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Solomon's Gate  作者: さかもり
第五章 動き始める世界
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軍事機密

 イプシロン基地にある会議室に、アイザック大将を始めとしたソロモンズゲート支部へと配備された将官たちが集まっていた。


 総勢十六人。この度の軍規改正で各エリアから異動した重鎮たちである。


「忙しいところすまない。喫緊の問題が発生したため、集まってもらった」


 まず語り始めたのはイプシロン基地司令長官のクェンティンである。その隣にはアーチボルト准将の姿もあった。


「本題に入る前に謝罪させて欲しい。オリンポス基地には多大な迷惑をかけた。既に処分してはいるが、不当であるとする意見があるのなら更なる罰則を与えるつもりだ」


 どうやらアイリスが起こした問題に関する謝罪であるようだ。アイリスは降格処分され、今は独房に閉じ込められている。


「クェンティン大将、不当だとは思わん。だが、異動予定だったミハル三等曹士まで拘禁することはなかったのではないか?」


 アイザックが返した。彼は謝罪を受ける側であり、代表して意見する立場である。


「彼女に関しては軍規に則ったのみであり、許されるのなら明日にでも拘禁を解く考えだ」

「ならばそうしてくれ。FDRの解析でも無実なのだろう?」


 FDRは直近のフライトデータが全て記憶されている。宙域の情報からパイロットの状態や会話まで全て。解析器にかけるとどのような操作をしたかまで明らかとなった。


「もちろんそうなのだが、彼女はゲート裏において戦闘行為をしたからな。短時間とはいえ、改定案が施行されるよりも前の段階。やむを得ない事態であったのだが、私の独断で無罪にはできなかった」


 ミハルたちが戦闘を終えた直後に専守防衛という規定は改定され、即時発効されている。タイミングが悪かったとしか思えない侵攻であった。


 ここでセオドリック中将が手を挙げる。


「私は問題にする方が間違っているかと考えます。人権団体の圧力だけでしょう? 即時発効された法の施行日は本日です。時間など明記されておりません。アイリス少尉を降格したことすら必要ないかと……」


「セオドリック中将、君の言う通りなのだが、やはりアイリス少尉には罰を受けてもらわねばならない。団体に噛みつかれる隙を与えてはならん。処分したという事実が必要なのだ……」


「しかし、急な侵攻があれば、どう対処するのです? アイリス少尉は最初の大戦におけるトップシューター。彼女がいるいないでは防衛力に差が生まれます」


 セオドリックは次なる大戦を危惧していた。前回から四ヶ月程度が経過している現在は、いつ攻め込まれてもおかしくない状況であると。


「それに関してはまだ安心できる。ゼクスを発ってから一週間程度。カザインの艦隊がゲートへ到着するには最短でもそれだけかかる。それにまだ艦隊が発った事実はないのだ」


「そうだとしても処分は見直すべきです。ゲートに到着して改めてカザインの脅威を私は知らされています。後手に回るような真似は愚策です」


 初めてゲートを訪れた者たちは宇宙海賊とはまるで異なる規模の戦いを見た。しかし、それは前哨戦でしかなく、大戦は遥かに規模が大きいのも明らか。備える必要性を全員が感じていた。


「まあ処分については団体や世論を見てからだ。交戦の様子を公表しようと思う。やむを得ない事態であったのはそれで分かってもらえるだろう」


 クェンティンが話を締める。かといって解散とはならなかった。彼らが集った理由は処分に関することじゃなく、別の意味合いがあったからだ。


 尚もクェンティンが話を続ける。


「では問題の解析映像を見てもらおう。過度に編集されているが、フルスクリーンを再生するわけにもならんので了承して欲しい」


 FDRは360度隈無く撮影している。よって必要な映像だけを繋ぎ合わせたらしい。

 会議室のスクリーンにその映像が映し出されていく。


「これは……?」


 全員が息を呑んだ。ゲートの裏側であると聞かされていたけれど、彼らが驚いたのはPT001が捉えた景色ではなかった。


「何て技術だ……」


 ポツリと漏らしたのはアイザックである。

 映像は襲い来るカザイン機の猛攻から始まっていたが、難なく回避するだけでなく、的確な射撃をして撃墜している。加えて激しく流れるような機動の中で正確な砲撃が繰り出されていた。


「あり得ない……」


 事もなげに回避し、狂いなく撃墜していくパイロット。更には目まぐるしく視野が変化する中で一発必中を続ける砲撃手。集まったのは長く航宙軍に在籍する重鎮たちであるが、映像にある全てが初めて見るような機動であった。


