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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

もしきび団子が大福だったらどうなる!?

作者:っっk
 これは昔々の物語


「どんぶらこったらどんぶらこ、どんぶらこったらどんぶらこ」
 軽快な音楽ともに山からものすごくスローペースで桃が流れてきました。
 こんな怪しい桃なんて遠くから見る人はいても誰も近づこうとはしませんでした。
 なんていったてこんな大きな桃誰も見たことがありませんから。
 こんな怪しい桃は放っておく訳にいきません。そこで村で一番物知りであるおじいさんとおばあさんに何とかしてもらうことになりました。

 ある朝おばあさんは川に洗濯に出かけていました。
 すると徐々に音楽が聞こえてきました。
「あれが噂の桃か思ってた以上に大きいの」
 昨日村長さんが訪ねてきた噂の桃がこちらにやってきました。
 あれだけ頼み込まれたのだからこのまま見過ごすわけにもいきません。
 いい感じに手元の方にきていたのでがっつり掴むと以外と重くて持ち上げたさいに落としてしまいました。
「少しヒビが入ってしまったの」
 そこでおじいさんをよんでふたりで家の中に運び入れることにしました。

「いっせいのっせ」
 一気に持ち上げて家の中に入れるとなかなか邪魔になってしまいました。
 そこでこれは何なのか調べて壊せそうなら壊すことになりました。
 たたいてみると木の板のような硬さでした。
「これは壊せそうかのおじいさん」
「いけるんじゃないかこれぐらいだったらのこぎりできれそうじゃ」
 すると何度も桃をたたいていたおばあさんがあることを発見しました。
「この桃中に空洞があるみたいじゃのうよく聞いてみなさいなんだか音が違っているきがしないかい」
「そんな気がしてきたぞなら少し慎重に切らなくてはいけないな」

 そこで慎重・・に切ることにしました。
 まずはおじいさんがぎこぎこののこぎりで切っていましたが、なかなか時間がかかります。
 ・・・1時間切ったでしょうか、桃には少し傷が入っただけですおじいさんはだんだんいらいらしてきました。
 すると無言で立ち上がり作業を見ていたおばあさんにのこぎりを渡しとんかちを持ちたたき割ろうしました。
 それを見たおばあさんは全力で止めようとしました。
「何しようとしてるんだいそんなんで割れるわけがないだろ考え直しな」
「いやこれでなら割れるはずだ」
 そう言っておじいさんは全力で桃を叩きましたそれでもほんの少しへこんだだけで全然割れる気配がありませんでした。
 仕方が無いのでもう一回叩くと今度は桃が転がりました。
 すると桃のそこの部分がヒビが入っていることに気づきました。
「おばあさんちょっとこっちに来なさいなぜかそこの部分にひびが入っているぞここなら割れるんじゃないのか」
 そうおじいさんは興奮気味に言うと足でけりはじめました。
 ここまでくるとおばあさんはもう知らん顔です。
 何回か蹴っていると徐々にひびが入ってきましたさっきまでの苦労が嘘みたいでした。
 最後の1回を思いっきり足を振り上げて蹴ると底のが完全に割れました。

「もももも、もももも桃太郎こいつの名前は桃太郞」
「もももも、もももも桃太郞こいつの名前は桃太郞・・・」
 軽快な音楽とともにとても重い桃は少し宙に浮きましたそして閃光が光ったと思ったら桃の真ん中が一筋の光によって光っていますそして徐々に横に動いていきました。
 ザザザザザゆっくりと開いていってそこには布に包まれた赤ん坊がいました。
「何なんだこれはまさか桃から赤ん坊がでで来るなんてそうだこの子の名前は桃から生まれたから桃太郞ももたろうにしよう」
 おじいさんが独り言のように言っている時におばあさんは口を開けてかたまっていました、よっぽど理解できないようです。
 おばあさんの反応が普通なのかそれともおじいさんが適応しているのかどっちだか分かりませんが、何ともいえないのは確かですが。
 しっかり動けているおじいさんはその赤ん坊を腕に抱きました、するとさっきまでのももが一瞬閃光がはしった瞬間に消えました本当におじいさんもこれにはびっくりしました。
 この桃があった場所には巻物が落ちていました、ようやくおばあさんは我を取り戻したのかその巻物を拾いに行きました。
「おじいさんや何でこんなに冷静にいられるのか?赤ん坊がいたり桃がいきなり消えたり頭の整理が追いついてないのだが」
「そんの決まってるじゃろあんなかたいも桃が普通の訳がないだろ」
 どうやらおじいさんは切れていて何でも理解できていたようでした怒りこそが最強なのでしょうか。
 おばあさんはそうなのかいとだけいって巻物を開き始めました。
「おじいさんこれよんでもいいかいーよんどくれ」
 こうしてこの桃太郎の唯一の手がかりである巻物を読み始めました、やはり物知りと言われているだけであって読み書きは余裕みたいです。
 巻物にはいろいろ書いてありました要約するとこんなかんじでした。

