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お待たせしました。
「おっ!ここだぞ。ここが喫茶店フェイカーだ。」
イワンに案内してもらった喫茶店フェイカーは、商店街から外れた静かな所にあった。
所謂穴場というやつか。
楽しみだ。
「よくここを見つけたな。普通じゃ気付かないだろ。」
「まあな。ここら辺にある喫茶店を一軒一軒回って、ようやく見つけたのがここの店だ。…さっ、入ろうぜ。」
「そうですね。」
…カランカラン。
「いらっしゃい。」
そう声をかけてくれたのは、この店の店主。
渋く、落ち着いた声の男性だ。
「おや、イワン君にトップス君じゃないか。珍しい組み合わせだね。それに、そっちの人は初めて来たお客様だね。」
「マスター、久しぶり!」
「久しぶりです、マスター。」
「初めましてアクト・センタラスです。2人に誘われてきました。」
「こんな店にようこそ。どうぞごゆっくり。客もいないことだしね。」
「ありがとうございます。」
俺たち3人はテーブル席に座った。
「…注文決まったか?ちなみに、俺はまだだ。」
「…まだです。」
「…俺もだ。」
「…そうか。」
「なんで、2人とも悩んでいるんだ?何回も来ているなら、好きな料理くらいあるだろう?」
「それなんですけどね、どれも好きなんですよ。ねえ、イワン?」
「ああ。普通の店なら、これが美味しいっていうのがあるんだがなぁ。」
「「ん〜〜」」
紅茶だけじゃなく、料理も美味しい店なんだな。
俺はどうしようかな…
ここでしか食べられないものにするか、それとも他の店でも食べられるものを食べて比べてみるか…悩むな〜。
すると、店主が助け舟を出してくれた。
「皆さん、良ければランチはいかがですか?」
「「ランチ!」」
「2人ともどうしたんだ?そんなに驚いて。」
「いえ、ここのランチはすぐに売れ切れてしまって、食べる機会があまりないんです!」
「そうだぜ!この時間であるのは本当に珍しいんだぜ!いや〜運がいいぜ!」
「ランチってそんなにすごいのか?」
「はい!他の料理も本当に美味しいんですが、ランチは格別なんです!」
「へ〜。」
「ランチはな、他の喫茶店にはない料理を出してくれるんだ。それが、本当に珍しくて、美味しくて、すっごく人気なんだぜ!」
「へ、へ〜」
「というわけで、アクトもランチでいいよな!!」
「あ、ああ…」
「よっしゃ!マスター、ランチ3人前!」
「かしこまりました。」
2人の興奮具合に驚いたが、そんなにランチはすごいんだな。
――――――――
数分後、美味しそうな匂いが俺たちの鼻腔をくすぐる。
「美味しそうな匂いだな。」
「ますます腹が減ってきたぜ。」
「楽しみですね〜。」
程なくして、料理が運ばれてきた。
「お待たせしました。ランチ“オムライス”セットです。」
「「「おおー!!」」」
運ばれてきたのはスープと、サラダ、そして“オムライス”と呼ばれる料理だった。
「食後に紅茶をお出しします。それでは、ごゆっくりどうぞ。」
「久しぶりのオムライスだ!」
「私もです!」
「2人とも食べたことがあるのか?どんな味なんだ?」
「それは食べてからのお楽しみですよ。」
「そうだぜ、食べてみればわかる!じゃあ、食べようぜ!」
「「「いただきます!」」」
“オムライス”と呼ばれた料理は、皿の上に盛り上がった何かをフワフワの黄色いもので覆い、その上に赤いソースがかけられたものだ。
さあ一体、どんな味がするのだろうか?
では…スプーンですくってみると…
「これは…米か!!」
中にあったのは、赤くなっている米だった。
これを口元に運び、そして一口。
…ん!
甘酸っぱい!
「赤いのはトマトソースで、黄色いのは卵かな。」
「その通りですよ。」
店主が答えてくれた。
てか、近くにいたのか。全然気づかなかった。
「すごく美味しいです!」
「それは何よりです。」
それでは、続きを頂くとしよう。
パク…
パク……
パク………
…パクリ。
…ゴックン。
夢中になって食べきってしまった。
イワンやトップスも食べ終わったらしい。
「皆さんが美味しそうに食べている姿を見て、私は幸せです。では、食べ終わったようなので、紅茶をお出ししますね。」
はっ!
しまった!
オムライスに夢中で紅茶のことを忘れていた。
イワンが絶賛していたここの紅茶はどんな味なんだろうか。
「お待たせしました。こちらは当店オリジナルブレンドです。どうぞお召し上がりください。」
「ありがとうございます。」
それでは、頂きます。
カップを口元に近づけると、紅茶の香りが漂ってくる。
口にすると、丁度いい渋みと豊かな香りが口いっぱいに広がる。
そして、スッキリした後味で、先程のオムライスの後には非常に合う。
「…美味しい。」
「だろ!ここの紅茶はホントに美味しいんだぜ。」
「は〜。落ち着きますね〜。」
――――――
「「「ごちそうさまでした!」」」
「ありがとうございました。またの来店をお待ちしております。」
ちなみに、オムライスセットは銀貨1枚ぐらいです。
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