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辺鄙な国に就職した俺は勝ち組だった  作者: エトセン
第1章
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お待たせしました。



「おっ!ここだぞ。ここが喫茶店フェイカーだ。」



イワンに案内してもらった喫茶店フェイカーは、商店街から外れた静かな所にあった。


所謂穴場というやつか。


楽しみだ。



「よくここを見つけたな。普通じゃ気付かないだろ。」


「まあな。ここら辺にある喫茶店を一軒一軒回って、ようやく見つけたのがここの店だ。…さっ、入ろうぜ。」


「そうですね。」



…カランカラン。



「いらっしゃい。」



そう声をかけてくれたのは、この店の店主。


渋く、落ち着いた声の男性だ。



「おや、イワン君にトップス君じゃないか。珍しい組み合わせだね。それに、そっちの人は初めて来たお客様だね。」


「マスター、久しぶり!」


「久しぶりです、マスター。」


「初めましてアクト・センタラスです。2人に誘われてきました。」


「こんな店にようこそ。どうぞごゆっくり。客もいないことだしね。」


「ありがとうございます。」



俺たち3人はテーブル席に座った。




「…注文決まったか?ちなみに、俺はまだだ。」


「…まだです。」


「…俺もだ。」


「…そうか。」


「なんで、2人とも悩んでいるんだ?何回も来ているなら、好きな料理くらいあるだろう?」


「それなんですけどね、どれも好きなんですよ。ねえ、イワン?」


「ああ。普通の店なら、これが美味しいっていうのがあるんだがなぁ。」


「「ん〜〜」」



紅茶だけじゃなく、料理も美味しい店なんだな。


俺はどうしようかな…


ここでしか食べられないものにするか、それとも他の店でも食べられるものを食べて比べてみるか…悩むな〜。


すると、店主が助け舟を出してくれた。



「皆さん、良ければランチはいかがですか?」


「「ランチ!」」


「2人ともどうしたんだ?そんなに驚いて。」


「いえ、ここのランチはすぐに売れ切れてしまって、食べる機会があまりないんです!」


「そうだぜ!この時間であるのは本当に珍しいんだぜ!いや〜運がいいぜ!」


「ランチってそんなにすごいのか?」


「はい!他の料理も本当に美味しいんですが、ランチは格別なんです!」


「へ〜。」


「ランチはな、他の喫茶店にはない料理を出してくれるんだ。それが、本当に珍しくて、美味しくて、すっごく人気なんだぜ!」


「へ、へ〜」


「というわけで、アクトもランチでいいよな!!」


「あ、ああ…」


「よっしゃ!マスター、ランチ3人前!」


「かしこまりました。」



2人の興奮具合に驚いたが、そんなにランチはすごいんだな。



――――――――



数分後、美味しそうな匂いが俺たちの鼻腔をくすぐる。



「美味しそうな匂いだな。」


「ますます腹が減ってきたぜ。」


「楽しみですね〜。」



程なくして、料理が運ばれてきた。



「お待たせしました。ランチ“オムライス”セットです。」


「「「おおー!!」」」



運ばれてきたのはスープと、サラダ、そして“オムライス”と呼ばれる料理だった。



「食後に紅茶をお出しします。それでは、ごゆっくりどうぞ。」


「久しぶりのオムライスだ!」


「私もです!」


「2人とも食べたことがあるのか?どんな味なんだ?」


「それは食べてからのお楽しみですよ。」


「そうだぜ、食べてみればわかる!じゃあ、食べようぜ!」


「「「いただきます!」」」



“オムライス”と呼ばれた料理は、皿の上に盛り上がった()()をフワフワの黄色いもので覆い、その上に赤いソースがかけられたものだ。


さあ一体、どんな味がするのだろうか?


では…スプーンですくってみると…



「これは…米か!!」



中にあったのは、赤くなっている米だった。


これを口元に運び、そして一口。


…ん!


甘酸っぱい!



「赤いのはトマトソースで、黄色いのは卵かな。」


「その通りですよ。」



店主が答えてくれた。


てか、近くにいたのか。全然気づかなかった。



「すごく美味しいです!」


「それは何よりです。」



それでは、続きを頂くとしよう。


パク…


パク……


パク………


…パクリ。


…ゴックン。


夢中になって食べきってしまった。


イワンやトップスも食べ終わったらしい。



「皆さんが美味しそうに食べている姿を見て、私は幸せです。では、食べ終わったようなので、紅茶をお出ししますね。」



はっ!


しまった!


オムライスに夢中で紅茶のことを忘れていた。


イワンが絶賛していたここの紅茶はどんな味なんだろうか。



「お待たせしました。こちらは当店オリジナルブレンドです。どうぞお召し上がりください。」


「ありがとうございます。」



それでは、頂きます。


カップを口元に近づけると、紅茶の香りが漂ってくる。


口にすると、丁度いい渋みと豊かな香りが口いっぱいに広がる。


そして、スッキリした後味で、先程のオムライスの後には非常に合う。



「…美味しい。」


「だろ!ここの紅茶はホントに美味しいんだぜ。」


「は〜。落ち着きますね〜。」




――――――



「「「ごちそうさまでした!」」」


「ありがとうございました。またの来店をお待ちしております。」






ちなみに、オムライスセットは銀貨1枚ぐらいです。


読んでくださりありがとうございました。


誤字脱字等ありましたら、お知らせください。

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