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第46話 海は広いな楽しいな!

おはようございます!

皆さんお待ちかね?の海回です!

俺達西東京国際大学サブカル研究会の館山合宿は特に問題も無いまま2日目を迎えた。この2日目こそ、みんなが1番楽しみにしていたイベントがある。

「さぁみんな!いざ大海原へ!出発進行!」

「いや、航海に出るわけじゃないんですから…。」

ハイテンションで車を発進させた健介先輩に突っ込む俺。そう、これから南房総の海で海水浴をしに行くのだった。民宿の人が車を貸してくれたので、健介先輩が運転してみんなで海を目指す。幸い今日は天気がいいので楽しい海水浴になりそうだ。

「ふあぁ、眠いでござる。」

「ちょっと夜更かしし過ぎたかな…。」

眠そうな幹夫に俺はそう言った。昨日は川遊びをした後に普通に夕食をとり、風呂に入ってから学園祭の打ち合わせをやる…予定だった。最初のうちは普通にミーティングをしていたのだったが、途中でみんな気分が舞い上がってしまい、トランプやウノで遊びまくってた。まぁ、俺もだけど…。でも、今夜中にはしっかり決めておなかいとな。とにかく今日は折角の海だ。楽しまなくっちゃな。


「着いたぞー!」

健介先輩が運転する車は無事海岸に到着した。夏休みシーズンと言うだけあって、海水浴客がいっぱいだ。因みに俺達は出発前に水着をスタンバイしているので、上を脱げばいつでも海に入れる状態である。

「やったー!海だ海だ!」

「これが日本の海ね!アメリカの海と少し違うけど、賑やかで楽しそう。」

寶藍とステイシーも日本の海にテンションアゲアゲだ。

「さぁ、行くわよ。」

「ちょっと、夏美先輩。カメラを持ったまま海に入っちゃ駄目でしょ。」

夏美先輩はなぜかデジカメを持って海へと向かおうとしていた。壊れますよ。

「大丈夫よ。これは超耐水加工されているから平気!こういう思い出は沢山記録しなくちゃ!」

防水カメラか。随分すごい物持ってきたんだな、先輩。

「某は少し砂浜で身体を焼いているでござる。」

「流石は幹夫、よくわかってんじゃん!俺も付き合うぜ!」

幹夫と健介先輩はそのままシャツを脱ぎ捨て、砂浜に寝そべった。幹夫、お前このままだとチャーシューになっちまうぞ。あと健介先輩はそれ以上黒くなって一体何を目指すんだ?俺と双子、春菜ちゃんはシートを敷いたりビーチパラソルを立てたりとうちらの占有スペースのセッティングを黙々としていた。

「ふぅ、取り敢えず終わった。みんな、行くか。」

「はーい!」

そう言って真っ先に海へ飛び込んで行ったのは春菜ちゃんだった。元気いいな。

「僕達も行ってきまーす!」

「おう。流されるなよ、蒼太。」

「いえ、僕は優太です。」

「蒼太はこっちですよ!それに簡単に流されるほど僕達軽くないです。」

「悪かった。それとまた間違えてすまんな。」

双子達も海へ飛び込んで行き、俺も泳ごうとした時だった。

「タクト、ちょっと待って!」

誰かと思ったらステイシーに呼び止められた。どうしたんだ?

