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守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第1章 アステリア王国 幼少期編
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第18話 魔導具を作ろう

改稿:終わり方が中途半端になっていたので、少し文章を追加しました。

 教会で女神の使徒にされてから、数日が経った。今、僕がいる場所は、敷地に4つある離れの1つ。目の前には大量の木材、鉱石、金属が並べられている。先日お父様にお願いして買ってもらった、魔導具を作るのに必要な材料だ。お値段は全部で金貨1枚分。日本円換算で、約100万円分にのぼる。

 この部屋は、僕が魔導具を作るためにはそれなりの広さのある部屋、工房が欲しい、と家族に伝えた所、その日のうちに用意され、レオナルド専用工房として与えられた。今日からしばらくはこの部屋に籠って、魔導具を作ることに専念する。


 魔導具とは何か?それは、魔力を通すことで発動する道具の総称である。この魔導具は、実は数は少ないが流通している。例えばSTRが多少増すガントレットや、INTが多少増すローブなどの防具。火魔法(小)が使える杖、風魔法(小)が込められた剣などの魔導武器。これらは、高級品として売られている。他にも、空間収納が出来るバックやポーチもあるが、これは内包出来る容量によって、大きく金額に差が出る。こちらは超高級品として扱われている。比較的流通している物だと、魔力で灯りをともす魔力灯なんかもあるけど、一般人ではなかなか手が出しにくい値段となっている。

 なぜ、大した性能でもないのに、魔導具が高級品なのか?それは、作れる者がほとんどいないからだ。作れる者が少ないと、その性能の善し悪しの比較が難しい。大した性能ではないと言ったけど、ただ装備するだけでステータスやスキルの恩恵を受けられる魔導具は、それなりの価値があるのは確かだけど。そして、作れる者が少ない最大の理由は、複雑すぎる工程と、必要なスキルを習得する難易度が高いからだ。


 まず重要なのは、魔導具の核となる魔方陣である。この魔方陣によって、魔導具の効果が決まる。また、その魔方陣の完成度によって、魔導具の出力や、発動に必要なMPも変化する。この魔方陣を核とするには、魔方陣を何かしらの物に描かなければならないのだが、その為には複数のスキルが必要になってくる。

 1つ目は、魔方陣を理解するために必須の『魔方陣学』。魔方陣とは何か?魔方陣を構成している文字や紋様にはどのような意味があるのか?などを理解したものに与えられるスキル。

 2つ目は、魔方陣を描くのに必要な『描写』。これは言葉の通り、描きたいことが描けるスキル。どんなに複雑な魔方陣を理解していようと、その複雑な魔方陣を描けなければ意味がない、と言うことだね。

 3つ目は、描いた魔方陣を保護するスキル。これには種類がいくつかあって、描いた魔方陣を動かないようにする『固定』や『定着』、魔方陣を刻み込む『刻印』など、要は描いた魔方陣を長期間保存できるスキルならなんでも可。これがないと、せっかく描いた魔方陣の文字が、薄れたり、破損したり、消えたりしてしまって、魔方陣が意味を成さなくなってしまう。その結果、魔方陣事態が機能しなくなってしまう、つまり魔導具が使えなくなってしまうのだ。

 以上、最低でも3つのスキルが必要になる。ちなみに、魔方陣を描く物は何でも良いが、丈夫な物ほど長持ちする。この魔方陣が描かれた物を、魔導具の核と呼ぶ。


 次に必要なのが、核を囲む外装。この外装によって、魔方陣の効果を強化したり、使用者が送ったMPの効率を上げることができる。外装が丈夫なら、中の魔方陣が破損するリスクを減らすこともできる。もちろん、この外装を作るのにもスキルが必要になってくる。

 1つ目は、魔法を理解するための『魔法学』。これは、魔導具を使用することで発生する現象が魔法であるからだ。魔導具によって行われる現象は、基本的に魔法を使っても同じ効果がある。ステータスのバフは光魔法、デバフは闇魔法、付与はそれぞれの属性、となっている。中には、スキルの効果を付与する物もある。空間収納とか。

