表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第3章 セレストメディエル聖教国編
73/142

第73話 レオナルド、日本刀を作る

 疲労で倒れたチェスカさんが目を覚ますまでの約5時間、僕とセシリアは修行を続けていました。

 模擬戦の後は、剣の使い方を覚えてもらう為に、ひたすら素振り。

 そしてある程度型になってきた4時間後、僕を相手にした打ち込みをさせました。

 打ち込み中は、僕は一切の反撃をせず、避けるか受けるかをし続ける。

 さっきの模擬戦と違い、魔法は使用禁止にして、ステータス補正を+5000まで下げもらっての剣での攻撃のみです。

 高すぎるステータスに慣れてしまうと、ただのステータスのゴリ押しになってしまいかねない。

 技術を学んでもらう為に、そういう縛りを取り入れてあります。

 その結果、この短時間でセシリアは『剣術(小)』『思考加速(小)』『俊足』の3つのスキルを習得しました。

 普通はもっと習得に時間がかかるはずなのに、流石は『成長補正(中)』だね。

 この3つが習得できた理由は、ひたすら剣を振り続けていたことと、僕に攻撃を当てるために考え続けたことと、同じく僕に攻撃を当てるために動き続けたことですね。

 ステータスでも技術でも遥かに格上の僕を相手に、凄い集中力を発揮して考えて行動し続けた結果、スキルが習得出来た、という事です。


「いや~、まさかこんなに簡単にスキルをゲット出来るなんてね~。それならもっと真面目に色々やっておけば良かったよ~」

「これは集中していたのと、僕と言う高レベルの絶対越えられない壁が相手だったからこそ、可能になったことだからね?」

「え?どういう事?私のユニークスキルのおかげじゃないの?」

「もちろん『成長補正(中)』のおかげでもあるよ。ただ、そうだね。例えばお前がやっていたRPGを例に挙げると、自分のレベルよりも高レベルの敵と戦った方が、得られる経験値って多かったよね?それと同じで、人類最強クラスの僕と修行するってことは、そういう状態だってことだよ」

「なるほどね~、よく分かったよ。でもさ、1つ気になったんだけどいい?」

「何?」

「レオ君って人類最強なの?」

「あれ?言ってなかったっけ?まあいいや。そうだよ。世界中探しても、僕の知る限りだけど、僕より強いのはダストレア大樹海にいる龍王のミコトさんだけだよ」

「それって、もう一人の女神の使徒様だよね?そんなに強いの?」

「うん。これは言ってもいいのかな?別に口止めされていないから、セシリアにはいいかな?」

「何が?」

「その龍王のミコトさんって、実は僕達と同じ、元日本人の転生者なんだ」

「えっ本当!?」

「うん。ちょっと本気で模擬戦をやったんだけど、勝負はつかなかったよ。ついでに、僕は全力だったけど、ミコトさんは少し手加減していたしね」


 別にミコトさんにもセレス様にも口止めされていないから、同じ転生者のセシリアには話しても良いよね?

 と、勝手に解釈します。

 本当はダメだったら、素直に謝ろうと思います。


「へぇ~・・・ちなみになんだけど、その模擬戦って、周りに被害とか出たりしたの?」

「え~っと、ちょっとやり過ぎちゃってね・・・」

「やり過ぎちゃって?」

「まず、軽くて合わせしたら、気付いたら山が3つほど消えていて・・・」

「3つ!?」

「その後、被害がなるべく出ないように、遥か上空まで飛んでから、お互いの最大の攻撃をぶつけたら、すっごい空間震が起きて、さらに山が8つ消し飛んじゃった」

「・・・・・・・・・」


 僕の話しに、セシリアが呆然としてしまっているよ。

 まあ、当の本人達でさえ、現実逃避をしようとした事件だったからね。

 もしこれが、他の人が話したのならただの与太話と一蹴されていたのだろうけど、ここまで異常なことをやり続けた僕が言ったから、セシリアはこの話が本当だと理解してしまっている。