「クェンティン大将、これほどのパイロットを使えないなど考えられません。罪は分かりますけれど、行動自体は勇敢であり正義に基づいています。やはり彼女たちは特例を出してでも釈放するべきです……」


 セオドリック中将の意見に頷くのはアイザックである。


「セオドリック中将の話に私も異論はない。二人共がトップシューターであるのは周知の事実だが、実際に見るアイリス・マックイーンは途轍もないパイロットだ。あの猛攻を凌ぐだけでなく、攻勢に転じられるパイロットが如何ほどいようか……」


 セオドリックの求めを是認する形でアイザックが意見した。ただクェンティンは嘆息している。火星圏と地球圏を代表する派閥の長が構わないと判断したというのに浮かない表情だ。


「とにかく世論の反応を見てからだ。それにアイリス少尉は腕前こそ、どこに出しても恥ずかしくないパイロットだが、お世辞にも性格は褒められたものじゃない。よって罰は彼女の反省を促す意味合いも含んでいる……」


 ミハル三等曹士は何の問題もないがとクェンティン。どうやら此度の罰は普段の行いを改めさせる目的もあるらしい。


「いやあ、しかしこれは圧巻ですな! まだセッティングも煮詰まっていないプロトタイプで、これだけの戦いができるなんて! この試作機は実用化できるのではないですか?」


 アイザック大将の片腕であるダリル・ホルスト少将が言う。


 本題とは異なるところで話が盛り上がっていた。それだけ衝撃的な映像であった証拠なのだが、クェンティンは苦笑いをするしかない。


「量産化も考えているが、如何せんこれだけの人材は他にいない。つまりこの映像にあることが、この機体にできることの上限だ。優れた砲撃手とはいえ、激しい機動の中で的確に撃ち放てるものがどれだけいる?」


 クェンティンは重イオン砲ではなく、中性粒子砲での量産を改めて口にした。得られたデータは特殊なものであり、一般的な結果ではないのだと。


「クェンティン、ならばいっそAIに委ねてみてはどうかの?」


 ここで木星圏のご意見番ともいえるジョフロワ・オリオール大将が意見した。彼は木星圏で二番目に人口が多いイオサテライトユニック群に強い影響力を持つ。


「AIですか……」


 何気ない話ではあったが、悪くない意見である。独立したAIであればパイロットの負担はないし、何より砲撃手を用意しなくてもいい。AIの戦闘は人間より予測しやすいものであったから、考慮されることがなかった。しかし、移動式の砲台として機能させるだけであればAIでも構わないように思われる。パイロットの機動を邪魔しなければ、独立した砲撃は確実に効果を生むはずだ。


「貴重なご意見ありがとうございます。それなら確かに一機で二機分の戦闘力を得られる。そのアイデアはまず無人機で試してみようかと考えます」


「大した話ではないがな。件の大量破壊兵器にも対応できるかもしれん。とにかくできることは全てやろうぞ。我ら人類はエイリアンの侵略に屈してはならん」


 二人の話には他の将官たちも賛成のようだ。拍手をして無人機の砲台化計画を是認していた。


 一応はパイロットの話題も一段落し、クェンティンはモニターを操作する。PT001が捉えた問題箇所を映し出していた。


「この場面を見て欲しい……」


 一見すると真っ暗な静止画であった。しかし、ズームされたそれは、よく見ると何かが映っている。長細い楕円形をした何か。モニターに映る影は誰にでも想像できる形をしていた。