 この巻物を見ている者はこの赤ん坊を育ててもらいたい
 我らの一族は日々の迫害に堪え続けてきたしかしこれもこれまでと立ち上がったしかし「鬼」の強さは予想以上に強かった幸いにも逃げ出せないこともないがこれ以上戦うと何人の犠牲が出るかわからない
 我が一族の秘伝のきびだんごを使うも量があまりにも少かったせいなのか覚醒まで至らなかった
 そこで鬼ヶ島に行くときはきびだんごをもたせてもらいたいそうすれば覚醒して悲願を達成出来る事だろう
 今こうやってこの子供を転送できるのはまだこの戦いにあきらめきれない者たちの力で出来ている
 もうほかの一族は諦めていてこれ以上は抗えないだろう
 再三何度も言っているがこの赤ん坊は最後の希望なのだ
 いきなりこんなことを言われても困るかも知れないが理解してもらいたい
 戦えるまでに一週間ほどだろうかそれまでに準備を頼むでは健闘を祈る

 おばあさんはこれを読んで自分でも何を言ってるかわからなくなりましたでもこのおじいさんが抱えている桃太郎には大事なそして逆らえない運命があっているようです。
「おじんさんやこれからどうするのだこんなかわいい子を戦いになんて出せないに決まっておるだろ」
「いやここに抱えているのもこの桃太郎の運命だろうこうなったら従うしかないんじゃないのか」
 おじいさんとおばあさんの意見が完全に分かれてしまいました。
「それにこれからどうするのだ本当に戦いに行かせるのなら相当準備しないと間に合わない誰がそんなものを用意するのだ」
「そんなの今から急いで動けば何とかなるだろ明日たのみに行くから何とかするしかない」
 今からいっても今はまだ日が昇っていていいけどもう少しすると日が落ちます
 これはふたりだけでなんとかなるような問題ではありません村を挙げて協力しないとまずはしんでしまう可能性が高いかもしれません。
 信じてもらえるとも限らないしこれは相当難しい問題に直撃してしまったのでしょう。
 結局その日は何の結論もでないですぎてしまいました。


 次の日の朝二人話し合って結局おばあさんがおれました。そしてまずは村長さんの家に桃太郎を抱えていきました。
 そしてついでに持って行った巻物を見せましたどっちにしろかくしてしまうことができませんそれなら手っ取り早く昨日の出来事を話して信じてもらう以外方法がありません。
 ・・・おばあさんが話し終わった後に村長さんはしばらく考えていました何やらうーんうーんとうなっています、これからどうするかんがえているのでしょう。
 やっと重い口を開きました。
「分かった何でも協力をしようただあんまり人に話すのはやめてもらいたいもし噂が広がればその桃太郞を狙う奴らだででくるかもしれないからな」
 こうして村長の意見によりなるべく隠密にこの計画は進められる事になりました。
 どうやら二回ほど起きた閃光はここまで届かなかったようです。
 何から準備するかというとまずは鎧からです、最も高く簡単には準備ができないものですこれを貸してもらうために村一番のお金持ちの家に行くことにしました。

