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73話

特に無し!

─アキの体が白く崩れた後の祭壇


アキの体が完全に消えてから二人は祭壇を見つめ続けていた。

そしてファナはシズクに対して持っていた疑問をぶつけた。


「何で……嘘ついたの?」

「何のことだ?」

「……祭壇の話」

「これが何なのか分からなかったのは事実だ。それに私達とお前達では体の造りが違う。私達が出来ることがお前達に出来ないように、お前達の常識が私達の常識と違うことだってある。今回の件はこの祭壇の調査。依頼と違うことは言ってないし、こちらとそちらの違いを確認しただけだ。」


一応の説明でなんとなく理解するファナ。

そんなファナを見て納得したのかシズクは鳥の式紙を使い遺跡から出ていく。

シズクが遺跡を離れて時間がたった頃彼女に緊急依頼が届く。

その依頼を確認したファナは自分の領域を展開する。


「踊れ《幻惑の夢》」


ファナがスキル名を言うと彼女の周りから霧が溢れ祭壇が飲み込まれていく。その霧が晴れた頃にあった光景は、ボロボロに崩れた祭壇に多くの植物が絡まりつき、長年放置されていた様な祭壇になっていた。



ーーーーーーーーーーーーー


暗い闇の中に一人の少女と一匹の狐が睨みあっていた。

闇に紛れるように狐の尻尾は素早くそれでいて気付かれないように、少女を刺し殺そうとしていた。

それに気付いていた少女は慌てること無く自分の尻尾を操作して相手の尻尾を受け止めた。


「いきなり攻撃とは酷いです。止めてください」


人間と獣言葉が通じるはずないのに少女は狐に文句を言う。

その文句を理解したのか狐は口を開いて尻尾を大きく揺らす。


「アッハッハ!いやすまんなあ、お前が尻尾に武器持たせて戦うとかいう戦闘スタイルだからちょっと真似したんよ。どうじゃった?」

「いいんじゃないですか?まあ私の尻尾操作より全然粗っぽいですけど」

「しょうがないやん。ここ敵居ないんじゃし。それにその戦い方見たの結構最近だし。それでここに来たってことは【妖獣】の話か」


大きな狐はアキがここに来た理由を察していた。

それに対しての試練も用意されていた。


「【妖獣】を使いたければ、試練をクリアして見せよ!この試練は他の者達とは違う!ついでにお前の【固有スキル】の取得条件はこの試練をクリアすることで分かる!挑戦するか?」


ーーーーーーーーー

【妖獣】獣ノ解放試練

挑戦者─アキ

報酬─【妖獣】の種族スキル─【固有スキル】の解放条件


確認─はい─イエス─受ける─受けない

ーーーーーーーーー


「(ここまで選択肢が酷いのはじめてだ)」


アキは多くの選択肢を与えられながらも獣ノ解放試練を受ける。

その直後アキの体に異変が起こる。

アキの体が溶けるように空間と混ざりあっていく。

しかし自分の体が痛い何てことはなく水の中に入っている感覚であった。


一瞬意識が飛んでいたアキは目を開けると先ほどまで暗い空間にいたのに今では真っ白な空間に変わっており前にいた大きな狐を探す。

そしてそこで自分の体に違和感を持つ。

いつの間にか二足歩行から四足歩行に変わっていたり、自分の手足が人間の物ではなく狐の物になっていたり、体に変化が訪れていた。


「どうなってるんですかぁ!?」

「煩い叫ぶな!」


アキが顔を下に向けると今までアキの体だったものが誰かに乗っ取られていた。


「ふむ、この体意外に悪くないな。うわ!こんなところにまで武器仕込んであるのか!ひえー、大胆」

「何してるんですかあ!?止めてくださいよ」

「何を言うか!この体は今は私の物だ!返してほしければ力ずくで奪い返せ!」

「言われなくても返して貰いますよ!偽物!」


狐アキの前足がかなりの速さで偽アキに叩きつけられる。

しかし偽アキはそれを軽々とジャンプして避ける。そこから偽アキは空中で体勢を整えると投げナイフを飛ばし狐アキの体に刺す。

避けようとしても上手く動けずに攻撃を必要以上に食らってしまう。


「これか!【スキルリンク】《妖仙術・雷砲》《妖仙術・避雷針》」


避雷針が狐アキの体に刺さっている投げナイフに付与され雷砲の砲撃が避雷針に向かって直撃する。

偽アキは攻撃を緩めずに更なる攻撃を加えてくる。


「【スキルリンク】《妖仙術・辻風》《妖仙術・蒼炎》」


蒼炎の青い炎が狐アキに飛んでいき、これなら避けられると思っていたときに、辻風が蒼い炎を貫き鋭利な風の刃に蒼い炎を纏い狐アキに当たる。

避けようとしたところの横っ腹に当たり深く斬られその傷を蒼炎が燃やしていた。

狐アキが立ち上がり偽アキを見ると偽アキの周りに魔方陣が多数展開されていた。


「《氷雪魔術・氷剣の舞踏》(アイシクルソードダンス)」


偽アキの周りに沢山の氷剣が生成されそれら全てが狐アキへと不規則な弾道を描きながら殺到する。

避けきれないと悟った狐アキは全部撃ち落とす覚悟で力を使う。


「《妖仙術・狐火》」


狐アキの尻尾から赤い炎が撃ち出され氷剣を迎撃していく、互いが当たる度に爆発して煙を発するため視界は煙に塞がれてなにも見えなくなっていた。


「それなら《気配察知》」


狐アキがスキルを使った瞬間偽アキは自分の体の下に居た。

その事に気付いたがもう遅かった。


「【スキルリンク】《居合い術・[壱式]》《抜刀術・[流水]》《体術・[発勁]》」


偽アキは[雪桜]を壱式で狐アキの腹を斬りつけると流れるように流水で傷を深くしていく、そして最後に傷に手を当て内部を壊すように発勁を当てる。

斬りつけられた上に発勁で内部破壊されボロボロの狐アキは尻尾を操作して偽アキを貫こうとする。


「【スキルリンク】《見切り》《回避》《ステップ》」


迫り来る巨大な九本の尻尾を華麗に避けていく。

全てを避けきった偽アキはスキルを紡ぐ。


「【スキルリンク】《身体強化》《[回し蹴り]》」


全ての尻尾を避けられ近すぎる偽アキに何も出来ずに回し蹴りを当てられ狐アキは吹き飛ぶ。


「これで終わって良いのか?」

「……。」

「そんな体たらくでは連れの者に呆れられるぞ」

「……。」

「お前がスキルを手に入れられるように連れの者は懸命にお前を守っているんだが、お前はその者に対して何も思わないのか?」

「……。」

「これは私が表に出た方がいいな。そこで私の活躍を見ておくといい」

「……。」

「阿保らし」


偽アキ強すぎ


結構前に出した技とか今回出したんで効果忘れてるかもしれないけど伝わるように描写してるはず。多分


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