表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守るために無双します~お前はこの世界をどうしたいの?~  作者: 枯山水庭園
第1章 アステリア王国 幼少期編
13/142

第13話 あれから3年

 メルト兄様のお披露目会というか、脳筋が感染して収拾がつかなくなりそうになった、あのカオスなパーティーは、無事に終了した。

 あれからノーマン伯爵家は王都に呼ばれ、謁見の間でダラスのステータスを公表し、国王陛下直々に褒められたそうだ。

 そのステータスの高さに宰相から、近衛騎士団か宮廷魔術師団で英才教育を施そう、という話が上がったが、父親のルドルフ伯爵と、ダラス本人が拒んだ。何でも、まだ5歳の子供に親元から離れて、王都で1人で修行させるわけにはいかない、ノーマン領で責任を持って強く育てる、と主張して、国王がそれを了承したため、宰相は諦めたそうだ。

 ただし、成人と認められる15歳になったら、必ず近衛騎士団か宮廷魔術師団に入団することが決められた。


 それと、お披露目会での暴言について、国王陛下から直接釘を刺されたらしい。と、言う話を、王都で直接見ていたお父様が教えてくれた。その時、お父様も公務で王都にいて、謁見の間に呼ばれていたからだ。

 基本的に貴族は王都に屋敷を持っていて、王城に勤務している貴族達は領地ではなく、王都の屋敷に住んでいる。我がスティード伯爵家の場合は、お父様は普段は領地にいるが、年に数回、公務で王都に滞在することがある。

 

 お父様は別に、王城で仕事がないから領地にいるわけではない。スティード伯爵領の南側には、ダストレア大樹海と呼ばれる、世界最大規模の、そして危険度SSSの樹海がある。この樹海には無数の魔物が生息していて、偶に樹海から出て来ては暴れまわるのだ。

 4歳になった時、お祖父様にお願いして、近くまで連れて行ってもらった。ノーティスの街から、馬に乗って3時間程度の距離にあり、結構近い。

 このダストレア大樹海と、アステリア王国、何か名前が似ている。理由を聞いてみると、この国を建国した王が、ダストレア大樹海から他の国々を守る盾となることを誓い、あえて似た名前の国名にしたそうだ。

 スティード伯爵家の役目は、この魔物達が王国内に進入しないように、殲滅するのが一番の役目となっている。ダストレア大樹海以外にも、世界中に魔物は生息している。しかし、この樹海の魔物は、魔物しかいないかの地で、過酷な生存競争に生き残った魔物達だ。当然、他の地域の魔物とは強さも規模も格が違いう。もしも、樹海から溢れ出てきた魔物がスティード領を抜けてしまったら、このアステリア王国は甚大な被害を被ることになる。それこそ、他国の侵略を受ける以上の被害を。実際、隣国の兵よりも、魔物の群れの方が強いからね。

 その為、スティード領にいる騎士達は精鋭揃い。アステリア王国でも有数の騎士団と言われている。そんな騎士団を擁する我がスティード家に、態々ケンカを吹っかけてくるバカはそうそういない。お披露目会で恥をかかされたと思っているルドルフ伯爵も、国王から釘を刺されたことと、スティード家とノーマン家の戦力の差を思い出してくれたのか、あれから何も起きてはいないらしい。


 それから3年の月日が経ち、僕は5歳になった。

 5歳です!僕もお披露目する日が、じわじわと近付いてきました。ステータスに関しては、改竄スキルを習得したので、誤魔化す準備はバッチリです!

 では今のステータスをドン!


名前:レオナルド=シオン=スティード

年齢:5歳

種族:人間

職業:スティード伯爵家次男

レベル:68(8)

HP:835,743/835,743(946/946)

MP:972,105/972,105(532/532)

STR:854,922(959)

ⅤIT:833,887(833)

INT:915,900(1284)

MND:891,437(838)

AGL:740,004(461)

DEX:792,193(675)


スキル

言語理解

空間支配ユニーク

 速読(極) 手加減 改竄 空間転移 異空間収納 気配感知

 剣術(極) 槍術(極) 弓術(極) 棒術(極) 格闘術(極) 受け流し(極) 

 火魔法(極) 水魔法(極) 風魔法(極) 土魔法(極) 光魔法(極)

 闇魔法(極) 無属性魔法(極) HP回復(極) MP回復(極)

魔導具作成(極)(ユニーク)

成長補正(極)(ユニーク)


称号

守リシ者

空間ヲ支配スル者

武術ヲ極メシ者

魔導ヲ極メシ者

破壊スル者

物作リノ匠


 異常!間違えた、以上!

 はい、やりすぎました。でも後悔はしていない!あ、( )の数値は、改竄スキルでいじった後の数値です。レベルを8にしたら、その頃のステータスになったので、そのまま使うことにしました。

 

 では簡潔に説明します。

 全ては空間支配と成長補正(極)のダブルコンボによって、スキルを習得し、成長した結果です。以上です。


 簡潔すぎだと?