 突然いってもこのふたりなら大丈夫です、この村に住んでいる人なら誰でも一度は恩を受けています。なんていったてこのふたりは医者なのですから。
 この近くの医者はここだけです腕がいいので信頼もされていますそれゆえにある意味有名人です。
「どうしたのですかこんな所まできて別にうちの家内は誰も病気に放っていませんが」
「ちょっと頼まれて欲しいお願いがありまして」
 こうしてまた最初の桃が流れてくるところから説明を始めました
「つまりそこの桃太郎が5日後に鬼退治にいくと」
「確か鬼の村って相当遠いですよそれにあの付近にはあまり近づかない方がいいというのが商人の常識ですがそんな危険な所に
 行かすのですか?」
「まあそうゆう事になりますねというかそうするしかないです」
 そうですかこの人もまたうーんとうなってしまいました
 やはり鬼ヶ島が危険な場所ということを知っているのでそう簡単に後押しすることができないのでしょう。
 よく考えた後少し顔をしかめながらまあしょうが無いだろうといい賛成することにしたようです。
「それはよかった、ところでここからが本題なのですが防具一式を用意してもらえませんか恩着せがましい事は分かっているのですが私たちでは準備ができないので」
「そういうことでしたら協力をしましょう二人には何回も助けてもらいましたからね」
 こうして装備をそろえる準備ができたので家に帰りました。

 次の日に起きると桃太郎は大きくなっていました。
「しかしまあ桃太郎はすくすく成長するのもう歩きだしそうだ」
「やはり鬼を倒しに行くのだからどんどん強くなってもらわないといけないしな」
 この二人は桃太郎の成長の早さを感じていましたもう村で遊んでいるような男の子になりました。
 そして誰から教えてもらったわけでもなく話し始めました。
「おじいさんおばあさん僕は鬼退治に行くからどんどん強くなるからね」
 どうやらこの子は鬼退治によっぽどいきたいようですこんな言葉を聞いて二人はうれしくもあり心配にもなりました。
「そうかいそれは頑張ってね」
 この二人には応援することができても一緒に行って手伝うことはできません二人は話を聞くたびに応援していました。

 桃太郎の成長の早さに驚かせられながら暮らしていると鬼退治に行く前の日になり二人は最終準備をしていました。
「それはそうと後準備するのはなんだか分かるかのほとんど準備し終わった気がするが一応念のために確認しておこう」
 こういって久しぶりに巻物を開いておばあさんはぶつぶつ言い始めました。

「ええと防具は準備したからあとは今からきびだんご・・・・・を準備するだけ・・・えぇきびだんごってなんだ?」

 ここで衝撃の事実に気づきましたおばあさんはきびだんごを知らなかったのです。
 明らかに鬼退治に必須アイテムのきびだんごを作れないのは致命的です。
「おじいさんやきびだんごってしってるかの」
「知らないがそれがなんなのだ別に団子なんて作ったことないだろ」
「本気で言ってるかの?」
「そりゃ本気だが?」
 やはりどちらも知らないようですこれでは大変です覚醒とかができなくなってしまいます。
「おじいさんきびだんごは鬼退治に必ず必要みたいだがこれはまずいな そうだな・・・」
 二人は顔が青ざめましたここまで気づかなかった大事な団子の作り方を知ってる人が聞きに家に桃太郞をおいて村中に聞きにいきました。二人が村から入ってくると目を合わせて言いました。
「誰も知らない」
 きびだんごなしの鬼退治にこうしてなってしまいそうです。
 そしてどうすればいいか考え始めました。
「こうなったらもう何か他のものに変えるのはどうだろうか」
「それなら何にすればいいんだよ」
「そうじゃな・・・それなら大福とかどうじゃ大福ならよく趣味で作ってるだろうそれにだんごともにてる気がしないかい」
「もうそうするしかないのか」
 おばあさんは渋々それを受け入れました不本意だったけれどこれ以上いい策が思いつきません。
 一応桃太郞に聞いてみることにしました。
「桃太郎やきびだんごが準備できないがそれでもいいかの?」
「もちろんいいに決まってるじゃないかそれはおじいさんおばあさんに言われていやだなんて言うわけ無いじゃないか」
 結局桃太郞に許可されてしまいました。
 そうしていろんな饅頭を作り始めました豆、ヨモギ、イチゴ大福など沢山の大福を作り始めました。