「これは……戦艦でしょうか?」


「AIの判定では戦艦じゃない。これは艦船の何倍もある巨大な建造物だ。最も確率が高かったのは移動型ユニックという回答だった……」


 比較物がないため大きさは分かりにくかったものの、AIによる判定ではユニックであるという。またその形状が何を意味しているのか全員が理解していた。


「この影は移動型ユニックで間違いないだろう。その意味合いは容易に察せられるもの。恐らくカザインはゲートに基地を据えるつもりだ……」


 クェンティンは異なる画像を表示する。それはまたも暗闇であったのだが、幾分か色調補正が加えられており、眺める重鎮たちにも何であるのか理解できた。


「こちらは艦隊でしょうか? またもカザインは戦闘準備を始めているのでしょうか?」


 セオドリックの問いにクェンティンが頷く。


 幾つもの船。その全てが戦艦であるように思えた。偵察機が捉える一瞬の映像ではここまでの情報は得られなかったことだろう。


「着実に戦闘準備が進んでいる。しかし、それだけではない。別の宙域を捉えた映像がある。非常に見えづらいものであるが、こちらも見て欲しい」


 即座に場面が切り替わった。しかし、今度は暗闇ではない。映像には何かしらの輝きが映し出されている。


「光を放つ複数の物体。問題はこれが何であるかだ……」


 言ってクェンティンは説明を始めた。AIによる解析結果を口にしている。


「この輝きは対消滅によるエネルギー放射であるらしい。つまりは反物質爆弾の実験であると推測される……」


 告げられた話にどよめく会議室。先の大戦で苦しめられた反物質爆弾と聞けば穏やかではいられなかった。


「視認はできないのだが、この輝きを放つ前に高速で移動する物体を捉えた。またそれはマッシュルームとは異なると判定されている」


「クェンティン大将、それならばカザインはマッシュルームをアップデートしたというのでしょうか?」


 先の大戦で起爆に成功したのは二機である。しかし、カザインはその確率が悪いものだと考えなかったらしい。開発を進めているのはその効果を確認したからだろう。


「これは新開発された兵器だと思われる。非常に細長い機体でマッシュルームよりもかなり速度が出ているらしい。更には装甲も優れているとのことだ。この機体が爆発する直前、突き進んだ宙域に何らかの障害物があったと判明している。この機体は障害物を避けることなく貫き、予定宙域まで突き進んで起爆したらしいのだ。AIはこの映像を衝突実験であるとし、機体の性能について割り出している」


 誰も言葉を発しない中でクェンティンが説明していく。全てはAIの推測であるのだが、解析においてAIは積み重ねられた膨大な情報を精査し結論を導く。加えてその真偽も確率を明確にし、情報に信憑性を与えていた。


「この兵器は基本的に回避しない。砲身もないことから、機体は恐らく強度重視。映像では回転しながら突進し、航宙機程度であれば貫く可能性が高いようだ。この機体の攻撃目標は無論のことイプシロン基地だろう……」


 新造された航宙機型大量破壊兵器は随分と改良が加えられていた。以前の結果を踏まえて改善が施されている。


「実戦投入数は前回とまるで異なるはず。無人機であるこれはミサイルと呼ぶべきであり、カザインは回避よりもスピードで押し切るつもりらしい」


 クェンティンの説明は息を呑むものであった。間違いなく狙いは基地である。異動によってゲート配備となった重鎮たちは一様に困惑していた。


「大戦前に発覚したことは朗報であり、もたらされた全てがアイリス少尉とミハル三等曹士の功績である。我らは事前に対策を立てられるのだから……」


 緊急会議の本題はカザインの新兵器についてである。事前に知り得た内容を精査し、対策を講じるためだった。


「クェンティン、どう対策する? マッシュルームより速いのじゃろう? 浮遊トーチカを増強したとはいえ、全てを撃ち落とせるのか?」


 ジョフロワが聞いた。この問題は彼らにとって死活問題である。明確なターゲットに所属している重鎮たちは不安を隠せない。


 しばらくは全員が黙り込む。迎撃できなければ自分たちどころか基地が失われ、人類は窮地に立たされるだろう。


「迎撃できないのなら基地まで届く……。起爆させないためには基地までに片付けねばならない」


 アイザックが独り言のように呟く。特に内容のある話ではなかったものの、何かを閃いたのかセオドリックが立ち上がった。


「それですよ! 基地までの進路を塞いでしまえばいいのです! 宙域に基地を覆うほどのデコイを設置しましょう!」


 大戦のたびにGUNSは艦隊に偽装した船を宙域に浮かべていた。セオドリックはそれと同じようなものを設置すべきだと主張する。


 一瞬のあと、全員が頷いた。迎撃が必須ではない。起爆さえ防ぐことができるのなら、撃墜にこだわる必要はないのだと。


「確かに有効だろうな。AIの判定によると、目標位置を修正するくらいしかこの機体は旋回力を持たないらしい。だとすれば、撃墜するよりもゲートから基地への進路上に防護壁を設置した方が無難だな……」


