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すみません、2話のグレーガス・ビターベルの爵位を侯爵から公爵に変更しました。
そして、ブックマークありがとうございます。
「おっ、来たな」
俺たちの近くに、一台の馬車が停まった。見た感じ、煌びやかではないのに、高級さを感じる馬車だ。
「ビターベル様お迎えに上がりました。」
「うむ、ご苦労。…さあ、アクト君行くぞ!」
「行くぞって、どこに行くんですか?」
「それはな、私の屋敷だ。妻と子供たちを紹介しよう!…さあ、乗るんだ。」
「はい。それでは失礼します。」
俺は、ビターベル様の屋敷までビターベル様の家族の話を聞いた。ビターベル様には、妻と16歳と13歳の息子、9歳の娘がいるらしい。子供たちは普段ブレッサム王国の寄宿舎学校に通っているらしいが、今は春休みらしく屋敷にいるらしい。
「さ、着いたぞ。」
程なくしてビターベル様の屋敷に着いた。マクリート王国で見たものよりも1回りぐらい大きい屋敷だった。馬車から降り、玄関へ。そして、中へと案内された。
案内された先は、食堂と思われる場所だった。食堂には、ビターベル様の家族ともう一人が中で待っていた。
ビターベル様がもう一人の方を見て、一瞬驚いたように思えた。が、すぐに何事もなかったように挨拶した。
「ただいま帰ったぞ。」
「おかえりなさいませ、あなた」
「おかえりさい父上」×3
「よう、邪魔してるぞ」
「どうして、ここにいるんだ?」
「どうしてって、アクト・センタラス君を見たかったからさ。」
「はあ、まあいいか。どうせすぐに会うわけだし。」
「父上、早く紹介してくださいよ。」
一番上の子が言う。
「そうだな。この子はアクト・センタラス君だ。」
「初めまして、アクト・センタラスと申します。この度、ブレッサム王国で働くことになりました。以後、お見知り置きを。」
「じゃあ、今度はこっちだな。左から順に、妻と息子たちと娘と私の従兄だ。」
「初めまして、アクトさん。グレーガスの妻サーラです。」
「こんにちは、アクトさん。僕は、ビターベル家長男ロイスと言います。宜しくお願いします。」
「こんにちは、僕は、次男のマークです。宜しくお願いします。」
「初めまして、私は、長女アニーです。よろしくお願いします。」
「やあ、グレーガスの従兄のグレンだ。宜しくな。」
「えーと、サーラ様に、ロイス様に、マーク様、アニー様、それにグレン様ですね」
「僕の方が年下なんだし、様づけはいいよ。気軽にロイスって呼んでほしいよ。それに、口調も畏まらなくてもいいからさ。」
「俺も(私も)」
どうやら、マーク様の一人称基本俺らしい。初対面の時は、僕らしいが、
それはともかく、気軽に呼んでもいいのだろうか?チラッとビターベル様を見ると
「身内だけの時は構わんぞ。」
「わかりました。ありがとうございます。では、ロイス、マーク、アニーよろしく。」
「はい」×3
「よし、これで挨拶は済ませたな。…うむ、丁度いい時間だ昼食としよう。さあ、皆かけてくれ。」
少しして、料理が並んだ
「よし、いただくとしよう。…おっと、そうだ。うちの国には、独特な風習があってだな。食事の前には、手を合わせて(いただきます)、食事の後には(ごちそうさまでした)と言うんだ。食事を作ってくれた人だけでなく、生き物の命をいただくことに感謝を込めて言うんだ。よかったら、一緒に言ってほしい。」
「はい。」
(いただきます)と(ごちそうさまでした)か、いい言葉だな。
「よし、手を合わせて…いただきます!」
「いただきます!」×7
読んでくださりありがとうございました。