 こうして若者の桃太郎は大量のきびだんごの代わりの大福を持って鬼がいる所に出かけていきました。
「桃太郎頑張ってなあー沢山、鬼倒すんだぞ-」
 こうして沢山の人に見守られながら桃太郎は鬼の村に向かいました、道案内は商売の途中にしてもらうつもりです。
 やはり道案内がいてかごに乗っているのでスムーズに行くことができます。それでも人が動かしているのでなのでまあまあ距離がありますし時間もかかります。
「桃太郞さん本当に鬼なんか倒せるのかい?」
「それは決まっています必ず倒してみせますから安心していてください」
 この自信はどこからやってきているのだか分かりませんが自信満々のようです、この自信が裏目に出ないといいなと少しは心の奥で思ってしまったのか顔を2,3回叩いて大きく息を吸いましたよっぽど桃太郞を疑ってしまったのが悔しいようです。
 二人はこんな会話をしつつ籠はどんどん進んでいきました、えっほえっほいいながら進んでいるけど少し疲れてきたようですやはり山道はつらそうです。それも何山も越えているかでしょうかはちまきも意味も無く汗が垂れてきていますそれでも走り続けます。
 あまりにも時間がかかるのでしばらくーぼーっとしていましたあまりに暇すぎて動かないでいるとなんだか夕日が沈みそうになっていました。朝早くに出かけてきたので外は真っ暗だったはずなのですが太陽は沈みそうになっていました、やはり疲れるわけです。

「おいお二人さんついたぞここで本当に大丈夫なのかここは泣く子も黙る鬼の村に大分近いぞ」
 日が暮れる前にどうやら目的地に着いたようですあんまり暗いと動けなくなるのでよかったです。
「俺だったらこんな所来ないが本当に大丈夫なのか普段なら絶対にここは迂回するぞ今回は仕方なくきたけど俺だってできればきたくないだからな」
「それもそうだんな うんうんうんうん」
 他の3人も激しくうなずきました。確かに見た目こそただの森ですがこの奥は絶対に入ってはいけないのです。近所に住む人は誰一人としていなく近づくのすら嫌がります、現にいまここの道ですら完全武装した武士が常に目を光らせてものすごい勢いで作ってしまったのですから。
 本当に必要ない気がしますが鬼がたむろする前はそこそこ豊かな場所で静かで住みやすい村だったのです。時々これ以上村を乗っ取られないために見回りにくるための道なのでそんなにきれいなくて正解ですがやはりきずらいものです、道が悪いのは乗ってる人にとってつらいものもあるので大変です。
 それでもなかなか取り返しずらいのはまず鬼が恐ろしいのと村にやってきた時に誰も襲わなかったのです。誰も怪我をさせなかったので調査をしても討伐までも行かなかったのです。

「そういえば何でここに来たんだこんな暗い時間にわざわざくる奴なんて滅多にいないぞ」
「もちろん鬼退治に行きますけど安心していてください」
 こういった時にほぼ全員が口を開けて固まってしまいました。何やら信じていないようです。
 やっとの思いで一人が口を開きました。
「そんなの無理に決まってるだろそもそもそんなことして何になる?なにかんがえてるんだよ」
「もともと村に住んでた人たちだって何にも抵抗しなかったんだから逃げられたんだぜ、誰だって襲おうとする奴なんか敵だと思って逃がすわけないだろ何に考えてんだ」
「いや私なら大丈夫安心していてください」
 こういい終わると深く考え込んでしまいました。
 しばらくすると
「こんなこと言うやつはお前が初めてだ頑張ってくれよ」
 こういってやたら強く背中をたたいてきました。それを全員にです。
「一つ忠告だがこれからお前がどうなっても俺は知らないぞ全部自己責任だからな」
「もちろんですとも」
 こういって桃太郎は森の中に入っていきました。

 まさか本当に行ってしまったので男たちは驚いていました。この場所にめったに近づく人はいなくて鬼を何とか出来るなんて誰もできないと思っていましたが行ってしまったのでもしかしたらと思う人もいました、でも大体は諦めていましたそもそも森を抜けられるかどうかも心配です。
 夜の森は暗いのですいくら月が満月で月明りがあるといっても森の中まではあまり入り込みませんしかも土地勘がない人が入ると普通は徐々に心配になっていきます。まず心配なんてしなそうですがどうだかよく分かりませんどうなるのだか。一応まっすぐ行けばちゃんとつくのですが曲がったら森の中をぐるぐるして迷うなんてことになったら大変です。助けを求めても誰も来ません怪我をしても誰も助けてくれませんうごけなくなったらこの森で迎えるのは死のみです。
 とにかくまずは森を抜けてくれればいいがと思って見送りました。

