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第一部 三章 無明を照らす灯火 守り神様4

守り神様と装甲トロールの死闘は、互いに決定打を与えられないまま、泥沼の消耗戦へと突入していた。


守り神様の右腕から繰り出される打撃は、唸りを上げてトロールの硬い皮膚を叩き、その度に火花と鈍い音を響かせた。確実に装甲を削り、時には食い込むこともある。しかし、トロールはその度に苦痛に顔を歪めながらも、「グオオオ!」と咆哮を上げ、傷口から緑色の蒸気のようなものを噴き上げながら、驚異的な速度で傷を塞いでしまう。


返す刀で振るわれるトロールの巨大な棍棒を、守り神様は左腕の水車で受け止める。

ガギン!と鼓膜を打つ衝撃音と共に、守り神様の巨体が大きく揺らぐ。時には受け止めきれずに体勢を崩し、地面に膝をつきかける場面もあった。それでも、守り神様は即座に立ち上がり、再び攻撃を仕掛ける。


その動きは、感情を感じさせない。痛みも、恐怖も、疲労さえも知らないかのように、ただ目の前の敵を破壊するという目的のためだけに動き続けている。だが、その体は悲鳴を上げていた。受けた衝撃で外装パネルが次々と剥がれ落ち、関節部からはパチパチと火花が散り、黒い煙のようなものすら上がり始めている。明らかに限界が近づいていた。


「グ…ゴ…ォ…」


装甲トロールもまた、無傷ではなかった。再生能力があるとはいえ、絶え間ない打撃は確実にその体力を奪っていた。全身には無数の打痕が残り、緑色の体液が流れ続けている。その再生速度も、戦闘開始時と比べると明らかに遅くなっており、呼吸も荒く、苦しげだ。


互いに満身創痍。どちらが先に倒れてもおかしくない状況。

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