第65話 勝利の雄叫び
こんにちわ。
12月最初の投稿です!
季節はもう12月。今年もあと1カ月を切り、時が経つのはあらためて早いと感じさせられた。天気も本格的に寒くなり、もうコートとマフラーなしでは過ごせなくなっている。特にこの八王子の山の中では。そんな天気だが、俺は文句を言わずに普段通り登校している。
「サンキューな、モリタク!結構評判良かったみたいじゃないか!」
「そうらしいな。」
突撃、隣のイケメンの放送が終わった翌日、橋本がお礼も兼ねて俺に話しかけてきた。どうやらあの回は視聴率が初めて10%を超えたらしい。まあ、貢献できただけでもラッキーだな。
「良かったではないか、モリタク殿!皆それだけモリタク殿を見たかったということでござるよ!」
「そうだな。こんな形でほめられるのは恥ずかしいけど…悪くないかも。」
幹夫に褒められて少し照れる俺。ちなみに教室にくるまでの間に何人か「テレビ見ました!」「面白かったです!」って声をかけられた。意外とと皆見てるもんなんだな。
「タクトー!Good morning!」
誰かと思いきや、ステイシーが満面の笑みで教室に入ってきた。そして、すぐさま俺の隣に座る。
「タクト、この前取材受けてたやつ昨日テレビで見たわ!私もしっかり映ってたし、タクトもカッコよかったわよ!」
「あ、ああ…まあな!」
「でも、ちょっと不満だったわ。」
「何がさ?」
「だって、あの放送だと『留学生からもモテモテ』なんて言われてたじゃない。」
「まあ、確かにオーバーなナレーションではあったけどな。」
「あれじゃダメよ!『愛するステイシーに一途』って言ってくれなきゃみんな安心してタクトを逆なんしようとするでしょ!そんなのは絶対に許さないわ!」
「お前は一体何を言っているんだ?」
頬に手を当て、顔尾を赤くしながら体をくねらせるステイシーにやれやれと思っていた所、もう一人刺客が来た。
「タクちゃん!」
バアンとドアを乱暴に開け、駆け込んできたのは紛れもなく寶藍だった。だがなぜだろう、切れ長の目がいつも以上につりあがって見える。機嫌悪いのか?
「どう言うことよ?」
「何のことだよ?」
凄い形相で俺に詰め寄る寶藍に俺は質問し返した。
「何なのよあの番組?」
「ああ、お前も見たのか?」
「出るなら言ってよ!何で私も誘ってくれないの?」
「だってお前、昼は韓国留学生会の用事でいなかったじゃないか。授業も別だったし。」
「最後にインタビューする所があったでしょ?!呼んでよ!」
「そんな無茶な…。」
お前、テレビ出たかったのか。もし、突撃、隣のイケメンじゃなくって突撃、隣の韓国人って企画があれば俺は真っ先にお前を推薦するぜ。
「もっと不満なのはステイシー、あんたよ!」
「何、テレビ越しで私の方が魅力的なのが分かって不満なの?」
「そんなんじゃないわよ、このアホ!」
ステイシーに噛みつき始めた寶藍はさらに言及する。
「何インタビューで適当なこと言ってんのよ!」
「嘘は一言も言ってないじゃない!」
「そうね。だけど最後に『もう大好きです』なんて言ったらタクちゃんが誤解されるのよ!分かってるの?」
「この気持ちは本当なんだからいいじゃない。それとも何?自分じゃそう言うこと言えないから私に妬いているのね。」
「も、もう一度言ってみなさいよ!!!」
「ふ、二人とも落ち着くでござる!」
「「うっさい!幹夫は引っ込んでて!!!」」
仲裁に入ったにもかかわらず、またも怒鳴られる幹夫。なんか、だんだん可哀想になってきたよ。しばらく言いあった後、寶藍は俺の方を向き直って言った。
「そう言えばタクちゃん、これ見て!」
「ん、何だこれ?」
寶藍が出したのは若い女性向けの雑誌だった。
「これにほら、『楽しい学園祭はどこだ?大学編』ってあるわ。」
「ん?ああ、思い出した!」
「川越で宣戦布告されたあれでござるな!」
俺と幹夫は言われてようやく思い出した。そう言えば滝澤のやつに勝負を仕掛けられてたな。学園祭で色々あったこともあり、すっかり忘れてたよ。
「あんなムカつく女に絶対負けてるわけないんだから。」
「落ち着け寶藍、正直そんなランキングなんて当てにならないし。」
そう言ったが今度はステイシーが噛みつく。
「だめよ、順位が高かろうが低かろうがあの女の大学に負けることだけは絶対許されないわ。」
さっきまで寶藍と揉めてたステイシーまでもがおんなじことを言っている。女性って色々分からないことが多いな。
「とにかく見てみるでござる!」
幹夫はそう言うとおもむろにそのページをめくり始めた。見てみると確かに『楽しい学園祭はどこだ?大学編』と書かれている。どうやら各地の大学から50校をランダムに選んで審査していたようだった。俺はさっきああ言ったが、やっぱり順位は少し気になるもんだ。
「えーっとうちの大学は…あった!え、マジか?」
俺は驚いた。何せこうなっているとは予想していなかったからだ。
「す、すごいでござる!7位でござる!」
幹夫がとび跳ねながら喜んでいる。そう、まさかのTOP10入りだ。どうしてそうなったか分からないので、コメント欄を読んでみる。
『最初はアクセスが悪く行きづらいと思いましたが、全体的に活気があり、学生さん達も本当にいい人たちばかりで来てよかったと思いました。屋台の食べ物もおいしかったです。また、キャンパス内の紅葉とイチョウ並木が本当に綺麗だったので、この時期に是非行くべきだと思いました。』
「凄いな。まさかだよ。」
「さぁて、あの女の大学はっと…。」
寶藍が滝澤の通う慶洋大学を探して見ると…あった。
「やった!」
「私達の勝ちね!」
寶藍とステイシーは喜びのあまり思わずハイタッチしていた。慶洋大学の順位は11位。上位だが、TOP10入りは逃してしまった。同じ日にやったので勿論のぞきにいくことはできないし、何で順位が下なのかは分からないが。
「今頃悔しがってんだろうな、あいつ。」
「まあ、よかったではないか。田舎の大学が都会の超名門に勝つ瞬間を見るのも悪くなかろう。」
「そうだな、フフフ…。」
幹夫にそう言われ、俺は思わず微笑んだ。順位がどうだったにせよ、俺たちが一生懸命やったことが評価されるのは嬉しい。そんなこんなで俺達は嬉しい余韻に浸りながら、これから始まる授業に臨むのだった。
こんにちわ!
いやあ、拓人君たち良かったですね!
今年もあとわずかなので悔い無く過ごしたいです!
これからクリスマス、大みそか、正月と色々イベントありますんで作中でも書けたらなと思います!
それではまた次回!




