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勝手
気づいていたけど 気づかないふりをしていた
それが 幸せを守るためだと信じていた
普通を普通として生活するのは難しい
登場人物
姫・・・主人公 35歳 主婦
殿・・・姫の旦那 36歳 無職
仕事から帰ってきた殿がご飯を食べながら話し出した。
「仕事辞めてきた」
暗闇の中に掘り出された気持ちになった。
おわりだ・・・
何としても自分の意思を貫きたかったのだろう。
強制終了をかければ 新しく前に進むしかない。
強行突破。
おわりだ・・・
しかし 殿の夢を応援する そんな糞みたいなことではなく
息子たちを育てなければならない現実だけが私の目の前にあった。
頭を切り替えた。
息子たちのために。
「お金はどうするの」
「実家がだしてくれるだろう」
浅はかな期待も捨てていなかった。
「じゃ~今から話をしにいこう」
こちらも強行突破するしかなかった。
面倒なことから逃げて私に押し付けられるのは まっぴらごめんだった。
腹の底から煮えたつ怒りが収まらなかった。
殿を実家に連れていき話をした。