 桃太郎はたいまつを片手にもって森の中を進んでいきました、道がだいぶ悪いので慎重に進んで行きました。歩いて行くと徐々に今自分がどこにいるのかわからなくなって行きました。
 木の枝を折っているので帰り道があって今からでもどろうとすれば帰れますがそんなことは全く考えていませんでしたとにかくまずは前に進むのが先決です。

 歩いていると何やら気配を感じました、暗いのでそんなに良く見えませんがたくさんいそうです。
 とりあえず警戒しながらゆっくりと歩いていると一匹の狼がいました。何をしているわけでもなくうろうろしています、なんだか怪しいのでそっとついて行きました。

 どんどん森の奥へといっていきます右に行ったり左に行ったりするので見失わないように必死です。きっと気付いていないはずだからどんどん追いかけます。
 しばらく追いかけたらとまりました、道に迷ったのでしょうか辺りをきょりょきょりょと見渡していますそしてまた走り始めました。
 またとまると今度は「がるる・・」といってとまりました。
 何やらここは少し木がなくて開けています、何でこうなってるのだかわからないけれどここだけ少し雰囲気が違います。
 なんでこんなとこで止まったのかこれはもしかしなくてもまずいのではないか。
 まさか気づかれたか・・・そう思って木の陰に隠れると狼は後ろを向きました。
 するとがっつり目があってしまいました。狼と桃太郎は立ちつくしてしまいました、しばらく立ちすくんだ後先に動きだしたのは狼の方でした。
「ワオォーーン」
 狼が鳴きました何やらさがさがさと何やら近づいてきています。
 しかしどこから気づかれたのでしょうさっきまでそんな気配まるでなかったのに。


 桃太郎もついに覚悟して刀を抜きました、いくら鬼退治が優先だといってもそこにつくまでに命を落とすわけにはいきません。かわいそうというか何というか罪悪感がいっぱいですが殺さないように手加減するしかありません。狼は危険なのは桃太郎はわかっています。

 桃太郎が育った村では子供のうちから狼を見たらすぐ逃げろと紙芝居でよく言い聞かせていたのです。この紙芝居は村の子供に大人気なので桃太郎も何回か見たことがありました。村では対した娯楽もないので人気だったのです。

 狼がこちらに向かって一直線に走ってきました。刀を抜いて構えたままは桃太郎は動きません。剣先を狼に向けたまま構えています。狼が跳ねてかみつこうとしてきたので刀を思いっきり振り上げておろしました。すると狼の頭に当たり狼を空中からたたき落としました、峰打ちだったので死んではいません。桃太郎はその狼を持ちあげて少し奥の方にもっていきましたそして狼を優しく置きました。これでしばらく襲ってこれないはずです。

 桃太郎はふぅーーーと大きく息をつきました。何とか殺さずに怪我もせずに出来てほっとしました。そして休憩することにしました。どうせなら落ち着きやすいところがいいと思い開けたところの真ん中に行きました。桃太郎は座って荷物の中をあさっていましたまず見つけたのは大福でした。さっき運動しておなかが空いた桃太郎は大福を食べることにしました大福を手にもって食べようとしたとき。
「がるる・・」かなり大きな音が聞こえてきました。慌てて周りを見渡すと犬に囲まれていました。

 桃太郎は慌てて立ち上がり刀を抜きました、左手に大福右手に刀何とも不格好な格好で構えていました。犬が一斉に襲ってきたので桃太郎は刀でいなしていきました。しかし何匹気絶させても次から次へと襲ってきます、仕方がなく左手で持っていた大福を奥に投げ両手で刀を持ちました。2,3匹気絶させていると。
「ワオォーーンワオォーーンワオォーーン」と3回鳴き声が聞こえてきました。すると先ほどまで猛攻してきた犬たちの攻撃がぴたりとやみました。何事かと思って桃太郎が周りをぐるっと見渡すとそこにはギラリと鋭い眼をした一匹の狼がいました。

 明らかに桃太郎が敵わないとわかってしまうような狼の風格に桃太郎は立ちすくんでしまいました。持子ここで死ななければいけないのか、こんな考えが桃太郎の頭によぎる中で動けるはずがありませんでした。犬も狼も桃太郞も誰もが一言も話さず静寂に包まれる中この静寂を破ったのはほかの誰でもない狼でした。