 魔法を理解して者が外装を作れば、その魔法の特性に合わせた形状となるので問題はないのだが、魔法を理解できていない者が作ると、属性の特徴を活かすことが出来ず、全く反応しないか、最悪の場合は暴発することもある。なので、このスキルは必須。

 2つ目は、MP(魔力)の流れを理解する『魔力運用』。魔法を使う、魔導具を使う、共にMPを消費する行為だ。このMPがどのように流れることによって、魔法が発動しているのか?を理解することは、MPを使用して起動する魔導具のメカニズムを理解することに繋がる。それを理解していると、魔導具へのMP効率が上昇する。要は燃費に関わる、と言うことだ。その為に必要なスキルとなっている。

 3つ目は、思った通りの物を作る『作成』。魔法とMPのことをいくら理解していても、形にできなければ意味なし!これは、外装を形作る為に必要なスキル。これが無ければ、最悪、魔導具がただのオブジェと化す。

 この外装は、武器や防具だった場合は、更に『鍛冶』や『服飾』や『細工』が必要だったりする。


 以上、最低でも6個のスキルが必要になる訳だが、どれもこれも、そう簡単に習得できるわけではない。なので、大抵は複数人で集まって、工程別に作業を分担して完成させる。最低人数は2人で、核担当と、外装担当に別れる。

 1人で魔導具を作れる者は、基本的にいない。もしかしたらいるかもしれないが、常識で考えて、これらのスキルを1人で習得するとなると効率が悪く、全てを習得する前に寿命が尽きてしまうこともある。

 長寿で魔法に長けているエルフならばあるいは、と思われるかもしれないが、エルフは魔法に依存し、魔導具を必要としない。

 では鍛冶や細工が得意なドワーフはどうか?と言うと、こちらは逆に便利な道具を自分たちで作ってしまうので、魔導具を必要としない。そもそも、魔法の適性が低い種族だったりする。

 では、この種族が手を取り合えば或いは?とも思うが、この種族は、とにかく仲が悪い。戦争をするような関係ではないが、顔を合わせたら、お互いに罵詈雑言を並べ始める。種族として相反する部分が多く、もはや遺伝子レベルで仲が悪い。なので、この2種族が協力することは滅多にない。それこそお互いの危機でもなければ。


 以上、魔導具作成に関する情報と、ついでにエルフ族とドワーフ族に関するあれこれでした。


 さあ、話は戻して!そんな、作るのがとにかく面倒な魔導具を、あろうことか、僕は1人で作れてしまう。魔導具を作るために必要なスキルは、全て魔導具作成(極)に含まれていたりします。その結果、何が起こるかと言うと・・・

 今作ろうとしている、部屋用の冷房装置が欲しいな、魔導具で再現できないかな?と思ったら、頭の中に一瞬で魔方陣が組み上がる。核に必要な素材の中から、すぐに手に入る物、最も適している物を一瞬で選別。材料が揃ったら、内容にもよるけど、大体10~30分程度で魔方陣を描き切ってしまえる。魔方陣を何で描くのかはいろいろあるけど、僕は魔方陣を刻印して、さらに焼き入れをして、仕上げに核に傷が付かないように強度を上げる。これにより、例え核が木であっても、ダイヤ並みの高度を誇る魔導具の核が出来上がる。

 で、次は木材や金属を使って、外装を作るんだけど、欲しい機能、例えば風量、風向調節機能が欲しい、なるべく省エネにしたい、と思ったら、どう組み立てればいいのか、が一瞬で頭に浮かび、数分後には完成している。この場合は、風向を変える羽と、調整をする用の操作パネルを付けてある。もちろん、最もMP効率が良くなるように作り、外装が壊れないように強度も上げてある。魔法で風を起こしているので、室外機なんて要りません。

 部屋に設置するので、態々魔力を供給し続けるのは大変。何か良い手はないかと考えていたら、また一瞬で解決。魔物の核、魔石を使えば良いということが判明した。幸い、魔石に関しては異空間収納の中に、ダストレア大樹海で狩った魔物のが大量にあった。なので、早速外装を作り直し、魔石をセットする。計算では、毎日使い続けても、1年半は持つはず。

