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私の妄想  作者: 小沢琉祢
3/8

逃れられない現実1

現実。

それは見たくなくても見えてしまうもの。

実際の私は宮ちゃんと仲良くなんてなかった。

むしろいじめられていた。

近所だったのは正しい。

でもそれ以外は全部嘘だ。

宮ちゃんとは小学校が一緒で、小学5年生の時、長野へ引っ越していった。

原因は分からない。

親しくなかったし、話したこともほとんどなかった。

宮ちゃんは人気者だった。

女子のリーダー的存在で、彼女の周りはいつも人であふれていた。

比べて私はいつも一人だった。

ペアを組む時は嫌がられた。

汚くて醜い人間だった。

悲しさを紛らわすためにいつも本を読んでいた。

本の中では何でも起こってとっても楽しかった。

登場人物たちのその後を考えたり、妄想するのが好きだった。

そんな私を良く思わなかった宮ちゃんは、私の本を破いたり、靴に泥を詰めたり、無視したり、陰口を言ったりしていた。

それでも私は宮ちゃんと言う存在にあこがれていた。

たとえ嫌味を言われても。

たとえ集団下校の時半径1メートル以内に近づくなと言われても。

私にとって宮ちゃんは憧れで。

決して手には届かない雲の上の人だった。

私と宮ちゃんの差はどこでできたんだろう。

そんなことを考えたこともあったけど、無駄だとわかってすぐやめた。

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