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第59話 学園祭2日目

こんにちわ!

2日連続投稿です!

初日のピンチを何とか乗り切った俺達サブカルチャー研究会。ホットドッグと焼きそばもかなり早い段階で売り切れ、大盛況だった。他のクラスメートたちも「美味しかった」と言ってくれたので頑張った甲斐があった。ウキウキモードで初日を終えた学園祭も2日目を迎えた。

「よし、これで決まりだ!」

「…参りました。」

ここはA校舎5階にある俺達の展示ブース。展示担当と屋台担当はローテで回しているので今は俺、双子、夏美先輩がいる。因みに、さっきはカードゲーム対戦ブースで双子の蒼太が、ヴァンガード対決で挑戦者のお客さんに勝利したところだった。

「ご来場ありがとうございました!」

「とても楽しかったです。ありがとうございました!」

夏美先輩が挨拶をすると、お客さんは笑顔でそう言い、帰っていった。

「しっかし、強いな。蒼太は。」

「いえ、僕は優太です。」

「蒼太は僕ですよ。」

やべ、また間違えちゃった。

「お前ら、まだ負けてないんだろう?さすが大会上位者は伊達じゃないな。」

「いえいえ、世界は広いんで僕より強い人なんてゴロゴロいますよ。」

少し照れながら優太がそう言う。こいつらより強いのやつを探すと世界規模の話になるとか、どんだけハイレベルなんだよ。

「しかし、ここもそこそこ来るけど屋台は相変わらず大盛況ね。今日も初っ端からすごかったし。」

「どうなるかと思いましたけど、ホントに良かったです。」

夏美先輩が感心しながらそう言う。さっきまで俺と夏美先輩は屋台を手伝ってたのだが、昨日と変わらずたくさんの人が来てくれた。行列ができると忙しくて大変だが、やっぱり嬉しいな。

「よう、頑張ってるな!モリタク!」

誰か入って来たと思えば、入り口の所で翔太がごきげんな様子で手を振っていた。

「おう、来たか翔太。」

「ヘヘ、お前が頑張ってると知ったら来ない訳にはいかないだろ!」

翔太は中をぐるりと見回しながらそう言った。それと、隣には翔太の彼女の深田さんまでいる。

「こんにちわ、森くん!」

「深田さん、来てくれてありがとう。」

深田さんもニコリと笑いながら挨拶する。そして、翔太と二人でゆっくりレジュメを見回った。

「しかし、お前ら俺のいないところで色々頑張ってたんだな。」

「フフフ、どうだ?凄いだろ!」

「コスプレする為に箱根まで行くとか凄い行動力だな。」

「ああ。結構大変だったけど。」

レジュメを読みながら翔太と俺は他愛もない話をする。すると、深田さんが写真を指差しながら言った。

「この綾波とアスカのコスプレしてるのって寶藍ちゃんとステイシーちゃん?」

「そうだよ。」

「ええっ、すごく似合う!森くんのシンジくんも完成度高いわね!」

「ありがとう。」

初日にしたエヴァンゲリオンのコスプレを褒められた。健介先輩のチョイスだったが、自分でもかなりの完成度だと思った。すると、翔太が俺に聞いてきた。

「このイベントを気に、どっちかと恋の進展はあったのか?」

「ねぇよバカ。」

「おいおい、絶好のチャンスを棒に振るなよ。」

「チャンスってなんだよ?」

「ったく…。お前ってやつは。」

何だか分からんが翔太に呆れられた。何故だろう?あ、そうだ!

