・・・


「チェスカさん。貴女の装備は、対上級の魔物用であって、超級の敵は想定していません。それこそ命懸けの戦いとなりますが、よろしいですか?」

「はい、覚悟はできております!」

「分かりました。では行きましょうか」


 今回も僕は、危険だと僕が判断するまでは手を出さない予定です。

 超級の魔物相手にこの2人がどう戦うのか、見させてもらいましょうか!

 なんて思っていたら、何とセシリアが2分で倒してしまいましたよ!?

 僕もチェスカさんも、出る幕なしでした。

 どうやって倒したかと言うと、セシリアはまず、最大スピードでロックナモカファングの側面に回り込み、全力の1撃を叩き込んだ。

 その1撃で、ロックナモカファングに深い傷を負わせ、動きを鈍らせた。

 そのまま首を落とすのかと思いきや、今度は光魔法の『光弾(ライトニングブレッド)』を連射し始めました。

 その1撃1撃では、頑丈な岩で守られたロックナモカファングには、さしたるダメージを負わせることができない。

 だけど、その弾が何百何千発と打たれたらどうだろう?

 徐々に岩の守りが削られ、その下の肌にダメージを与えていく。

 見ていた感想を言うなら、光魔法によるガトリングガンとでも呼ぶべき連射性能でしたよ。

 音で表現するなら、ダーーーーーッ、でしたね。

 連射が早すぎて、音が繋がって聞こえました。

 そして、『光弾(ライトニングブレッド)』でHPと一緒に体を削られ、ロックナモカファングは倒れた。

 この聖女様、どんだけ強くなったんだ!?

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