「おっほん。我の名はシャープビーストこの群れのおさだ。一回我と交換をしないか?」
 いきなり狼が話しかけてきました。明らかにここで断ったら殺されてしまうでもまさか狼が話かけてくる
 なんてまずないから夢だ、いや夢だったらこんな考えもないはず。桃太郎はものすごく困惑していました。

 このあたりの動物はかなり寿命が長いものもいてごくまれに人の言葉を話せる個体もいます。今回はたまたまあっただけで普段はまず会えることはありません。もしつかまってしまったら死ぬまで人の見世物にされてしまい逃げることができないからです。おじいさんもおばあさんもこんなことは予想していなかったので桃太郎に存在を教えたことはありませんでした。

 ここで何か変なことを言ってしまったら・・・桃太郎はよく考えた末の結論で話し始めました。
「交換はする。ただ何と交換なんだ?交換できるようなものなんてもっていませんが。」
「いやあるもしもっていなかったらここでどうなるかわかるな・・・」
「それってなんのこと何ですか?」
 桃太郎は本当に何の事だかわかっていませんでした。そんなに大切なものを持っているはずもなく金目のものもありませんでした。
「それはだな、そちが投げた何やら柔らかくて甘いらしい物だこれはなんなのだ?」
 ここで桃太郎はようやく築きましたさっきまでの話の正体は大福という事に。これなら話が通じます、なんとか話が続くでしょう。
「それは大福という物です。おじいさんとおばあさんが作ってくれたものです。」
「ほほぅ大福というものであったかならそれをもらえないだろうか。襲って奪った物は血がついてうまいことはうまいんだがもうあきあきしていたんだ。」
「わかりました大量にもっているので渡しましょう。でも何と交換なのですか?」
「それはだな・・・なら我らの群れでそなたをしばらく守ろうではないか、そうすれば安心して眠れるぞ。我は一度決めた約束は守りとおすから安心だろう。」
 本当にそうだかどうだか知りませんでしたが大福で何とかなるのはありがたいです。

 桃太郎は荷物から大福を投げ狼に食べさせようとしましたすると
「おい、なんで地面に大福を投げるんだこれじゃあ大福に砂がついて美味しくないだろ。そのぐらい我にもわかるぞ、直接食べさせないか。」
「ふざけるな!」
 桃太郎は縮こまってしまいました。怒涛の勢いで起こられたので無理もありません。
 仕方がなくプルプルと震えながら大福を掌にのっけて前に出しました。
「ではその大福とやらを頂くとしよう。」
 狼は大福を食べてしばらく黙りこくってしまいました。
「まさか狼に食べさせたのはまずかったか」と思っていると・・・
「これはものすごく美味しいではないか。なんで最初からそれを出さなかったのだ。まだまだ持ってるななら早く出すんだ。」
 そういわれて桃太郎は信じられないほど大量にある大福をいくつかだしました。
「やはり何個食べてもこれはうまいな、ほんとにおいしい」
 狼はもう完全にてなずけました。
「そろそろ行っていいですか?」
「ああもちろんだとも」

 こうして桃太郎は狼とたくさんの犬を引き連れて進み始めました。
「おいこのままなんとなくで歩いていてもどうしようもないだろ、湖がこの近くにあるからそこにいって休憩しよう」
 桃太郎は言われた通りについて行きました。さっきから同じような光景が延々と続いているのであってるんだかどうだ変わりませんでしたがついて行きました。
 桃太郎の息が上がって疲れている中で狼はさっきから普通に特に疲れも見せないまま走っています。
 桃太郎がそろそろ限界が近づいてきたころに湖につきました。眼下には先ほどまでもりがひろがっていたとは思えない光景が目の前に広がっていました。さっきから走りっぱなしだった桃太郎はそのことを忘れ池へかけました。その池の水を飲んで桃太郎は湖のふちに座りそして倒れました。
「ああ、もう動けないや。ここで一回休憩しよう」
 狼はあきれたように桃太郎のことを見ていいました。
「ならここの魚を何匹かとってくるからまっているんだぞ、さすがにあんまり離れていてもいざとなった時に守れなくて大福がくえなくなる・・・いや襲われるからな。」
 そう言い放ち狼は湖に飛び込みました。大きな狼が魚を樽とる格好はなかなか滑稽でしたが何匹もの魚が宙を舞っていました。それを犬たちは一匹ずつ加えて食べていました。