 では、詳しく説明するとこんな感じ。

 空間支配は、支配圏の中ならMPを消費して何でも出来るスキル。成長補正(極)は言葉通り、成長を無駄に大きくサポートしてくれるスキル。これが合わさった結果・・・

 メルト兄様がかつて、死に物狂いで取得した剣術(小)を、たった1日お祖父様と一緒に剣を振っていたら、それだけで剣術(中)を取得。5日後には剣術(極)になっていました。他の武術系のスキルも同じです。ちなみに王国最強と呼ばれていたお祖父様ですら、剣術(大)でした。長い訓練と、幾多の修羅場を潜った末に手に入れた、と自慢気に語ってくれていたけど、すみません。もう抜いてしまいました。


 魔法に関しては、書庫で読んだ本を参考にし、まずは火魔法を使ってみたら簡単に発動した。他の水、風、土、光、闇魔法も試したら成功。

 この世界の魔法は、基本魔法以外は決まった型が無い。一般的なボール、アロー、ランス、ウォールなどは共通しているけど、それ以降は、術者のイメージと工夫により、それこそ十人十色のパターンがある。魔法(小)と魔法(極)の違いはと言うと、単純に出力と成功率の差でしかない。魔法の出力はINTに依存しているが、スキルを得ることで補正がかかり、大規模な魔法ほど制御が難しく、暴発すれば術者をも巻き込んでしまう。

 こちらの習得には少し時間がかかって、10日ほどの訓練で全ての魔法(極)を習得するのに10日ほどかかった。それでも一般的に見れば、異常すぎるスピードなんだけどね。そして全ての魔法(極)を習得したと同時に、無属性魔法(小)を習得していた。

 この無属性魔法、実は伝説の魔法とも、神の魔法とも呼ばれている。記述だけはあっても、誰も習得できない魔法。その理由は、全6属性の魔法を極めなければ習得できないからだ。

 魔法に秀でた長命のエルフでさえ、一生をかけても1属性の魔法(極)を習得できるかどうか、と言われている。偶に天才が現れても、せいぜい2か3属性だけ。つまり、普通は全属性の魔法を極めることは不可能。それゆえ、伝説やら神やらの魔法と呼ばれているらしい。

 それを習得しちゃった。そして、その効果は何と!自身の半径10メートル以内の空間に、あらゆる干渉ができる、という代物だった!

 つまり範囲が狭くなった空間支配!ただの下位互換!使えない!!てか、意味ないじゃん!?ついでに、空間支配よりも燃費が悪い。10倍以上の差がある。こんなの必要ありませんよ!


 ああ、そうそう。僕が訓練場として利用したのは、超危険地帯ダストレア大樹海。空間支配の能力で、一度行った場所には空間転移出来ることが判明した。なので、家の皆が寝た後、こっそりと家を空間転移で抜け出し、誰もいないダストレア大樹海でいろいろ実験を繰り返していました。


 そんなこんなで武術と魔法のスキルを上げ、こっそり家を抜け出してダストレア樹海の中を破壊しながら修行していたら、破壊スル者、なんて称号が付きました。樹海の中に、いくつものクレーターを造ったのはやりすぎたと反省しています。

 物造リノ匠は、コッソリと魔導具作成(極)のスキルを試して、思いついた物を片っ端から作っていったら、いつの間に付いていました。作ったものは、エアコンや冷蔵庫、レンジにオーブン等の家電や、自動車にバイクといった、現代日本人だった僕にとってはありふれたもの。スキルのおかげで、作りたい物を思い浮かべると、どう作ればいいのか?材料は何が必要なのか?ということが分かってしまう。ただし、ここは異世界で、文明レベルは中世ヨーロッパ程度。作ったは良いけど、オーバーテクノロジーすぎるので、異空間収納の中にしまってあります。

 この異空間収納も結構なレアスキルで、本に詳細が載っていたから出来ないかなあ、と思ったらあっさり習得できた。収納できる広さはほぼ無限で、収納した物は時間経過による劣化をしなくなる。例えば、氷を入れて、10時間後に取り出しても、一切溶けることがない、と言う代物。さらに入れた物は、意識するだけで頭の中にリストが浮かび、取り出そうと思うだけで出てくる。唯一の制限は、生き物は入れられない、ってことだけかな。死体ならば収納可。なので、ダストレア大樹海で倒した魔物の素材が大量にあったりします。角や牙に皮、魔物の核となる魔石などなど。魔物の素材は、様々な用途があり、需要は大きい。武器、防具の素材はもちろん、食料や錬金術の材料になったり、魔石なんかはMPの代替品として重宝されている。

 あ、この世界には、収納スキル自体は普通にある。異空間収納との違いは、広さに限りがあり、時間経過もすること。スキルのランクによって広さは変わるらしい。また、高価だが収納スキルの付いた鞄なんかもある。

 さらにビックリ機能!なんと、自分のスキルも収納できたりします。鑑定スキル、習得してみたのは良いんだけど、いろいろ調べたら、持っているだけでかなりやばいことが判明。鑑定スキル持ちは、国に厳しく管理されるか、管理を拒んだ場合は犯罪者扱いされる。ステータスを見放題だったら、敵情視察とかやり放題で、簡単に戦争になってしまうから、世界各国で条約まで結ばれている。そんなスキルいらない!どうしよう、悩み、ダメもとで異空間収納に入れてみようと試したら、あっさり成功。その結果、今、僕の異空間収納には死蔵スキルがたくさん入っています。詐称スキルとか要りません!