「その、消しちゃった山は、どうしたの?」


 セシリアがやっと絞り出したのは、そんな問いでした。


「ああ、ちゃんと元に戻したから、何も問題はないよ」

「戻したって、どうやって?」

「ユニークスキルの1つ、『空間支配』を使ってだよ」


 そこでセシリアに『空間支配』を説明しました。

 その反則な能力は、他の2つ以上だという事を理解したセシリアは、


「レオ君さ、世界征服できるんじゃない?」


 とか物騒なことを言い出してしまいましたよ。


「絶対にやらないからね!?」

「え~何で~?」

「だって、支配した後の世界の管理とか、面倒そうだし」

「レオ君らしいと言えば、レオ君らしい理由だね。それにしても、やらないだけで、出来ないとは言わないんだね?」

「まあね。実際、やろうと思えば出来そうだしね。ただ、さっきも言ったけど、面倒だからやらないし、そんなのに興味も無いからね」

「それもそうだね~。私、お父様が教皇だから分かるけど、毎日忙しそうにしているからね。1国でこれだから、世界中となるともっと大変そうだもんね?」

「そうだね。世界征服なんてやってたら、自分の時間が無くなっちゃうよね?」

「ね~?」


 なんて、物騒な話しを笑い話にしている2人に、もしチェスカが目を覚まして聞いていたら、さぞ戦慄してたことだろう。

 幸いなことに、チェスカが目覚ましたのはこの会話の5分後だったため、このぶっ飛んだ会話を聞くことは無かった。

 そして不幸なことに、この会話を聞いてしまっていた者が1人だけいた。

 レオナルドとセシリア、転生してから約10年経ってようやく出会えた2人を、よく言えば見守り、悪く言えば覗き見していた存在、女神セレス。

 この会話を聞いてしまった時、


「本当にやめてよ!?絶対にやらないでよ!?フリじゃないからね!世界征服なんかしても、良い事なんて何1つ無いからね!?そんなことしたら、絶対にミコトも悪ノリして加勢しちゃうから、世界が滅茶苦茶になっちゃうよ!?絶対にぜ~~ったいにやらないでよっ!」


 と、1人女神の間にて叫んでいたそうな。



 チェスカさんが目覚め、食事を摂り、今度はセシリアとチェスカさんで戦闘訓練をしてもらうことにしました。

 セシリアの装備はチェスカさんに合わせ、先程と同じ+5000の補正にして、同じ条件での模擬戦から始めてみた。

 その結果、


「な、何とか勝てましたが、何でセシリア様が、こんなに強く、なっているんですか?」

「チェスカが寝ている間に、レオ君といっぱい訓練したからじゃないかな?」

「じゃあ、何で、勝ったはずの私より、セシリア様の方が、元気なんですか!?」

「え?さあ?チェスカのスタミナが少ないんじゃない?」


 ギリギリの攻防だったけど、勝利したのはチェスカさんだった。

 今回の模擬戦のルールは、殺傷能力が限りなく0にように、STRが1/1000になる訓練用の魔導剣を使い、先に相手の体に有効打を入れた方が勝ちと言う内容にしました。

 あ、これは以前作っておいた魔導具の1つで、殆ど使っていなかった物です。

 戦闘経験があるチェスカさんが、戦闘のど素人であるセシリアを翻弄し、圧倒的な勝利を収めると思いきや、セシリアが先程取得したスキルを駆使し、なかなか粘っていましたよ。

 最終的には何とかセシリアの隙を見つけ、そこに全身全霊の刺突を繰り出して勝利したはいいけど、疲れているのは勝利したチェスカさんだった。

 チェスカさんは僕と一緒に練習していた、先の先を取る動きを心掛けていて、まだそれに慣れていない為に、必要以上に精神力がすり減ってしまったせいだと思われますね。

 う~ん、『疲労回復』を付与したアミュレットでも作って、渡してあげた方がいいかな?

