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何のとりえもない私
現実から目を背けたくて。
嫌われてる自分がとてつもなく嫌いで。
鏡に映る自分を信じたくなくて。
外に出ることさえできない自分が情けなくて。
自分の名前さえ、捨てたくて。
少しくらい夢見てもいいじゃん?
そう思って私は今日も妄想する。
例えば、私に友達がいたら。
彼氏がいたら。
幸せな家庭があったら。
幸福な人生を送れてたら。
あの時ああしていたら。こうしていたら。
もしかしたらありえたかもしれない世界。
そんなことを今日も妄想していた。