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守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第3章 セレストメディエル聖教国編
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第71話 新装備のお披露目

 その後、しばらくして意識を取り戻したチェスカさんが落ち着くのを待ち、説明を再開させました。


「と、言う訳で、この腕輪の中に装備品が一式入っていて、チェスカさんが意識するだけで装備を装着できる、と言う訳です」


 一通りの説明が終わり、チェスカさんの様子を見ると、失神はしていませんが、体が震えているのが分かります。

 おかしいな?スティード騎士団に渡した時は、結構あっさり受け入れられたんだけどなぁ?


「何とか理解は出来ましたが、それにしても、とんでもない装備ですね?装備をするだけでステータスが+5000など、聞いたこともありませんよ。さらに『HP回復』と『MP回復』ですか。それに、異空間収納の付与された腕輪なんて、今まで存在すらしていなかったのではありませんか?」

「まあまあ。現に今、目の前にあるんですから、納得てください」

「レオナルド様がそう言うのでしたら、納得しましょう。それでは早速、装備して見ても宜しいでしょうか?」

「ええ、構いませんが、今付けている装備は外してくださいね?この装備は、自動的に今着ている物の上から装着されてしまうので、他の装備があると、かさばって動きにくくなってしまいますからね」

「はい、分かりました。それでは早速・・・」


 出会ってから今までずっと装備していた軽装備を外し、魔導具を装備する準備を始めた。

 そして、胸当てを外して零れる大きめの2つの塊が・・・


「ちょっと待った!?」

「はい!?どうしたのですか、レオナルド様!?」

「何かあったの?」


 突然の僕の大声に、2人がビックリして動きを止めてしまった。

 いやだって、ずっとスレンダーでペッタンコだと思っていたチェスカさんが、実は女性として魅力的な体形だったなんて、想定外だ!


「あの、チェスカさん?もしかして普段から胸を押し潰していたのですか?」

「え、胸ですか?はい、動くのに邪魔になるので、押さえつけていましたが、それが何か?」


 マズイ、非常にマズイぞ、これは!


「ちょっとレオ君?レオ君は胸の大きな女性が良いの?」

「そりゃ無いよりは、あった方がいいでしょ?じゃなくて!」

「ふ~ん・・・それで態々チェスカの動きを止めて、じっくり鑑賞しているんだ。エッチ」


 ああ、僕を見るセシリアの目がどんどん冷たくなっていく!

 チェスカさんは顔を赤くして、胸を隠すように自分の体を抱いているし。


「ちょ、違うって!そうじゃなくてね?」

「違うって何よ!?」

「あ~もう!だから、説明させてくれ!僕はチェスカさんの体形に合わせて装備を作ったつもりだったんだけど、その体形だとサイズが合わないんだよ!」


 そう、ペッタンコだと思っていたから、ジャストフィットするように作ってしまったのですよ!

 今まで押さえつけていたとは言え、多分、僕が作った装備だと、きっとサイズが合わなくて痛いだろう、と思う。


「あ、そういう事?どうですかチェスカ?装備は装着できそう?」

「装着してみないと分からないですね。取りあえず、装着してみましょうか?」

「そうね。やってみましょうか?」


 そしてチェスカさんは異空間収納から装備を取り出し、自動的に装着される。

 その結果、


「すみません、レオナルド様。やっぱりちょっと、キツイです」


 やっぱりキツかったみたいです。

 今まで男用の装備しか作って来なかったのが仇となったみたいですね。

 でも、さすがに女性にスリーサイズを聞く訳には行かないでしょう?

 だから支配圏を展開し、装備の上からおおよそのサイズを計り、装備を作ったのですが、失敗しました。


「それでは、後で仕立て直すので、少し待っていてください。先にセシリアの装備の説明をしますので」

「分かりました。お手数おかけします」


 無事に誤解は解けたようで何よりです。

 さあ、それではセシリアの装備の説明をしましょうか!