 桃太郎は大福を食いながらこう思いました。
「こんなに大福があるんだったらあの犬全員にあげても問題ないんじゃないかと」
 やはり数えてみると全然余裕です。というかここで渡さなければ残してしまうのは確実でした。
 桃太郎はゆっくりと立ち上がり犬がいる所に歩いて行きました。
「犬たち全員この大福を渡すから並んでー」
 桃太郎は普通に犬たちに話しました、まず犬には普通言葉が通じないという事を忘れて。なにを思ったのか犬たちは一斉に群がってきました。
 仕方がなく一匹につき一個渡しました。するとこの騒ぎが収まってきました。ようやく落ち着いてきたころ、狼は口に何匹も魚をくわえてこちらにやってきました。
「この魚を食べようではないか。どうせ火を使えるのだろう、火を使った方が何かといいからな」
 桃太郎はさっきから大福しか食べていなかったので大歓迎でした。
 桃太郎は魚を焼きながら狼と話し始めました。

「私は鬼を倒しにここに来たのですがさっきから全く見かけていませんがどこにいるんですか」
「それは村にいるんだが何かあるのか、あいつらは別に村から出てこないし特に何か傷付けるわけでもないがそんなに気にすることはない気がするんだが」
「いやいやそんなことはありませんよものすごくここら辺の人から恐れられているんですから」
「なに、本当かただ村にいるだけなのにそんなに恐れていたのか」
 桃太郎は驚きました鬼がものすごく悪い事をしていたわけではなかったことに。
 いままで鬼を倒すと意気込んでいたのはなんだったのかもしかしたらこのままでも何にもしてこないのだからいいんじゃないかと思ってしまいました。
 いやいやいやそんなのはだめだ鬼を倒すために来たのだから。

 桃太郎は魚を食べながら考えましたこの状態でいても何とかなる気がしないと。さてどうするかよく考えると一つの妙案が思いつきました。
 それは狼と同じぐらい強い動物を連れてきてもらうことでした。
「ここら辺にあなたと同じぐらい強い生き物はいませんか?」
「いるがそれがどうかしたか?」
「出来れば連れてきてもらいたいんだが」
「わかったそなたが起きるまでに連れてこよう大福を忘れずにな」
 こうして桃太郎は寝ました。

 桃太郎が目覚めるとそこには大きなクマがいました。
「やややややばい、殺される」
 桃太郎は後ずさりしているとクマが鳴きました。
「ガー」
 桃太郎はもう気を失いそうになりながらもなんとか正気を保っていました。そこにひょこっと狼が出てきました。
「昨日言っていた仲間だ大福があれば仲間になってやってもいいらしい」
「わ、わかりました。」
 桃太郎は慌てて差し出しましたそして熊は食べました。どうやら満足したようです。
「私の名前はストロングベアーだ。よろしく」
「よ、よろしく」
 熊と握手をして交渉成立です。
「ついでに言うと後ろにいるのは全部山鳥だ。もちろん仲間だから安心してくれ。」
 どうやら桃太郎は狼と熊とたくさんの犬と山鳥を仲間にしたようです。
「じゃあ鬼がいる村まで行くぞ」
 こうして桃太郎は旅立ちました。



 桃太郎一行は特に何かある訳でもなく森を抜け鬼がいる村までたどり付きました。
 鬼が何人も歩いています。やはり人間よりも大きいです。そして桃太郎の気がひきしまりました。ずっと言っていた鬼退治がこの鬼たちを倒せば終わります。
 ここまで来ればもう行くしかないぞ。桃太郎は正面突破で行くことにしました。

