イタミ
今朝、ちょっとしたミスで、指先を切って軽く怪我をした…。
ほんのちょっと切っただけなのに、溢れ止まらない鮮血が、ポタポタと机に、床に落ちていく…。
早く止血をしなければと、少し焦りながらも、流れつたう真っ赤な血を見ながら、ふと思った…。
このイタミは、指先を切ったイタミ…。
この世に幾つのイタミがあるんだろう…。
一体何種類のイタミが…あるんだろう…。
直ぐに思いつくのは、肉体的イタミ。
心のイタミ。
他にあるイタミは、これから先、増え続けるんだろうか…。
こんなにもイタミが多い世界に、生きる意味があるんだろうか…。
そんなのは嫌だ…。
イタミしかない世界は、生きてる意味がある様にはとても思えないよね…。
ならさ、イタミの無い世界を創ろう…。
世界をイタミから解放してやろう…。
でも最初は、イタミの辛さを全ての人に知って貰わないとね…。
さて、人知れずに一人一人、イタミを植え付けてやろうかな…。
先ずは呑気なバカに、しっかりと教えてあげないとね…。
全人類を相手にするのは、とても骨が折れるだろうけれど、それが僕のする事だと思うからさ、その使命感だけで何とかなる気がするよ…。
さぁ今日から僕は、イタミの請負人として、沢山のスキルを磨いていこう…。
そして全てのクズ達を一人残らず、この腐った世界から解放してやろうと思うよ…。
それじゃ僕は今から、闇へと身を潜めなくちゃね…。
全てのイタミを知る僕が、唯一出来る事を…しようか…。
それじゃ皆んな…最上のイタミを心待ちにしててよね…。
あぁ…これからイタミを教え、この世から解放させると思うと…心がイタイよ…。
でもこのイタミを感じるのは…、辞められない…。
そんな気持ちを持ったまま、僕は闇に消えていく…。
心の闇をテーマに書き上げたお話しです。
たった1話で、文字数も少ない短編小説。
こんなのはお気に召しませんでしょうか?
では…。