「ではセシリアの剣はこれだよ」

「へ~、見た目は『エデン』みたいだね。抜いてもいい?」

「どうぞ」

「えい、って!?『エデン』と同じで、ううん、それ以上に光っているんですけど!?」

「ああ、それは『破邪』を付与したからだね。あと、チェスカさんの剣と同じで、『STR上昇』『斬撃強化』『耐性強化』も付与してあるよ」

「つまり?」

「『エデン』よりも凄い剣ってことだね」

「はぁ~凄いねぇ~・・・じゃあ、他の装備はどうなの?」

「それはこの指輪の中に入っているよ」

「えっ指輪!?」


 指輪と聞き、嬉しそうにするセシリア。

 僕が渡そうとしている指輪を、うっとりと見つめている。


「まさか、星夜君、じゃなかった、レオ君から1番贈って貰いたかった指輪が、こんな所で手に入るなんて・・・」

「えっと、セシリアさん?」

「どうしよう、私今、超幸せ・・・」

「お~い、セシリアさ~ん?」


 ダメだ。

 自分の世界に入ってしまいましたよ。

 しょうがないから、指輪はセシリアの手に握らせよう。

 そう思って、強引にセシリアの手に指輪を持たせようとしたら、


「ちょっと待って!ここ!ここの指に嵌めて!」


 と、左手の薬指を差してくる聖女様。


「え?いいの?」

「私が良いって言ってるんだから良いの!だからお願い!」


 僕としては吝かではないけど、まだ子供の僕らが、親御さんの許可も無くこんなことして、良いのだろうか?

 と、ちょっと悩んだわけですが、ま、いっか?という事で、セシリアの左手の薬指に嵌めてあげました。


「あ~、ありがとう!一生大事にするね!」


 セシリアが喜んでくれているので、良し!

 と、思いきや


「ちょっと、レオナルド様!そんな指輪なんて、ダメですよ!」


 チェスカさんから反対されてしまいましたよ。

 あれ?でも聖女と女神の使徒が結婚するのは、セシリアのお父さんの教皇様も望んでいるんじゃなかったっけ?

 何がダメなんだろう?


「もっと、ちゃんとした婚約指輪にして頂かないと!」


 指輪の質の問題でした!

 あ、でも、それなら問題ないかな?


「その指輪、オリハルコン製ですけど、それでもダメですか?」

「オリハルコン!?あの伝説の金属の!?」

「ええ、と言うか、セシリアの装備に使っている金属は、全てオリハルコンですよ。僕、錬金術も極めているので、オリハルコンの錬成が出来るんですよ」

「オリハルコンですか!それならば問題ないですね!失礼しました!」


 よし、チェスカさんも納得してくれたので、この問題は解決です!

 でも、やっぱりこの世界でも、婚約指輪ってあったんだね。

 セシリアと一緒になるのは構わないんだけど、やっぱり親御さんに話しをしないとね。

 あと、僕の両親にも。

 今回の件が解決したら、しっかり話しをしよう。

 でも今は、装備の説明をしないとね。


「それで、セシリアの装備の説明だけど、ってセシリア?お~い?」

「指輪、レオ君がくれた指輪。うふふふふ、生きてて良かった。私の指輪・・・」


 あ、遠い所に行ってしまった模様です。

 でも、このままじゃ話が進まないので、こっちに帰ってきてもらいましょうか。


「おーいセシリア!セシリアー!」

「うえっ?あ、ごめんレオ君。嬉しさのあまり、ちょっと意識が飛んでたよ」


 何とか肩をガクガク揺すって、こっちに戻って来てもらえました。

 じゃあ、続きを説明しましょうか!


