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66話

『九尾王・シズクVS九尾・アキ』


『決闘開始!!』


試合開始のゴングが会場全体に響き渡る。そして観客達は次々に叫んでいく。そして一番遠くの観客まで届くとさらに爆発的な歓声となった。


「盛り上がっているな、最近はこんな娯楽が無かったからな」

「…………」


アキは無言で[雪桜]と[千華]を構える。ついでに尻尾は威嚇するように大きく広がっているが行動を邪魔しないようになっている。


「少しは会話を楽しんだらどうだ。安心せよ、ハンデをちゃんとつけての決闘だ」


シズクはそう言うと一枚の紙を空中に投げた。

その紙から黄色の光が溢れ空中に”契約書”という文字がでかでかと出てきた。


1・シズクはスキルを《妖術》しか使わない。アーツは使う。

2・シズクのステータスを制限する

3・シズクはアキが攻撃するまで攻撃してはいけない。

4・アキは全力で戦うように


”この契約を実行する”

「了解」「わかりました」

”契約を完了”


また光が溢れアキとシズクの身体へと入っていく


「さて、始めようか」


アキは直ぐに必殺技の準備を開始した。

[地獄の扉を開けよう]

[暑さ無き圧倒的な冷たさを]

[全て脆く儚く消える氷を]

[氷の地獄を我が身に宿せ]

【《氷獄》全身付与(フルエンチャント)


アキの後ろに扉が出現しその扉から漏れ出る冷気によって近くの地面が凍っていく。そして完全に扉が開かれ全ての冷気がアキに集中しアキを氷で包んだ。そして数秒の後に氷が砕けアキが出てきた。


