28(ボス戦)
――1週間後の朝、俺は7時に起きて脳を働かせる。準備万端!
8時40分から受付が始まる、5秒くらいでエントリー数30、満員となった。賞金が出るんだ、皆、必死だ。観客は約210万人。
ボス専用のボイスチャットで【じゃあ一足先に戦うから】
【クレイジーモンキーさん、頑張って下さい】テンプルトン・ペックからだ。
【簡単に殺られないで下さいよ】スイス人プレイヤーからも。
【任せとけ!】
ボスを操作するプレイヤーは7人になった。
『ダンナ〜』
「スマートモンキーか」
『エントリーしたプレイヤーを後悔させてやりやしょうぜ。エントリーを1回する毎に10ドルでさあ』
「10ドルも取るのか、いやはや怖い怖い」
『ダンナが一番賞金が高いでさあからね』
9時になり、火星ステージの画面に変わる。3……2……1……スタート!
火星ステージは遮蔽物が少ない、俺はアサルトライフルで一気に倒し、遮蔽物に隠れリロードする。真っ平らでスナイパーライフルを持ってるプレイヤーには有利だが、連射出来ない分、ポイントは少ないだろう。何発か当たる。
5分経過して体力は残り9612。
10分経過したところで誘導弾、大爆裂弾、針鼠を使う。プレイヤーは状況が呑み込めないだろうな。これはショーだ。出し惜しみはしない。
15分経ち、タイムオーバー。結果は残り体力が8891。思ったより殺られた。しかし、撃破はおろか一定ダメージ1000を与えてたプレイヤーも居ない。
俺はサイバーブロッサムに貢献出来てるかな? 株価が急落したら俺の収入にも影響するだろう。
『ダンナ〜、上々な滑り出しじゃないですかい』
「良かったろ? 大爆裂弾を遣うタイミングとか、俺なりに工夫してみたんだけど」
『しかし、問題がありやすぜ?』
「なんだ!? どこか悪かったか?」
『ダンナ、誰かにボスをやる事を喋りましたかい?』
「いや、誰にも…………あっ! 翔に……でもサイバーブロッサムの社員になるとしか言ってないはず」
『やっぱり、クラッキングされた時に漏れたんですかねえ? もう一般プレイヤーにはクレイジーモンキー=最上級ボスだって噂が立ってますぜい』
「まずいな、口止めされてたのに……。そうだ、田辺洋介って奴を張ってくれ。クラッカーだし、俺に恨みを持っている」
『それなら、ダンナは悪くないでさあ』