 村の門を通ると鬼たちがやっていました。ここで桃太郎は高らかに宣言しました。
「私はここにいる鬼たちを倒すものだ。さあおとなしく・・・」
 いい終わる前に完全武装した鬼に囲まれました。熊も狼も何も抵抗しませんでした。
 そしてリーダーらしき鬼が話し始めました。
「何を考えているのだ少年、ここまで来たら死ぬことぐらい分かっているのだろう最後に何か言いたいことはないか」
 桃太郎は頭が真っ白になって固まっていると桃太郎の代わりに狼が話始めました。
「殺すのは大福を食べてから考えてくれ。この桃太郎の持っている大福はものすごく美味しいのだ。」
 そっと狼が耳打ちしてきました。
「早く大福を渡しなさい、そうすればたぶん何とかなるはずだ」
 桃太郎は大福をその鬼に渡しました。鬼はやはりだまりこくってしまいました。
「う、うまいまだあるか。ここにいる全員にこれを渡しなさい早く」
 桃太郎は完全武装した鬼たちに大福を渡しました。鬼たちはうーんとうなっています。
 リーダーの鬼が「殺すのはもうちょっと後にしようではないか。全員いいな」
 この一言で鬼たちは解散しましたそして桃太郎たちは小屋に連れて行かれました。

「おまえたちをどうするかは今から行われる会議で決まるそれまでおとなしくしとけよ」
 こう言われて桃太郎たちは大人しく待つことになりました。
「さてこれからどうするのだ桃太郎よ。逃げ出すのかまだ何とかなるぞ」
「いやいやまだここで大人しくしてましょう」
 桃太郎は内心動揺していました、鬼たちなんか殺せばいいと思っていたけれど大福が気に入る人間味のある人だったなんてどうすればいいのかと。これまでの道のりはすべて鬼を倒すためにきたのではないか。
 でもここまで戦力差があるとどうしようもないからどうにかできない気がする。
 もしかしたらこの問題は平和に解決できるのではないか。昨日から揺れ動いていた心が大分揺れ動きました。そして桃太郞は決断しました。

「俺は鬼は倒さない、鬼たちと協力してこの問題を解決する」

 この考えを仲間に話すと二人プラス沢山の仲間は全員賛成してくれました。
「そうするのが、一番いいと思うぞ、私もだここで何かしでかしたら確実に無傷では済まないからな」
 全員平和的に解決するぞと言う考えで一致して話していると鬼に外に出ろと言われました。
 桃太郎たちは案内されて行った先は村の広場でした。そしてそこにはさっきの鬼が普通の格好で待っていました。
 ざわざわしていましたが桃太郎たちがつくとしーんと静まり帰りました。
 広場の真ん中に行くとリーダーの鬼がいました。
「まずは会議の結果は・・・おまえたちを殺さずに生かすということだ」
 桃太郎たちはほっとしていました、もしここで殺される事になったら全力で逃げ無ければいけなかったからです。
「だがこのまま何もないで返すわけではない取引をしようではないか」
「その大福とやらの作り方を教えてもらおうではないかそれはもちろんできるな」
 どうやら鬼は大福がよっぽど気に入ったようです。これならここで一つ提案してもよさそうです。

「もちろん大福の作り方は教えますが、これ以外のおいしい物も食べたくありませんか?」
「な、何。まさかそんな物もあるのかもちろん食べたいわい」
 ものすごい勢いで食いついてきました。ここははったりでしたが、桃太郞はおばあさんに聞けば何とかなると思い賭けてみました。もし知らなかったら死ぬしかない危ない橋です。
「は、早く教えなさい。今すぐにだ。」
 そんな事言われても桃太郎は知りません、桃太郎は他の和菓子の知識はありませんでした。でもここでへんな事を言ってもまず殺されてしまいそうです、なので正直にそして少しごまかしながら話しました。
「ここでは詳しくはいえませんが私たちの村では教えられますがどうですか」
 直ぐには答えられないことを言ってしまったと思っていると。
「皆の者ここは行くという考えでいいな。このチャンスを逃すわけにはいかないからな」
「おお、もちろんだ」「そうするしかないだろ」「当然に決まってるんだろ」乗り気なようです。
「なら何人かいかせよう、私たちはともに協力していこう」
 そういって二人はがっちりと握手をしました。

 こうして人間と鬼たちは平和になり仲良くなりました

 その後の宴でこの鬼たちはほとんど何も危害を加えてなくてもっと危険で交戦的な鬼がいる事が分かったり
 鬼を村に案内したら村中で大騒ぎになったりおじいさんとおばあさんの腰が抜けたり
 何とか鬼と人間の仲が回復したり
 また今度は本当に危険な鬼を退治にしにいかなくてはいけなくなるのはまた別の話

 めでたしめでたし・・・かな   うん!




ありがとうございました。

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