今のアキは冷気を身体に纏い、[袴・黒妖蝶]には動きを阻害しないように鎧を纏っており、[雪桜]と[千華]にも氷を纏わせていた。


「短期決戦です!行きます!」


《氷獄・アイスフィールド》

会場全体が冷気に覆われそして地面は全て凍りついた。


「【スキルリンク】《幻想郷》《氷雪魔術・アイスランス》《妖仙術・氷槍》」


アキの放った氷の槍がシズクへと迫る

しかし、炎の壁によって当たることは無かった。


「甘いぞ」

その言葉の直後炎の壁を突き破り雷の砲撃が飛んできた。

だが簡単に避けられてしまう、そして反撃としてシズクも妖術を使う


「《妖術・火鳥》」

鳥は一気に10匹程出現したが飛ばした瞬間に凍りつき砕けた。そしてシズクの周りにはアキが出現させた鳥達が様々な属性を持ち滞空していた。


「ちぃ、甘かったのは妾か!」

シズクは直ぐに印を組み妖術を発動させた。

「《妖術・炎柱》」

「咄嗟に印を組んだがそう言えばスキルは封印されていたな」


少しだけどう倒すかの思案をしていたシズクだったが周りの炎柱が一瞬にして凍りついたのを見て思案を止めた。


「《妖仙術・氷槍》落ちろ」

アキは決闘が始まってから一度も動くことなくじっとその場で立っていた。そしてアキの下の地面には今までにないほどの魔方陣が現れつつあった。


氷の柱の中にいるシズクは上にジャンプしていき後少して頂上というところで、さらに上から氷の槍が10本以上降ってきた。

だがしかし、シズクは直ぐに妖術で対処した。


「《妖術・炎竜》喰らえ」


炎竜は氷槍を食らいつくしシズクの側に控えた。

しかしそんな炎竜の頭を雷の砲撃が貫く。


「【スキルリンク】《妖術・炎狐》《妖術・水銃》《妖術・石砲》《妖術・風斬》」

シズクの周りに様々な妖術が滞空している。そしてアキに向かって放たれた様々な妖術はアキを確実に捉えた。


だがアキは攻撃にあった様子なくじっとその場に立っていた。


「《妖仙術・風鎌》」


シズクのすぐ後ろに鎌が出現し首を断ち切ろうとするが妖術により作り出した剣によって鎌は消えた。ついでにシズクの妖術も消えた。


「やはり妖術の打ち合いはつまらんな」

様々な妖術がシズク目掛けて飛んでくる。それをシズクは全て弾く。


「ここまで簡単に消せるものでは無いぞ《妖仙術》は」


突然シズクが立っていた柱が崩れる、全てが消えていくように崩壊していく。

この事には流石に驚いたシズクだったが直ぐに着地の体制を整えそして着地したと同時に地面を見た、いや見えてしまった。


圧倒的なまでの大きさを誇る魔方陣をそしてその魔方陣が完成した事を示す光が溢れた。

アキを中心とした巨大で立体的な魔方陣が作成された。


「これで終わりです!【《氷獄・永久監獄》】」


シズクを中心に四方に巨大で堅牢な氷の壁が出現しかなりのスピードでシズクに向かう。


シズクは自分の扇子を取り出しそして扇子に妖術を付与した。

「【アーツ・風斬乱舞の舞】」


巨大な壁に向かって扇子を振るい振るった場所から風の刃が氷の壁を切り裂いていく、一切乱れることなくそしてどんどん早く扇子を振るっていくシズクに対して、アキは[千華]を取り出しアーツを発動させる。

「【スキルリンク】《舞踏》《舞踏会》【アーツリンク】【アーツ・蒼月氷風の舞】」


蒼くそしてキラキラと反射する風がアキから産み出され壁の進むスピードをどんどん早くしていく。


それでもシズクの方が一枚上手であった。シズクは攻撃しながら少しずつ上昇しており今では壁の一番上まで上昇していた。

だがアキも簡単に終わる筈がなく壁を破裂させ風を操りシズクへと全て向かわせる。


そしてアキは[千華]をしまい[雪桜]を手にかけた。

「後30秒、決める!」

「【スキルリンク】《身体強化》《刀王》《居合い術・構え》」


アキはシズクに向かって最短距離で走り抜ける。壁で壊れた氷を足場にしながら、どんどん加速していく。


シズクもアキが来ていることはわかっていた。だからシズクは扇子を閉じ先端を伸ばし刀のようにした。そして同じく居合いの体制を取りながら降下していく。


アキはシズクの姿が見えたその時[雪桜]の力を解放させた。

「[妖気刀・雪桜]妖気解放!」

《氷獄》の蒼いオーラ、《身体強化》の赤いオーラ、[雪桜]の妖気解放による白のオーラ全てが混ざり主張し譲りあいアキへと力を渡す。


スッとシズクは目を開けるそしてアーツを発動させた。

【居合い術・弌の式】


そしてアキは最後に全力で踏み込みアーツを発動させた。

【居合い術・零式・桜一文字】


二人の高密度のエネルギーがぶつかり弾けた。


シズクは刀を滑らせ空気抵抗なくスッパリと斬り、アキはたった一枚の桜の花びらを斬るように繊細にしかし力強く横一閃に切り裂いた。


エネルギーが弾けた後には、刀を折られそして右腕を斬られ体も少し斬られたシズクと体が真っ二つになりながら落下していくアキの姿があった。


アキの視界に亀裂が入る、その亀裂は体全体に広がっていく。しかしそんな状態になったとしても[雪桜]を放さなかった。


シズクの腕が一足先に地面に落ちポリゴンとなり消えた。扇子は地面に刺さっているが真ん中でポッキリと折られていた。


シズクはしっかりと自分の足で地面に降り立ちアキはドサッとした感じで落ちポリゴンとなり消えた。そしてアキが消えたことで《氷獄》により作られていたステージは全てポリゴンとなり一斉に消えた。


そのステージは幻想的となりそこに佇む九尾王・シズクに対して民衆は感動を覚えた。


全てが消えた時試合のゴングが鳴り響く。


『この決闘を勝利したのは我らの王・シズク様だぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

この時民衆は一斉に声をあげよりいっそうの忠誠、信仰を誓った。

はい皆様お久しぶりでございます。

全く更新しなかった作者ルクーナです。


言い訳としては他の作品を考えていたり、この後の展開を考えていたりなどしてたからですね。


今回はここまでやって来て初めて?明確的なアキさんの敗けを書きました。いかがだったでしょうか?私的には結構満足のいく文が書けたのでよかったです。


これからもこんな感じな作者なので皆様が温かく見守ってくれると幸いです。

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