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Solomon's Gate  作者: さかもり
第四章 母なる星 
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皇都レブナ

 光皇路より遠く離れた宙域。無数に浮かぶアルバの中でも一際豪華な建造物がある。


 皇都レブナは選ばれし者しか立ち入ることができない。諸侯であっても簡単に出入りできず、唯一自由が許されているのはカザイン光皇だけである。


「リグルナム皇爵にヘーゼン皇爵、顔を上げよ……」


 謁見の間に人影があった。皇座に座る人こそがカザイン光皇である。彼の前に跪く者はリグルナム皇爵並びにヘーゼン皇爵のよう。


「此度の大戦にて子息が失われたこと、非常に残念であったな。余は心を痛めておる」


 どうやらカザイン光皇は星院家の子息が失われたことに対し哀悼の意を表しているらしい。


「彼らは光皇に導かれるがまま戦っただけです。陛下がお気になさる必要はございません」


 毅然と答えたのはリグルナム皇爵だ。この場合の光皇はカザイン皇ではなく、宙域に存在していた恒星を指している。


 どうやらリグルナム皇爵は幽閉状態にあり、ベゼラが失われたと伝えられただけのようだ。


 訃報を聞いた瞬間には愕然としたものの、兵士として戦場に向かったのだからある程度は覚悟していた。だから今は息子の死を受け入れ、戦いに勝つことだけを望んでいる。


「それで私たちはいつまでレブナに滞在しておれば良いのでしょうか? 所領がどうなっているのか気になります」


 ヘーゼン皇爵が問う。もう何ヶ月もレブナに滞在したままだ。連絡すらできぬ状況では心配するなという方が無茶である。


「ヘーゼンよ、カザイン光皇連は一蓮托生。銀河間戦争に勝利するまでここに留まってくれ。いつ何時、汝らの力が必要になるか分からん。いずれは艦隊を率いて出撃してもらおうと考えておる。才ある子息を失った怒りを太陽人にぶつけて欲しい……」


 何と両皇爵は出撃する予定があるらしい。しかしながら、カザイン光皇の話は二人を納得させた。異星人たちに復讐する機会。そのために皇都へ閉じ込められているのであれば、二人はもう拒否などできない。


「陛下、戦況はどうなっているのでしょう? 光皇軍は連敗であると聞きましたが……」


 気になるのは自軍の状況である。二戦連続で敗北を喫した連軍はまだ戦えるのかどうかと。


「心配には及ばん。我らはまだまだ戦える。人員は足りておるのだ。ただ兵器の生産が少しばかり遅れておるだけ。時が来れば連絡を入れる。それまで牙を磨いて待っておるが良い……」


 カザイン光皇を見る限りは問題ないように思えた。自信満々の笑みを見れば星系奪取が現実味を帯びているのだと感じる。


「相手は守るだけだ。そして我らは攻めるのみ。どう考えても結末は一つであろう?」


 念押しとばかりにカザイン光皇が言う。二人の疑念を払拭するかのように。

 勝つのはカザイン光皇連である――――と。

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