 冷房1つ作るのに、約40分です。もし、これを商品として販売したら、おそらく金貨数枚はするでしょう。簡単に巨万の富を築ける予感がするよ!我が家はお金に困っていないので、流通させる気は無いですけど。

 え?どうやって木材や金属を加工しているかって?それは無駄に高いステータスと、魔法を使ってです。切断は指先に集中させた風魔法で、金属の加工は指先に火魔法で熱だけ集めて、熱しながら。ほとんど一瞬で出来ましたよ。


 作成中にふと、何で態々冷房と暖房を分けていたんだろう?操作パネルを作るんだから、一緒にしちゃえばいい、と言うことを、5機目を作っている時に気付いた。まず、今まで作った4機の核を新しく作り替え、操作パネルも作り直した。その所要時間、4機で100分。魔導具作成に慣れてきたのか、どんどんペースが上がっています。そして、これからは全て冷房・暖房がセットになった空調装置を作成。昼食を忘れて没頭し、暗くなったことに気付いた時には、全部で18基の空調装置が完成していた。


 夕食後に、家族と使用人を集めて使い方を説明し、その日の内に全部屋敷の各部屋に設置した。残りは兵士の詰め所の分だけなので、明日作ることにしよう。


 翌日、お祖父様と数名の執事とメイドが風邪を引いていた。今の季節は初夏に入りかかっていて、少しずつ寝苦しい夜となっていた。みんな冷房を付けて寝たみたいだけど、風邪を引いた皆は、冷房を強めに設定してしまったらしい。やってしまったね。

 夏の冷房あるあるだね。


 翌日の午前中に、残りの空調装置を完成させ、騎士の詰め所に設置したら、予想以上に喜んでもらえた。何でも詰め所の中は、夏場は蒸し暑く、冬は極寒となるらしい。使い方を説明し稼働させたら、大歓声が上がった。騎士も大変なんだね。


 午後からは洗濯機と乾燥機を作成する。洗濯機に必要なのは、水を出す、洗う、すすぐ、脱水する、以上の工程が必要になる。

 まずは、洗濯物の量に応じて出す水の量を調整する。もちろん水は、魔方陣で生み出す。次に、水の量に応じて、洗う時間を調節する。その後、すすぎ、脱水と推移し、脱水が終わった段階で音が鳴るようにした。まんま全自動洗濯機だね。これを10台作った所で日が落ちたので、キリが良いので本日は終了。

 翌日、全使用人の前で洗濯機の使い方を説明。なぜか家族全員も来ていたけど、無視。どうせ洗濯なんてしないだろう、と思っていたら、お父様とお祖父様が真っ先にやり始めた。それはもう、子供のように目を輝かせて。あ、お祖父様は1日で風邪を治しました。執事とメイドはまだ寝込んでいるのに。さすが脳筋。体の鍛え方が違う。


 洗濯機の説明が終わったら、今度は乾燥機の作成に取り掛かる。普通に作ろうとして、ふと手が止まった。前世で使っていた服ならともかく、この世界の服を乾燥機に入れても大丈夫なんだろうか?という疑問が産まれた。

 少し悩んだ結果、乾燥機に水分以外に作用しないように、水分以外の物を保存し、劣化しないように魔方陣を構築してみた。当然成功。乾燥機は、内部の水分が無くなったら停止するように調整もした。こちらも日が暮れるまでに10台完成した。

 で、翌日使い方を説明したら、またお父様とお祖父様が真っ先に使い始めた。もう、気にしないことにしました。

 あ、もちろん洗濯機も乾燥機も魔石で動いています。


 今度は掃除機を作ります。こちらは、使用者が常に持ち歩くので、魔石を使わずに使用者のMPで動くようにしました。10分使ってMP消費は1だから、魔力切れを起こすことはないだろう。これは簡単だったので、1日で全員分、全メイドと2人のお母様の分を作成完了。これは、夕食後に説明した。

 お父様とお祖父様が参加しようとしたけど、これは1人1人に渡してしまったので余りが無く、2人は羨ましそうにメイドとお母様達を見ていた。


 さあ、次はお父様、お祖父様、騎士達の装備を作るぞ!

