11(ボーナス40万円)
「お客様、ありがとうございます。ではサインの方へ。こちらです」
俺はカウンターに座り、サインする。36万円で代引きの支払いだ。粘って4万円ディスカウントしてもらった。
「サイバーブロッサムってどこの会社?」
「アメリカに本社があって、日本にも支社がありますよ。それとここだけの話、条件をクリアしたユーザーには賞金が出るって噂ですよ」
「マジかよ!?」
「では3日以内に、ご住所へ配送しますね。よろしいですか? 不在の場合は再配送になります」
「ああ、ニートなんでいつでも良いですよ」
俺は帰りにコンビニで弁当を買う。アパートに帰り、部屋で食べる。これぞ家庭の味。
俺はケータイで電話を掛ける。
「もしもし、母さん?」
『二谷? どうしたの、急に』
「月々の労働の対価の他にボーナスとして40万円を振り込んで」
『はぁ!? 何言ってるのよ!』
「振り込んでくれなかったら強盗するよ」
『犯罪で脅したって! 何に遣うの?』
「ゲーム機だよ、VRの」
『ゲーム機がそんなに高いわけないでしょ! 何に遣うの?』
「VRだって言っただろ、ボケえー!」
『ぶっ、ぶい何だって? それは騙されてるわ』
「霊感商法に引っ掛かってるバカが言う口かー!? 家電量販店に行って値札を見てこい!」
『…………分かった。お父さんと相談してみる。本当にゲーム機なのね?』
「40万円だからな? 耳揃えて今日中に用意しろ!」ピッ。
次の日の朝、コンビニでお金をおろして、ついでに食料も買う。
――2日後の昼、家電量販店の店員2人が訪ねて来て、ウォーライフが運ばれた。取り敢えず、リビングに置いてもらう。
「お客様、お支払いですが現金一括で本当にいいんですか?」
「36万を一括で払います」
「分かりました」
俺は銀行の封筒を配達係に渡す。
「振込のがよかった?」
「問題ありません。では数えさせてもらいますね」
「店員さんはウォーライフ買った?」もう1人の配達係に聞く。
「ええ、体験版を何度やってもクリア出来ませんけどね」
「簡単だよ」
「あれが簡単とは……お客様が強いだけですよ」
「ニートだからな。時間だけはあるからね」
「お客様、確かに36万円あります。では我々はこれで」
俺は領収書を渡される。配達係達は帰って行った。
俺は早速プレイしてみる。体験版でこの面白さ、本番が楽しみだぜ。
すると、インフォメーションが来る。体験版2無料ダウンロードできます、と。
俺は早速ダウンロードする。『ダウンロード完了まで5分』と出た。