「所で翔太、お前ホットドッグと焼きそば食べた?」

「いや、まだ食ってない!」

「おいおい!買ってくれよ!早く行かないと売り切れちまうぞ!昨日なんて昼過ぎで完売だったからな!」

「マジで?分かった!楽しみにしてるわ!」

「ありがとうな!深田さんも是非食べてね!」

「ありがとう、森くん!私も楽しみよ!」

俺は翔太と深田さんに屋台の宣伝を進展、二人は楽しげに手を繋ぎながら教室の外へ出て行った。

「今のは友達?」

「はい、同じクラスの子です。」

聞いてきた夏美先輩に俺はそう答えた。

「彼女も一緒だったわね。」

「中々のいいカップルですね。あの二人。」

「いいなぁ、学園祭デート!私も彼氏欲しい!」

「夏美先輩ならすぐに出来そうですけど。」

「全然よ!この間も合コン行ったのに収穫ゼロ。はぁ、どうしていつもこうなのよ!」

そう愚痴る夏美先輩。いい人だし、見た目も何中々なのに、どうして彼氏が出来ないのかみんな不思議がっている。それから暫くすると、また見慣れた顔が来た。

「やっほー!森くん!」

「おう、秋本。来たのか。」

誰かと思えば今度はバイト先の同僚の秋本だった。

「友達?」

「はい。バイト先の同僚です!」

俺は夏美先輩に秋本を紹介した。秋本もそれに合わせて自己紹介する。

「初めまして、白楽はくらく大学2年の秋本和美あきもとかずみです。森くんとは同じ本屋でアルバイトしてます。」

「こちらこそ。私は森くんの先輩で工学部3年の海野夏美よ。」

二人は挨拶を交わしながら握手をする。そして、秋本は俺の方を向き直って言った。

「焼きそばとホットドッグ美味しかったわ!ありがとう!」

「お、食べてくれた?こちらこそありがとう!」

「いえいえ。ちょっと調理してた女の子がハイテンションだったのが気になったけど、すごく美味しかったわ。」

「なら良かった。あの子、1年なんだけど料理の事になると目の色が変わるんだよね。」

春菜ちゃん、今日もノリノリで作ってたなぁ。学園祭前日のお通夜後みたいなテンションが嘘みたいだよ。

「ボラムとステイシーがカウガールのコスプレして呼び込みしてたのはちょっとビックリしたわ。」

「結構似合ってただろ。」

「ええ。着いて早々あの二人が私を見つけて『秋本じゃない!美味しいから焼きそばとホットドッグ買ってよ!』って言って連れてこられたけど、行った甲斐があったわ。」

「あいつららしいな。まぁ、喜んでくれて俺も嬉しいぞ。」

少々強引だと思いつつ、寶藍とステイシーがそれくらい仲良くなっている証拠だと思うと少し安心した。

「それと森くん!」

「どうした?」

「11月の頭にうちの大学も学園祭やるから来てよ!」

「おお、いいぜ!」

「ここよりも楽しくするつもりだから期待しててね!」

「ああ!楽しみだな。」

「じゃあ、頑張ってね!」

「じゃあな!」

そう言って秋本は嬉しそうに教室を出て行った。あいつの大学は確か東急東横線の白楽駅が最寄りだったよな。楽しそうだし、行ってみよう。

「中々の可愛い人ですね、モリタク先輩。」

「まぁね。ちょっとサバサバしてるけど。」

「そのサバサバ感がいいんですよ!」

「優太、サバサバ系が好きだったのか?」

「いえ、僕は蒼太です。」

「僕が優太です!あ、因みに僕はサバサバ系よりも長門みたいなコがタイプです。」

ダメだ。また間違えちゃった。それと、双子でも好みのタイプが同じとは限らないんだな。お客さんでそこそこ賑わい始めた頃にまた見慣れた顔が現れた。

「あ、いたいた!おーいタク兄!」

今度は春香だった。隣には友達らしき女の子も一緒にいる。

「よお、春香!よく来たな!」

「第一志望の学園祭に来るのは当然でしょ!」

「ハハハ、ありがとう。一緒にいるのは友達?」

「うん!同じクラスの秀子よ!」

「初めまして!同じクラスで、部活も一緒だった山村秀子と申します!」