 まず、お父様とお祖父様に要望を聞きに行く。武器、防具の種類と形状はどのような物がいいか?付与する効果はどんなのがいいか?を詰めていく。


「私は騎士だからな。立派な鎧がいい。フルプレートアーマーは動きにくいからやめてくれよ?武器は剣を頼む。付与する効果は任せるが、なるべくSTRが上がるようにしてほしい」


 なるほど。お父様は騎士であり、領主でもあるからね。周りよりも目立つ、立派な鎧を作ろう。武器は得意の剣か。これも立派な拵えにしてみよう。


「私はもう騎士ではなく、冒険者をしているからな。なるべく地味な軽装で頼む。武器は当然、剣だな。付与する効果?当然攻撃力重視で頼む」


 お祖父様はお父様と違い、冒険者をやっているからね。たしかに冒険者なら、騎士のような立派な鎧よりも、軽装備の方が動きやすいだろうしね。武器はお父様と同じくやっぱり剣。付与する効果もやっぱりSTRだった。まあ、脳筋一族だからね。予想は出来ていたよ。


 お父様とお祖父様の要望を聞き終え、早速装備作りに取り掛かる。今までの道具と、今から作る装備での違いは何か?それは、身に付けるものである以上、なるべく薄くしなければならない事だ。今までのは設置する空調装置と、洗濯機と乾燥機、持ち運ぶけどそれなりの大きさがあっても問題ない掃除機だった。装備する物が大きいと、それだけ動き辛くなるでしょ?なので、出来る限りコンパクトにする必要がある。

 ではどうするか?簡単な話で、魔方陣をなるべく薄い素材に描き、薄く、頑丈な素材で外装を作ればいいだけ。まあ、それが一般的には難しいんだけどね。だって、外装を薄くするってことはそれだけ防御力が落ちるし、核となる魔方陣に傷が付きやすくなる。そうすると、それはただの装備になってしまう。いや、一般的な装備に比べ、いろいろ組み込んであるから、場合によっては普通以下の装備に成り下がってしまうこともある。

 だけど、これは一般的な魔導具での話。作るのは魔導具作成(極)というユニークスキルを持つ僕。そんな僕が作るとどうなるか?

 まず、お父様の装備は、だいたいアーマー、ガントレット、グリーブ、ヘルムの4か所に分けて作成する。お父様の注文は、STRを上げることだったけど、戦闘を有利にするために、アーマーはVIT,ガントレットはSTR,グリーブはAGL、ヘルムはMNDが上昇するようにする。ただ、これだと装備を着ているだけでガンガンMPを消費してしまうので、全ての装備にMP回復(大)のスキルを付与する。もちろん装備自体が低燃費仕様なので、これで装備しているだけでMPが減ることは殆どない。

 お祖父様の装備は、胸当て、グローブ、ブーツ、頭に防具は付けないそうなのでアミュレットを作成する。形状こそ違えど、お父様と全く同じ性能にする。アミュレットはヘルムの代わりです。


 まず、核となる魔方陣を薄い金属の板に刻みます。後は、それを他の金属で囲み、形を整え、細工を施していきます。

 お父様のは見栄え良くする為、鎧に家紋を刻みます。色は全体的に青色。何でも、スティード家は代々青色を好んで使っていて、旗にも青地に金の刺繍で家紋が縫われている。それに倣い、装備は青色に金色で細工を施してある。

 お祖父様のは地味なのでいい、とのことだったので、お祖父様が普段使っている装備の形を元に、それとなく目立たないように刺繍や細工をしてみた。ああ、グローブとブーツはもともと手の甲や脛、足底の部分に金属が使われていたので、核はそこにあります。それ以外の部分は、こっそりダストレア大樹海で狩った大型の魔物の皮を使いました。たしかデカい黒いライオンのようなモンスターだったかな?他の魔物より硬かったので、ちょうどいいと思って使いました。

 この装備を一式作るだけで1日かかってしまいましたよ。武器はまた明日にしましょう。夕食の時に進捗状況を聞かれたので、明日の夕方には完成する予定だと伝えたら、明日さっそくお父様とお祖父様が、装備の具合を確かめるために訓練をすることが決まりました。いや、まだ完成していないのに、気が早すぎませんか?