 以上がこの3年間でやったことです。


 ああ、そうそう。大切なことを忘れていました。

 何と!家族が増えました!

 お母様が妊娠し、昨年産まれました!女の子、つまり2人目の妹で、異母妹であるアンとは違った、完全に血の繋がった妹です!

 名前はシャルロット。愛称はシャル。まだ1歳。とにかく可愛いです。そして例のごとく、メルト兄様、僕、さらにお姉ちゃんになったアンの3人が毎日部屋に会いに行ってます。もしもシャルを傷つける輩が現れたら、たとえ誰が相手でも、全力でぶっ潰すね!これって、シスコンかな?


閑話休題


 いよいよ僕のお披露目会まで、残り20日となったある日、我が家にお客様がやって来た。このお客様と一緒に、今は家族と広間に集まっている。

 この人は、名をエドワードさんと言う。サラッサラなロングの金髪と、知的で穏やかな表情。しかし細身ながら体は鍛えてあるらしく、しっかり筋肉が付いている。洗練された動きと、溢れる気品から、どこかの貴族であることは予想できるが、家名を教えてもらってないので良くわからない。

 このエドワードさんは、父グレイの古くからの友人だそうだ。僕が生まれる前から、何度も遊びに来ていて、僕にとっては、まるで親戚の叔父さんみたいな人だったりする。実際、僕らスティード家の子供は、エドおじさんと呼んでいるし、本人もそう呼ばれることを望んでいるようだった。

「レオは今年で5歳になったんだよね?お披露目会の準備は大丈夫かい?」

 そう、今の話題は、僕のお披露目会のことである

「うん、大丈夫だよ!お父様とお祖父様に鍛えてもらって強くなったからね!」

 ほとんど自力というかスキルで強くなっているけど、最初の基礎は2人から習ったので、嘘ではない。

「さすがはグレイの子だね。メルトのステータスも素晴らしかったからね。お前のことも期待しているよ?」

「おいエド。あまり変な期待をかけるなよ。俺としては、レオが好きなことをやらせていただけだぞ?レオ、俺は正直、ステータスはどうでもいい。お披露目会を楽しんでくれればいいからな?」

 そう、お父様はエドおじさんと話していると、一人称が俺になる。普段は家族の前でも私、と言っているのに、だ。それだけエドおじさんとは付き合いが長く、心を許しているのだろう。

 お父様は、基本的に僕に関しては好きにやらせてくれている。長男のメルト兄様には、後継ぎとしていろいろ教えたり、育てたりしなければならない。しかし次男の僕は、将来は好きに生きてもらいたいと思っているため、何かを強要したり、束縛することが無い。何せ、伯爵家を継げるのは1人だけ。他の子供は、家を出なければいけないからだ。

「はい、お父様。お披露目会が楽しみです!」

 子供らしく、楽しみますよアピールをしておく。


「そういえば、今年のお披露目会には、ルドルフの次男も出るんだよね?」

 ふと、エドおじさんが思い出したように言った。が、きっとこれが本題なのだろう。

「ああ。長男のダラシィード君の時のようなことが、今年も起こらなければいいがな」

「そうだね。話は聞いたけど、あのルドルフが、かなり過激な発言をしていたそうだからね。スティード家のステータスを、大きく上回ったのが嬉しかっただけ、だと思いたい。まあ、次男も高いステータスとは限らないさ。今年はおとなしくしているんじゃないか?」

 そう、メルト兄様のお披露目会で、ノーマン伯爵家のダラスが高ステータスを公表し、父親のルドルフのおっさんがやらかした事件。もしあの時、お父様がいなかったらどうなっていただろうか?

 で、エドおじさんが言ったように、僕と同い年である、ルドルフのおっさんの次男も当然、一緒のお披露目会に参加する。また3年前と同じように、あのおっさんが何かをやらかすのではないか?という不安を持つ貴族もいるようだ。

「まあ、あのルドルフに限って、2回も暴走するようなことはないと思うよ。もし今年も何かするようなら、こちらで手を打つからね。グレン、お前はレオのお披露目会を楽しんで来い!」

「ああ、悪いな親友」

 なんか格好いいこと言ってるエドおじさんと、格好良く返しているお父様。

 エドおじさんの中で、ルドルフのおっさんってどうなってるの?そんな悪いイメージじゃなさそうなんだけど。まさかね。

 まあ、もし今年もノーマン伯爵家が何かやりそうだったら、もうちょっとステータスを高く改竄したのを見せて、黙らせればいいか。あれ?これだと何故か、僕が不正しているように聞こえるぞ?

 

 この時、そんな風に軽く考えていた自分を、叱ってやりたい。なぜなら、そのおかげでお披露目会の後、面倒なことになってしまったからだ。

誤字、脱字など、お気付きの点が御座いましたらご指摘をお願いいたします。

もし、この作品を読んで面白い、と思って頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