第68話 放課後パーティータイム!
こんにちわ!
2日連続投稿です!
12月25日、クリスマス本番である今日はあいにく授業である。まぁ、年明けには期末テストがあるからそう浮かれているわけにもいかないんだが。普段通り授業を終え、俺と幹夫は昨日のステイシーたちに言われた通り留学生寮へと向かっていた。
「一体このあと何があるでござるか?」
「さぁ、俺にも分からねぇ。」
二人して首をかしげながらも留学生寮に到着。管理人さんに許可をもらい、中に入ると…。
「メリークリスマス!」
寮1階にある多目的室は、様々な装飾が施されて完全にパーティー会場になっていた。そして、そこにはたくさんの留学生の他、健介先輩や夏美先輩、下川兄弟に春菜ちゃんといったサブカル研究会のメンバーと同じクラスの橋本と大沢、川口、英語科の沢村もなぜかいた。
「おせーぞモリタク、幹夫!早くこっち来い!」
「あ、すみません!」
健介先輩に言われて俺達はみんなの所に寄る。すると寶藍は何か渡してきた。
「はい、タクちゃんと幹夫もこれ被って!」
渡されたのはとんがり帽子だ。完全にパーティーだな。
「これはどういうことでござるか?」
「見ての通りよ幹夫。留学生寮でクリスマスパーティーをするの!だから呼んだのよ!」
ステイシーが嬉しそうにそう言う。すると、誰かに言われたわけでもなくアントニオが前に出てきておもちゃのマイクと飲み物を手に何か話し始めた!。
「よぉし、みんな揃ったし始めるぜ!可愛こちゃんも多くて楽しいパーティーになりそうだな!それじゃあ、Cheers!そしてメリークリスマス!」
「Cheers!」
みんなで乾杯してパーティースタートだ。料理はケンタッキーのフライドチキンにいろいろなお菓子、そして真ん中には一際グレードが違う巨大なケーキが圧倒的な存在感を放ちながら佇んでいた。
「ケーキだけクオリティが違うんだけど、これって特注?」
「いえ、私が作ったんです!」
そう言ってきたのは春菜ちゃんだった。やはり君か。
「いや、見事だ!大変だったんじゃない?」
「いえいえ!寶藍先輩からお誘い頂いたときにケーキは自分に任せて欲しいって頼んだんです!」
えっへん!と胸を張りながら春菜ちゃんは嬉しそうにそう言った。うん、君には結婚式場の厨房を任せても大丈夫そうだな。
「ワーッハッハッハ!モリタク、楽しんでるか?」
「おわっ、健介先輩!何でそんなにハイテンション何ですか?」
健介先輩がチキンを片手に俺に話しかけてきた。
「なぜかって?年内に就職決まったからだろうが!」
「そうでしたね。内定者研修とか始まってるんですか?」
「この前行ってきた。まぁ、キツそうだけど将来のためだ。決めた以上頑張らないとな!」
「応援しますよ先輩!」
俺も2年後就職活動をやる事になるから、今のうちにしっかり自分磨きをしないとな。遊んでばかりもいられないな。
「なぁ、俺達って…。」
「どうして毎年こうなんだ…?」
何やら橋本と大沢が悲しそうな顔でお互い慰めあっていた。
「おい、どうした?表情が暗いぞ二人共!」
俺は声をかける。すると橋本が不満そうな顔でボヤいた。
「クリスマスだぞ…。今年こそ彼女作るって決めたのに全然ダメだ…。もうどうしたら良いか…。」
「いや、今パーティーやってんだからそれを楽しめばいいじゃないか。」
俺が慰めると、今度は大沢が口を開く。
「お前はいいよな。カッコよくて頭いいし、尹ちゃんにステイシーちゃんもいるし。」
「腐れ縁だぞ。」
「うるせぇ!俺たちと違って美女に好かれているだけマシだと思え!」
いきなり大沢がキレた。そして橋本も…。
「翔太ですら彼女いるのに。あいつ今日もデートするみたいだし。」
「悲しいな!俺たちに春はいつ来るんだろうか?」