 翌日、いつもより早めに起きて作業を開始します。と、いうのも、待ちきれなくなったお祖父様に、空が明るくなる前に叩き起こされてしまい、工房に放り込まれたからです。

 最初、刃の部分に核を入れようと思っていたんだけど、考え直して柄の部分に入れることにしました。理由は、もし、万が一刃が折れてしまったら、その剣は2度と使えなくなってしまう。けど、柄が本体なら、例え刃が折れても、差し替えるだけでまた使えるようになるからだ。

 柄に付与する効果は、『STR上昇(大)』と『斬撃強化(大)』、それと剣自体の『耐久強化(大)』の3種類。ついでに鞘には『HP回復(大)』を付与してみた。見た目は、お父様の剣は貴族の当主が持つにふさわしい意匠を凝らした宝剣。お祖父様のは、見た目は普通の剣より、ちょっといい素材でできているのかな?程度の、飾り気のない剣。しかしその効果は、お父様と全く同じだったりする。

 これで頼まれていた装備一式が完成した。え?耐久性は大丈夫なのかって?問題ありません。どの装備も、無駄に頑丈です。元は普通の金属ですが、僕が『錬金術』を用いて、そうなるように加工しました。あ、この錬金術も魔導具作成(極)の中に含まれていました。ぶっちゃけた話、魔導具作成(極)には、物作りに関するあらゆるスキルが(極)の状態で含まれていたりします。付与も(大)ではなく、(極)にすることもできたけど、それはやりすぎだと思い、自重しました。やろうと思えば、時間はかなりかかるけど、その辺の土だけあれば、相当な完成度の魔導具を作ることが出来たりします。

 まあ、とにかくお昼前には依頼の品が完成しました。


 昼食を食べに食堂へ行くと、ソワソワしたお父様とお祖父様がこちらを見てきました。でも、食事が終わるまでは無視します。さすがにそのくらいは良いでしょう?何せ、早朝に叩き起こされて、朝食すら食べていないのだから。

 ゆっくり昼食を摂り、一息ついたところで待ってましたと言わんばかりにお祖父様が声をかけてきた。


「どうだレオ?装備は出来上がったか?」


 お父様を見ると、期待に目が輝いている。


「ええ、先ほど完成しましたよ」


 一瞬にして無邪気な笑顔で喜び始めるスティード家当主と、前当主。まるで子供だ。

 そう思ったのは僕だけではないようで、ジェシー母様が頭を押さえている。


「よおし!早速装備の使い心地を試すか!」

「はい父上!すぐに外へ行きましょう!レオ!装備は工房か?行くぞ!」


 早速お父様に抱えられて、工房へ連行される。その後ろからは家族全員が付いてきている。工房の中に入り、並べてあった装備を見た2人は


「素晴らしい鎧ではないか!剣も立派だ!それに装飾まで!本当にこれを1人で、しかも2日で仕上げたのか?信じられん」

「う~む。地味にしてくれとは言ったが、やはりグレンのと比べると見劣りするなあ。まあ、こんな派手な装備で冒険者はやりづらいから、丁度いいと言えば丁度いいか」


 お父様は大満足だが、お祖父様は若干不満げである。いや、そりゃあ見た目はね。


「お祖父様、ご安心ください。違うのは見た目だけで、その性能はお父様の物と全く一緒です」


 そう、全く同じ付与を施してあり、錬金術によって同じ防御力を持つ代物へと変貌していることにより、見た目以外の違いは無かったりする。


「そうなのか?まあ、作った本人が言うのだから信じよう」


 取りあえず納得してもらった。まあ、まだ半信半疑なのは、その顔を見れば分かるんだけどね。


「では早速、使い心地を試してみようか」



誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

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