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私の妄想  作者: 小沢琉祢
6/8

虚構の家族

「おかえり、○○」

「お姉ちゃんおかえり!!」

「ただいまーお母さん。絵里」

「今日も学校楽しかった?」

「うん、楽しかった。テストもぎりぎり平均点だったし」

「お姉ちゃん頭悪いのによく頑張ったねー!!」

「こら、そういうこと言わないの!」

「あはは、いいのいいの。事実だからさ。平均点取れた私をほめてよ絵里ー」

「いいよーよしよーし」

ぐしゃぐしゃと頭を撫でられる。

「とりあえず手洗ってきな。おやつ用意してあるからね」

「お姉ちゃん帰ってくるの待ってたんだよー絵里えらいー?」

「うん。えらいえらい」

仕返しのようにぐしゃぐしゃと頭を撫でてやった。

きゃーと言いながら逃げる様子のない妹をいとおしく思った。

「今日のおやつはプリンだよー」

「とろとろの奴?」

「そう」

「やったー」

手を洗って、リビングに行くとプリンが置いてあった。

私の大好きなメーカーの奴だった。

妹と並んでプリンを食べる。

そんな夢をいつまでも見ていたいと思った。

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