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プロローグ
プロローグ
なぁ、アンタはドッペルゲンガーって知ってるか?
なんとそいつは自分と瓜二つの見た目をしているらしい。
この世界には自分と似ている人間が三人はいると言われているが、ドッペルゲンガーはそういう類の話じゃなくて怪異や都市伝説みたいなもんなんだとよ。
しかもそのドッペルゲンガーに出会ってしまったら最後。そいつに殺されてしまうんだとか。
偽物が本物に成り代わるために……って噂があるみたいだが真相は分からねえ。
なんせ俺はオカルト好きって訳じゃねえし、そもそもこの話は中学だか高校の時に周りの奴が話しているのをなんとなく聞いただけの話だしな。
詳しく調べる気もなければ、知りたいとも思わねえよ。
ん? じゃあなんでドッペルゲンガーの話をアンタにしたかだって?
そりゃあ俺が今から語る話とドッペルゲンガーの話、その二つの内容は全く違えど、必ずしも無関係とまではいかないからさ。
つまりは俺も会ったんだよ。
自分と瓜二つの見た目をした存在に。