「それならば壁にも移動機能を持たせてはどうでしょう?」


 議論が進んでいく。ゲートの直線上から基地を見えなくするだけでなく、その壁にも推進機を搭載すれば様々な対応が可能となる。


「まずは鋼板の強度計算をし、イオサテライトに生産依頼をする。間に合わなければ意味はない。移動機能については後回しとする」


 イオサテライトユニック群には軍事生産拠点がある。艦船から浮遊トーチカまで。クェンティンは早速生産に入ると告げた。


 此度の軍規改正により、ある程度まで議会の承認は必要なくなっている。兵器ではない防護壁であれば何も問題はないようだ。


「他に意見はあるか? この会議室は外部から独立している。よって不用意な発言も軍部内に留まる。どうか忌憚ない意見を聞かせてくれ」


 情報漏洩を防ぐため重鎮が一堂に会したのだ。通信会議よりも遥かに機密性が高い。せっかくなのだからとクェンティンは意見を求めた。


「攻め入られるよりもゲートを越えて迎え撃ちませんか? ゲートに居座っていた艦隊は殲滅したのでしょう?」


 ミハルたちがゲート裏の戦力を一掃したこと。それは新たな戦局の幕開けを予感させるものであった。セオドリックは今こそ攻勢に転ずる時だと訴えている。


「セオドリック中将、それは既に提案済みだ。けれど、デミトリー総長に時期尚早だと却下されている。侵攻ありきの決議であったと邪推されてはならないのだと……」


 どうしても人権団体の圧力が問題となってしまうらしい。エイリアンにも人類と同等の権利があると主張する彼らは太陽系の安寧よりも侵略者の権利を優先してしまう。


「本当に何なのでしょうかね? 人権擁護団体というものは……」


「どうしようもない。我ら軍部は民衆を守る立場だ。従って民意に背いた行動はできないのだよ……」


 軍規改正により幾分か自由度を得た軍部であるが、GUNSの下部組織である彼らは基本的に本部の指示を仰がなければ動けない。総長ないし議会の承認が必須であり、単独で行動できる権限を有していなかった。


「他になければ最後の議題だ。喫緊の問題ではないのだが、情報を共有しておこうと思う」


 クェンティンがまたも画面を切り替えた。映像によって判明したこと。大戦には直結しない新たな情報を伝えていく。


「これは母星ゼクスよりも更に離れた宙域。AIによる精査によってゼクス以外にも居住宙域がある可能性が浮上した……」


「どういうことだ? 彼らはバースト対策で避難していたのだろう?」


 アイザックが問いを返す。発見から現在まで彼らのユニックはその位置を変えていないと彼は聞いていたのだ。


「映像にある二つの宙域はバースト前の映像と比較して差異があるらしい。目視はできないのだが、この宙域には惑星があるようなのだ……」


 ズームアップされマーカーが付けられているけれど、マーカーを外せば何も見えない。解析結果を疑うわけではないだろうが、一様に首を振っている。


「一体何があるのです? 何も見えないではないですか?」


 ダリルの疑問に頷くクェンティン。彼も解析結果を聞かされただけである。従って知り得たままを答えるしかできない。


「何も見えないが、惑星が存在するのは確かなようだ。また一年前との違いは散布された抵抗粒子の量。ズームしても惑星が視認できないのは広範囲に抵抗粒子が散布されているからだと判定されている。電波も満足に飛ばぬほど高濃度に高められているのだ。よって彼らがまだそこにいる確率は高く、何かしらを隠している可能性は十分に考えられる変化なのだ」


 AIは不自然な抵抗粒子濃度を人為的なものと判定し、更には現在もそこで何らかの活動がある可能性を示した。また隠す目的は受け取った人間の憶測でしかないのだが、異星人に隠す目的が多くあるはずもない。


「何らかの新兵器か……」


「あらゆる可能性を考えておくべきだろう。カザインは思いもしない行動に出る可能性が高い。従って今後はマルコ研究員のチームがゲート裏へと向かい調査することになった。詳細が分かれば改めてお伝えしよう」


 情報がない現状では手の打ちようがなかった。けれど、ゲート裏にあったカザイン艦隊は一掃されている。リスクなく偵察が可能となったのだ。既に改正法案が施行されたとのことで、早速と人類は調査に乗り出すようである。


「近いうちに三次大戦が勃発するだろう。全員の力を貸して欲しい。人類が今後も存続するためにも、我らはゲート宙域でカザインを止めなくてはならんのだ……」


 この四ヶ月に亘り、でき得る限りのことをした。時間がない中で様々な意見を交わしながら、人類は一歩ずつ進んでいる。


 勝つしかない。それはGUNSの総意である。戦いを回避できなかった以上は勝利を収めて星系を守っていく。民意がどうであれ、彼らの思いは一つだった。


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