二人は哀愁を漂わせつつ、ポテチやらキットカットやらを食べ続けていた。う~ん、クリスマスに対する思いって色々あるんだな。
「やぁ、タクト!どうだい楽しんでるか?」
「お前は楽しそうだな、アントニオ。」
出だしから上機嫌で他の留学生の女の子に声をかけまくっていたアントニオが俺に近づいてきた。
「そりゃあ、楽しいさ!クリスマスと言えばパーティーだろ?まぁ、日本だとなぜかイブの方が盛り上がるみたいだが。」
「それに関しては俺も疑問に思っている。」
なんてことを話しつつ、アントニオは続けた。
「まぁいいさ。しかし、タクト!君はもう少し積極的に言ってみたらどうだい?」
「何のことだ?」
「女性だよ。こんなに沢山可愛い子がいるのに君はあまり話しかける気配が無いじゃないか。」
「お前は少しやりすぎだぞ。」
「そんなこと無い。だって可愛い子がいるのに声をかけないのはマナー違反じゃないか。」
「イタリアだとな。」
だからイタリアってナンパのイメージが付いたのか。こいつのお陰で納得した。
「まぁ、まだ時間があるから機会を覗いつつ楽しんでくれたまえ!あ、ねぇ君君!よかったら一緒にどう?」
アントニオは留学生の女の子を見かけるなり、そっちへ向かって行った。懲りない奴だな。
「やっほー!タクちゃん!」
「タクト!楽しんでる?」
トナカイの角をつけた寶藍とサンタ帽子を被っているステイシーが近づいてきた。
「ああ、楽しんでるさ!誘ってくれてありがとうな!」
俺は二人に礼を言った。そして追加で質問した。
「それと、その飾りは何だ?」
「えへへ、可愛いでしょ?クリスマスアレンジよ!」
寶藍は笑いながらトナカイの角を見せてきた。気に入ってるみたいだな。
「ああ、似合ってる。」
「ホント?ありがとう!」
寶藍は嬉しそうにそう言うと、今度はステイシーが聞いてきた。
「私はどう?タクト?」
「お前も似合ってるぞ、ステイシー!」
「嬉しいわ!」
「お前ら二人がプレゼント届けに来たら、主に男性が違う意味で喜びそうだけど。」
俺がちょっとしたジョークをかますと、二人は急に慌てた様子で俺に言った。
「だめぇ!タクちゃん以外の男の人にそんな目で見られるのは嫌!」
「もしそんな事する男がいたら、膝蹴りをプレゼントしてやるわ!」
「怖えよ!」
物騒なことを言うステイシーをなだめつつ、飲み物と料理を味わう俺。しかし、どれも美味いな。
「とにかくメリークリスマス!」
「&ハッピーニューイヤー!」
「ああ、メリークリスマス!」
俺達は三人で改めて乾杯し、ケーキを皿に取った。すると、向こうから何やら騒ぎ超えが聞こえてきた。
「もぉぉぉ!またフリーでクリスマス過ごさなきゃいけないなんて悲しい!何で私って毎年こうなの?」
「「夏美先輩、落ち着いて下さい!」」
夏美が大声で愚痴っているのを双子が必死で止めていた。
「どうしたんだ、蒼太?」
「いえ、僕は優太です。」
「夏美先輩がクリスマスなのに彼氏出来なくて悲しいって急に…。」
「あ~。」
やれやれ、またか。コスプレイベントの時もそうだったが、この人にも春は来るのだろうか?ってゆうか酒は無いので酔っているわけないのだが…どうしてこうなった?
「夏美先輩!とりあえず落ち着いてくださいよ!」
こうして俺達で慰めて先輩を落ち着かせるまで十数分かかった。でもまぁ、こうしてみんなで楽しいクリスマスを過ごせたんだし、これはこれで良しとしよう!
こんにちわ!
もうすぐクリスマスですよね!
まぁ、作者はその日忙しいので特にツリーを出したりケーキを食べることはしませんが…。
今年ももうすぐ終わりです!
そして次の投稿も今年最後です!
気合入れていきましょう!
それではまた次回!