「それで、セシリアの装備なんだけど、聖女様らしく白いローブにしたよ。それと、装飾品が派手にならない程度にいくつか付いていてね。さっきも言ったけど、この装備はオリハルコン製で、全ステータスが+20万になるから、よっぽどのことが無い限り、安全は確保されるよ。あ、それと『HP回復(大)』と『MP回復(大)』も付いているから、MP切れになる心配もないからね」

「ステータス+20万!?レオ君、私を何と戦わせるつもりなの!?」

「いや~気合入れて作っていたら、こうなっちゃったよ。ただ、20万のステータス何て、日常生活では邪魔になるから、1000~20万の間で自由に調整できるようにしてあるよ。ただ、ちょっと慣れるまで大変かもしれないけどね」

「こうなっちゃったよ、って・・・あ~も~!分かった、分かりました!せっかくレオ君が作ってくれたんだから、まずは装着するよ」


 何かを諦めたような表情のセシリア。

 ごめんなさい。

 そして、特製の魔導装備を装着したセシリアが動いた時、事件は起きた。


「うわ~、何これ!?すっごくイイ!ねえ、レオ君、チェスカ!似合ってる?」

「うん、似合ってるよ」

「ええ、よくお似合いですよ、セシリア様」

「そう?ありがとう!」


 そう言ってクルクル回っていたセシリアがテーブルにぶつかった瞬間、テーブルが消えた。

 正確には、セシリアの+20万されたSTRでもって勢いよくぶつかったテーブルが、超スピードでふっ飛び、壁に激突して木端微塵になっていた。

 壁に一切傷が付いていないのは、この木製のテーブルより、僕の土魔法で作った小屋の壁の方が、遥かに丈夫だったからです。


「・・・・・・・え?」

「え?今一体、何が起きたのですか?」


 この中で、唯一状況が分かっているのは僕だけでしょう。

 セシリアとチェスカさんは、何が起きたか分からず、混乱している。

 僕は2人に説明し、セシリアは装備を指輪の中にしまった。


「レオ君?私、こんな危険な装備、使いたくないんですけど?」


 すっごいジト目で見られてしまった。

 目が如実に語っている。

 何て物を渡してくれたんだ!と。


「だから、ステータスを調整できるって言ったでしょ?この後外で練習しようよ」

「でも、難しいんだよね?」

「そんなことないよ?僕も似たようなの使っているけど、すぐに慣れたよ?」


 ステータスアップではなく、ステータスダウンだけどね。

 理屈はほぼ一緒だから、大丈夫でしょう。


「そうなの?なら、練習してみようかな?」

「じゃあ、外に行こうか?ついでに、チェスカさんの鎧も仕立て直しちゃいましょうか」

「あ、ではお願いします」

「待って!まだ聞きたいことがあるんだけど?」

「何?」

「このローブの素材って何?私、今まで色んな服を着て来たけど、こんな素材見たことないんですけど?」

「ああ、それ?さっきも言ったけど、オリハルコン製だよ?」

「え!?オリハルコン!?」


 セシリアと、声には出していないけど、チェスカさんも驚いている。


「オリハルコンって金属だよね?どうしてそれが、こんなローブになるの!?」

「簡単な話だよ。オリハルコンを糸状にして、それを編み込んで布みたいにしているだけだよ。いや~結構大変だったよ!」

「「・・・・・・・・」」


 セシリアとチェスカさんが、口を開けて呆気に取られています。

 まあ、確かに?

 金属を加工して布にする、ってのはいささかやり過ぎた感はあるけど、今更だしね。

 当然、これは僕だから出来る芸当であって、僕以外の人はおそらく無理ですね。

 魔神封印用に送っていたステータスの内、AGLとDEXを全部元に戻してなお、4時間かかりましたからね。

 これが一番大変でしたよ。


「もう、なんだろう?レオ君には驚くだけ無駄ってことは学習したよ・・・」

「ええ、そうですね・・・」



 何かを悟った2人と一緒に外に出て2時間後、セシリアはステータスの調整を習得しました!

 ちなみにチェスカさんの鎧は、10分で仕立てが終わり、チェスカさんは待っている間に装備を使って訓練をしていたました。


「レオ君の嘘つき!すっごく難しかったんですけど!?」


 とは、ステータスの調整が自由にできるようになったセシリアの叫びでした。

誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

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