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74話

平成最後じゃい


祭壇を守っていたファナは祭壇に小さな黒いヒビが入っているのを見つける。


黒いヒビは脈動し大きくなったり小さくなったりを繰り返す。そのヒビは脈動を繰り返しながらも次第に差が狭くなっていく。


黒いヒビに危機感を抱いたファナはヒビに対して、攻撃を仕掛けた。その後直ぐに自分の作り出した幻術に隠れる。


隠れた後少しした時がたちアキが出てくる。


「ふー、終わったぁ」


気を抜き自分が妖獣の試練に勝ったことを言葉と行動で示していた。しかしその目は嬉しそうにしていながらも何かを探すように動いていた。


アキの後ろから鋭い音が飛ぶ。


その音を敏感に聞き分けたアキは身を低くし居合いの体勢に入っていた。そのアキの目の前には、所々露出はしているものの黒の装束を纏ったファナが短剣と小太刀を逆手に構えていた。


「何で攻撃するの?私よ?」

「そう……貴女だから……殺るの」


その言葉と同時にファナは体勢を低くし一瞬のうちにアキに肉薄する。


「ッ!」

「【猫又流剣術】・[猫双二線]」


姿勢の低いままの最速の剣。空気を滑るように流れる剣はアキの胴体を捉えていた。


しかしアキが驚いたのは一瞬。直ぐに自分の身を守ろうと対応してくる。


「【スキルリンク】《体術・流し身》《刀王・流線》」


アキの体の力が抜けファナの二刀の攻撃を捌くように【雪桜】を合わせる。結果ファナの攻撃は当たらなかった。


その行動に驚くファナだったが直ぐにプランを変えてアキの直ぐ側を通り抜ける。ファナの意図に気付いたアキは次の行動へと繋げていた。


「[抜刀術・円月]」

「《気配遮断》」


【雪桜】を水平に持ち体を捻る遠心力によって爆発的なスピードを持ちファナの背中へと迫る。

しかしファナの方が一瞬の速さで勝っておりアキの死角になった瞬間にスキルを発動させ息を殺して隠れる。スキルが発動した直後ファナの体があった場所に恐ろしい速度で【雪桜】が通り抜け、何の感触もなかったアキは刀が通った場所を睨み付けながら次の行動を開始した。


「《妖仙術・土煙》《妖仙術・微風》」


アキを中心として土煙が祭壇全体を包み込み果てにはエリア全体を覆った。そして微風によって土煙はある程度の速度を保ちながらエリアを飲み込んでいく。


直後そんなことはさせないとばかりにアキに向かって黒い影が前方から近づいてくる。


アキの狙いは影を作りファナの居場所を掴むことにあり、まんまとその策に嵌まったファナに対してアキは笑みを浮かべながら影に向かって【雪桜】を振るう。


しかしファナを引き裂くどころか小石やナイフだったりの質量を持ったものを切った感触がなかった。その事に意識を割いていたアキは本物に対して反応が遅れる。


「【猫又流剣術】[猫双蘭下]」


上空から降ってきたファナの攻撃は確実にアキの背中を捉えかなりのダメージを出すことに成功。そのまま続けて攻撃しようとファナが動くがアキの回し蹴りによって行動が遮られる。


「痛かったなファナ。止めてくれない?」

「貴女が貴女である限り……私は貴女を……獲る」

「そう、なら遠慮は要らんな」


口調が変わった瞬間ファナに肉薄したアキはファナの胴体に向かって全力でアッパーを与える。その動きに対応しようとしたファナに尻尾を使っておもいっきり叩く。


床を転がるファナに走って追い付き更に攻撃を仕掛ける。


「《抜刀術・流水》」


地面を流れるように刃を滑らせファナの無防備な体を傷つける。赤のポリゴンを撒き散らしながら体勢を整えようと膝立ちにになっているところに、顔面に向かって飛び膝蹴りを与える。


顔から地面につくように倒れそうになっておりお腹が一番上に来たときにアキはそのお腹に向けてかかと落としを食らわせる。その衝撃でファナの体は地面に叩きつけられる。


そのファナをアキは《妖仙術》で縛り付け【雪桜】を首の横につける。


「降参するか?」

「……するわけ……ない。《幻術》」

「発動の遅い攻撃など……なに!?」


首を切ろうと【雪桜】を振るおうとした瞬間ファナの体は霧状になり土煙と混ざり合い消えた。


「こざかしい《妖仙術・集風》」


土煙を集めるように自分の目の前に集めるようにアキは風を動かす。


土煙を全て集め終わったところでアキはあることに気づく。

この祭壇に掛かっていた幻術が所々消えかけて元の祭壇に戻り始めているのである。


しかしこの事実に喜ぶ暇もなくアキの後ろで力が膨れ上がる。


「これは、めんどくさい」


「【妖獣解放・猫又】」


ファナの体を光が包み巨大な黒い猫へと変貌していく。その猫は口に刀を挟み二つの尻尾は剣の柄の部分に巻き付くようにされていた。

巨大な体躯に巨大な刀、巨大な剣二本と力の化身のようにその姿を表していた。


その化身が力を振るう先は、この姿を見ても恐怖せずに真っ直ぐにこちらを見る九つの尾を持つ少女であった。


平成最後ってことを夜に思い出したので急いで書きました。

GWもう一本あげれたら上げます。

期待しないで待っててください。

あ、でもこれからもこの作品や作者のことはよろしくお願いします。

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