 対するセシリアは、コイツ本当に戦闘のど素人なの?と思ってしまう程の良い動きをしていて、もしかしたら勝ってしまうかも?とすら思ってしまいましたよ。

 動きは良くても僕から見たら隙だらけで、最後は経験の差で負けてしまったけど、かなり有利に戦闘出来ていたね。

 この後は各自で自主練をしてもらい、僕はまた魔導具の作成に入りました。

 実は先程の食事中に、セシリアから


「そう言えばレオ君の剣って、見た目は結構普通だよね?」

「まあね。別に派手にする気なんて無いし、使えればいいかなって」

「でも、やろうと思えば色んな剣を作れるんだよね?」

「そうだよ?豪華な宝剣とか、大剣、小剣、長剣、両手剣、何でもできるよ」

「それじゃあさ、日本刀とかもできる?」

「日本刀?・・・・うん、出来そうだね」

「そうなの!?じゃあさ、元日本男児として、日本刀を使ってみたら?」


 確かに、今までこの世界で見た形状の武器を参考にして魔導装備を作って来たけど、地球の武器を再現してもいいんだよね?

 前世で時代劇を見て、日本刀に憧れた時もあったっけ。

 よし!


「そうだね。折角だから作ってみるよ!」


 と、言う訳で、今から日本刀の作成に入ります!

 この話を横で聞いていたチェスカさんは、僕らが何を言っているのか意味が分からなかったようだけど、もう諦めたのか、何も言ってきませんでした。

 日本刀は、玉鋼と呼ばれる金属から精製しなければならないんだけど、折角だからこの世界にある金属を使って行こうと思います。

 使うのはオリハルコンと、アダマンタイトを合成した特殊金属です。

 まずはオリハルコンを熱し、それを叩いて叩いて叩いて、伸ばしたら折り返して、を何度も繰り返し、不純物の少ない、更に硬度を増した金属にします。

 あ、オリハルコンを熱するには、15000度の熱が必要なので、工房内に『空間支配』で結界を張り、その内部の温度を15000度にしてあります。

 いやホントに便利ですね、『空間支配』って。

 やろうと思えば、今僕が一生懸命やっている作業も、一瞬で終わらせることも出来たりします。

 それじゃつまらないから、やりませんけどね?

 そのオリハルコンに、今度は同じようにしたアダマンタイトを混ぜ、またさらに叩いて伸ばして折り返す、を繰り返していきます。

 そうして出来た金属の塊を、今度は叩いて伸ばして刀の形にしていきます。

 形を微調整して日本刀の形に整えたら、刀身に焼刃土という粘土を塗り、また熱し、その後水に付けて焼き入れをして、刀の反りを生みます。

 その後、更に形を整えて、砥石を使って刃を研ぎ、柄と鞘を作って完成です!

 その所要時間は約1時間!

 え?そんなに早く出来るか?日本刀の制作工程を舐めるなって?

 ここは魔法があるファンタジーの世界ですよ?

 何でもありです!

 それにしても、初めてにしては上出来じゃないかな?

 今回はただ日本刀を作っただけなので、魔導具としての効果は無しです。

 ただ、これだけでも恐らく国宝級の価値がある武器なのは間違いないですね。

 だって、オリハルコンとアダマンタイトの合金製で、その硬度はオリハルコンを遥かに超えていますからね。

 もちろん、切れ味も良いですよ。

 そこいらの騎士が使ったとして、相手の斬撃を刃の部分で受けるだけで、相手の剣が切れてしまうだろうし、こっちが振るえば、鎧を着ていようが関係なく、何の抵抗もなく鎧ごと体を両断出来るでしょう。

 さて、じゃあこれから、本格的に作りますか!

 今僕が出来る、最高スペックの武器を!

誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