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辺鄙な国に就職した俺は勝ち組だった  作者: エトセン
序章
8/37

8

お待たせしました。


街を歩いた俺たちはビターベル家の屋敷に戻り、現在食堂にてビターベル一家と歓談している。

なお、グレン様は帰った模様。




ロイスたちの寄宿舎の話で盛り上がっていると、グレーガス様が突然




「アクト君。君は空間魔法(転移)を使ってみたいと思うかね?」




…は?




「あらあら、あなたったら、突然のことで、アクトさんが驚いていますよ。ふふ」



「おお、すまんすまん。いや、なに、君が(転移)の魔法を使いたいなら、言うといい。私が教えてやるぞ。」



「…グレーガス様が直接ですか?」



「ああ、そのつもりだ。」



「…正直に言って、(転移)の魔法を使ってみたいです。…ですが、グレーガス様が直接教えていただくには…」



「なに、遠慮するな。有能な人材への投資だと考えてくれ。」


「…分かりました。ありがとうごさいます。あの、対価はいくらぐらい必要ですか?」


「いや、必要ない。」


「そう言われましても、困ります。」


「ううむ、そうだな…」


「そういえば、あなた。アクトさんに、あのことを頼めばよろしいのではないのですか?」


「おお!そうだな!流石だ、サーラ!」



あのこと?



「アクト君。君は今冒険者ランクはどのくらいだ?」


「SSランクですが…」


「えっ、アクトさん!SSランクなんですか⁉︎凄いですね!俺なんてまだCランクですよ。」


「ありがとう。…それで、なんの話ですか?」


「それはな、君をSSSランクになってもらう話だ。」


「えっ、どういうことですか?」


「もともと、君に初めて会う前から気にかけていた。若くしてSSランクになった君に興味が湧いていた。この子がうちの国に来てくれたらな、と考えていたら、現実になった。改めて礼を言うよ。」


「いえいえ」


「さて、ネタバラしになってしまうが君の勤務地は冒険者ギルド本部だ。ここに勤めるにはSランク以上の冒険者という条件があるんだ。SSランクでも申し分ないが、SSSランクになるとかなり違う。昇進する速度も違うし、給与も違う。だから、君には是非SSSランクになってもらいたい。」



ええと、



「あの、質問してもよろしいですか?」


「構わないよ。」


「まず、冒険者ギルドってこの国で運営しているんですか?」


「ああ、そうだ。この国から始まり、今では至る所にあるな。」


「ええと、冒険者ギルドは中立と聞いたんですが。」


「中立だ。ちなみにこの国はそもそも中立国だ。」


「次に、SSSランクになる条件です。確か、公爵家2つの推薦が必要と聞きましたが、そこはどうなりましたか?」


「問題ない。2つの公爵家の推薦ならあるぞ。」


「ちなみに、どこの家か聞いてもよろしいですか?」


「ああ、1つ目はネクトルド公爵家だ。君の面接の後、ネクトルド公爵家に打診しておいた。アクト君をSSSランクにするための推薦状を書いて欲しいと。君のことを聞いてネクトルド公爵は喜んで承諾してくれたよ。ああ、そうそう、ネクトルド殿はこう言っていたよ。「息子が世話になった」とね。」



ありがとうごさいます。ネクトルド様。いつかご挨拶に伺います。しかし、それではあと一家はどこだ?



「2つ目はビターベル家、つまりうちだ。…君のことについて調べても問題はなかったし、君と話してみて問題ないと判断した。」


「ありがとうごさいます!」


「さて、他に質問があるかな?」


「…最後に、俺がSSSランクになることでグレーガス様の利益になるのですか?」


「なる。優秀な人材をSSSランクに推薦したという事実はこの家の名誉となる。それに、この国は優秀な人材を求めている。君をSSランクのままにしておくのはもったいないとおもった。」


「わかりました。」



「…さて、納得してくれたかな?」


「はい。」


「よし!それでは夕飯まで教えるとしよう。アクト君、中庭に行こう!そこで教えよう。!」



「はい!ありがとうございます!」






SSSランクの冒険者になる条件


①討伐ランクSSS以上を単独討伐。アクトは学生時代赤竜を討伐済み。よって、クリア。


②公爵家2つの推薦。これもクリア。


③冒険者ギルド本部に来ること。これもクリア。


ちなみに、一番辛い条件が③です。ブレッサム王国に行くには、死の大山脈を越える必要があります。死の大山脈にはSランクの魔物がうじゃうじゃいます。普通に行くのはほぼ不可能です。


読んでくださりありがとうございました。





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