64話 一周年
一周年記念という事でちょっとした話です
ー真夏の凄く暑い日ー
「うぃー、あちぃぃ」
「そうだな、あっちいなぁぁ」
突然ですが私達はFLOの中の海に来ています。何でも最近暑すぎて外に出るのが、嫌になってくると運営に言った人がいたらしいです。そのお陰かFLOにて南国の島を作りそこに、ゲームの中だけでもバカンスをしてもらおうという優しい気遣いのもと気候も良好で各サービスも満載の素晴らしい空間を用意してくれました。
只、その南国の島は水着強制着用させられるので、最初は恥ずかしかったですが、なれてしまえばこの最高の島を堪能することが出来てきました。
「おーい、アキ、あっち人が集まってるぞ?」
「あ、ほんとだ、何で集まってるんだろうね?」
「あー、それビーチバレーするらしいですよ。」
「ヒスイ知ってんのか?」
「ええ、何でもボールに干渉しないなら魔法や色んなものを使っていいらしいよ。ステージに干渉するのも自分に強化かけるのも、とにかくボールに干渉しないなら何でもOKらしい。只相手のコートには干渉しちゃいけないらしい。」
「へぇ、楽しそうだな、俺エントリーしてくる!」
「そういえば優勝者には運営が出来る限りのことなら叶えてくれるらしいよ」
「ホントに何でもいいんですか?」
「はい、ホントに何でもいいらしいです」
私はその言葉を聞いたときには直ぐにエントリーしていました。私のパートナーはファナがたまたま暇そうだったので一緒にやってもらう事にしました。
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ビーチバレー開催時間
そこにはステージが堂々と建てられておりその回りを囲むようにして様々なプレイヤー、住人がいました。
「さぁ、お待たせしたな皆のもの!」
「君たちが待ちに待ったビーチバレーが開催されるぞ!」
「ルールはボールへの干渉、相手コートの干渉それらが失格の対象となるので注意!それ以外はどんな手を使ってもいいから勝利をもぎ取るために頑張ってくれ!」
「全て運営とシステムが管理してるから、ずるしようとするやつは強制失格だ覚えとけ!」
「さて、そろそろ始めようか!」
「皆のもの!準備はいいな!」
『3』
『2』
『1』
「ゲーム!!スタァァァァトォォォ!!」
そして全員一斉に転移され次にいた場所はビーチバレーコートでした。
青い海、白い砂浜、そして巨大なネット。
少し圧倒されていると声がかかった。
「それではビーチバレー1回戦を始めます。準備はいいですね?ゲームスタート!」
ーゲームスタートー(ここから三人称視点風)
ゲームスタートという機械の声が聞こえた後アキ達の相手チームにボールが渡った。
「ボールに干渉さえしなければいい」
そういった女は綺麗なフォームでボールを打った。そしてそれをレシーブするのはファナ。
ファナは到達地点を予想しレシーブの構えをとる。だが到達地点には来ずにいきなり急降下してコートに落ちた。
ホイッスルが鳴り、そして相手チームに一点追加される。そして試合が再開された。
今度の標的はアキ、そして同じように急降下するがアキは足を使いボールを蹴りあげた。
そこに反応したファナはさっきのお返しとばかりに力強いスパイクを返す。
相手の女1は魔法で風を使いボールのスピードを落とした。そして完璧に捉えた筈のボールは段々と霞んで消え、その後にコートにボールが落ちる音がした。その場所に目を向けてみるとしっかりとボールはあった。
「ちょっと大丈夫?」
「え、ええ少し見えにくかっただけだわ。次は失敗しない」
「そう、頑張りましょう」
アキのサービス、相手のコートに入ったそのボールはいきなり水に包まれた。
女2はそれでもレシーブしようと火を使い水を消そうとするが、消えず遂にはボールが来てしまうが普通にレシーブすることができた。只包まれていた水は全てこぼれ落ちた。
今度は反撃するために女1がトスを上げ女2がスパイクを打った。おかしな事にボールはアキ達のコート上でいきなり加速した。
だが加速しても追い付くのはファナ、そして大きくボールを上げる。
アキはボールに衝撃を浸透させるように殴って打ち込んだ。ボールは衝撃の力をフルに使い、加速していくように降下していった。
ボールに触れた女1はいきなり尻餅をついてしまった。そしてボールは地面にあった。
この調子で相手を翻弄し自分達が優位な状況に立ち続けるということをし、マッチポイントまで来た。
現在の得点
14-10
アキ達のマッチポイント
「これで決めます」
アキはサービスを打ちボールを水で包んだ。
「その技はもう見てる!」
女2は前と同じように普通にレシーブした。そして女1はトスをしっかりと上げボールを繋いだが女2は動かずに膝をついていた。
そして無情にもボールは落ちてしまい、アキ達の勝利でこの1回戦は終わった。
「ねぇ!どうして動かなかったの!」
「足見てくれる?」
「砂と泥がついてるわ」
「何で動かなかったと思う?正解はね泥が絡み付いて転けてしまったのよ」
「どうして泥があるのよ?」
「水に包まれたボールがあったでしょ?そのボールが軌道も終着点も全て同じスピードで同じように来たからよ。そのせいで地面が緩み足を取られてしまったの。ごめんね、私のせいで」
「いいわ、現実で同じような事されるのは無いから逆に経験出来て良かったかもね。」
「ありがとう、もう私は負けたくない!」
「そうだね、私も負けたくない、だから明日から一緒に頑張ろっか!」
二人はこれからも練習に励んでいく。そしていつの日か有名になることがあるかもしれない。
「やったねファナ1回戦突破だよ!」
「うん……嬉しい」
そして少女達は1回戦を突破しこのゲームを理解し始めたもの達へとの勝負に行く。
皆様が読んでくださるお陰で1年間続けることが出来ました。これからも頑張っていきますので、読んでくださると大変嬉しいです。
只、更新頻度は暫くは不定期気まぐれなので待っていて下さると嬉しいです。
続きが見たいと思ったら感想で言ってくれると嬉しいです。書くかは未定ですが