「宜しく!俺は春香の従兄の森拓人です。春香がいつもお世話になってます!」

山村さんはパワフルな春香と対照的で少し大人し目の感じの子だった。でも礼儀正しいいい子だなぁとも思った。

「タク兄!焼きそばとホットドッグ超美味しかった!」

「ホントか?良かった!」

「ボラムさんとステイシーさんのカウガールすっごく可愛かった!ねぇ、タク兄。いい加減どっちかと付き合ってよ!」

「いきなりお前は何言ってんだ?」

「だってぇ、あんな綺麗な親戚がいるのは嬉しいし、それとタク兄と結婚できるのはあの二人のどっちかしかいないと思うし!」

「話が飛びすぎている上に殆ど自分の都合じゃねぇか。」

はしゃぎまくる春香に対しやれやれと思いつつ、俺は二人に展示ブースを案内した。

「コスプレしたり、屋台出したり随分と色んな所で色んなことやってたのね。」

「まぁな。」

「いいなぁ、大学生!私も大学入ったらいっぱい楽しみたい。」

「まず受験頑張れよ。」

「う…嫌なこと言わないでよタク兄。」

受験と聞いて急に青くなる春香に少し呆れつつ、山村さんにも話を振る。

「山村さんも受験するの?」

「ええ、国公立はこの大学にしょうと思ってます!」

「へぇ、春香と同じか。頑張ってね!」

「はい、ありがとうございます!」

「秀子頭いいから多分大丈夫よ!」

「そう言うお前はどうなんだ、春香?」

「この間D判定からC判定に上がったから大丈夫よ!」

エッヘンと胸を張りながら春香はそう言ったが、俺は少し心配でならなかった。

「まぁ、とにかく来てくれてありがとう!二人共楽しんで来てね!」

「うん、分かったよタク兄!」

「ありがとうございました!」

二人はそう言って楽しそうに教室を出て行った。

「可愛い子ね。」

「はい、従妹です。」

夏美先輩に聞かれて俺はそう答える。

「高校生?」

「そうですよ。」

「へぇ、じゃあ来年うちに入るの?」

「あいつが受験頑張ってくれればですけどねえ。」

「森くんが勉強見てあげればいいんじゃない?」

「そうしよっかな?」

まぁ、最終的にあいつがどこまで頑張れるか分からないけど、俺は来年一緒に通えることを少し楽しみにしていたりする。すると、入り口から声が掛かった。

「タクちゃーん!交代の時間よ!」

「後は私達に任せて!」

寶藍とステイシーだった。そうか、もうそんな時間か。

「了解!屋台今どうなってる?」

「凄い売れているわ!このペースなら今日も完売ね!」

寶藍は笑顔でそう言う。そして、俺と同じく屋台へ回る夏美先輩がステイシーに聞いた。

「ステイシーちゃん、今日少し気温高いみたいだけど大丈夫?暑くない?」

「平気です!だってタクトが似合うって言ってくれた服を途中で脱ぐわけにはいきませんから!」

「そう、わかったわ!じゃあ森くん行きましょう!」

「はい!」

寶藍とステイシーは教室に残り、俺と夏美は屋台へと交代した。

「どうもお待たせしました!」

「おう、モリタクに夏美!早速だがレジか呼び込み頼む!」

そう言われて俺が呼び込み、夏美先輩がレジに着く。

「焼きそばとホットドッグ売ってまーす!是非来てくださーい!」

俺は腹から声を出し、必死に呼び込んだ。声が枯れそうになったが、お客さんは安定してきてくれた。結局この日もホットドッグと焼きそばは完売。知り合いも来てくれて喜んでたし、本当にここまで頑張れて良かったわ。初日に続き、2日目もサブカルチャー研究会は充実した学園祭にすることが出来たのだった。

こんにちわ!

久々に連続投稿してみました。

しばらく出してなかったキャラを出すいい機会だったので良かったです!

次回は学園祭最終日です!

どのような形で終わるのか、是非お楽しみに!

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