「何だステイシー?泳ぎに行かないのか?」

「もう、せっかちなんだから。その前にやる事があるでしょ?」

「やる事?」

俺が何だろうと考えていると、ステイシーはカバンから瓶を取り出した。

「はい、オイル塗って!」

「サンオイルか…ってマジで?」

「当たり前じゃない!日焼けし過ぎは美容の大敵よ!これは欠かせないわ!」

「いや…その…大衆の面前で男の俺が塗るっていうのはちょっと…こういうのは寶藍とかにやってもらったほうが…」

「キッ!」

「…すみません、塗ります。」

俺はステイシーの迫力に負けてしまい、結局塗ることにした。ステイシーはなぜかルンルンな感じで寝そべり、上の水着の紐を解いた。しかし、綺麗な背中だな。

「俺、オイルなんて塗ったこと無いから分かんねぇよ。」

「少し手で温めた後、全体的に薄く伸ばす感じでいいわ。お願いね!」

ステイシーは寝そべりながら俺にそう言った。俺はオイルを手に出し、言われた通り少し手で温めてから塗ろうとした。

「じゃあ、塗るぞ。」

「OK、Please!」

俺は少し緊張しながらゆっくりとステイシーの白い背中にオイルを塗っていった。肌がスベスベでなんていい手触りなんだ。この子の肌は。

「これで…いいか?」

「あふぅ…GOODよタクト!そ、そんな感じで…。」

気持ち良さそうな声を出すステイシーに俺は段々恥ずかしくなってきた。早く塗って俺も海に飛び込みたい。それだけ考えながら最後の仕上げをしようとしたのだが…。

「やっほー!タクちゃん!泳ごう!久々に競争しない?」

寶藍がトイレからごきげんな様子で駆けてきた。しかし、今の俺とステイシーの状態を見て、目を釣り上げながら詰め寄ってきた。

「ちょ…ちょ…何なよ!白昼からこんなハレンチな真似するなんて!サイテー!」

「違うんだ!これはステイシーにサンオイルを塗るよう頼まれただけであって、決していやらしい事なんて考えてないぞ!」

「そうよ寶藍。何下らないことでムキになってんの?あ、そうか。私の魅惑のボディーに勝てないから妬いてるんだ。」

なんとか誤解を食い止めようとしたのに、ステイシーは火に油を注ぐ挑発をした。これは…ヤバイかも。

「何ですってぇ!まったくもう!タクちゃん、まだ塗り終わらなそうなの?」

「いや、あとはここ塗れば終わるけど…。」

寶藍にそう答えた俺は、止めていた手を再び動かして、仕上げを終えた。

「じゃあ、もういいわね!行くわよタクちゃん!早く海に入ろう!」

そう言うと寶藍は俺の腕にしがみつき、豊満な胸を押し付けてきた。

「うわっ、ちょっと寶藍!行くのはいいけど、胸が当たってるんだが…。」

「良いじゃない!私の胸だって自信あるんだから!とにかく行くわよ!」

「待ちなさい!」

海に行こうとした寶藍と俺をステイシーの腕が掴み、止める。

「勝手なことはさせないわボラム!抜け駆けは許さないから!」

そう言ってステイシーは立ち上がって俺達を睨みつけていたのだが…。

「ちょっと!ステイシー!」

「何よ!まだ何か言うつもり?」

慌てた寶藍にステイシーがまた食ってかかったのだが…。

「わあっ!たがらステイシー!その…水着が…胸が…。」

俺は目を隠しながらステイシーにそう言った。オイル塗りたてでまだ水着をしっかり身につけていない状態で立ち上がったステイシーは、その胸が露わになっていた。しかしデカい。グラビアアイドル顔負けじゃないか。そしてステイシーもようやく自分の状態を理解したのか、自分の胸を見て、顔を真っ赤にして悲鳴を上げた。

「キヤァァァ!エッチ、変態!二人共、もう許さなないから!」

ドカッ!

「キャッ!」

「グヘッ!」

ステイシーの強烈な回し蹴りを食らった俺と寶藍は、そのまま砂浜へと倒れ込んでしまったのだった。痛え…。


「まったく…ひどい目に遭った。」

「ホントよ!いきなり蹴ることないじゃない。」

「元はと言えばお前のせいだからな。」

俺と寶藍は海に入った状態でそう話していた。オイル塗ってうっかり胸を見て蹴られるとか、どこのラノベ主人公だよ俺。

「あんたが鼻の下伸ばしながらオイル塗ってイチャついてんのが悪いんじゃない!」

「あれは誤解だ!俺はただ…頼まれただけであって…。」

「ふーん、タクちゃんは頼まれれば女の子の身体触るんだ。ふーん。」

「だから誤解だっつーの!いい加減機嫌直せよ。」

俺は必死で寶藍の機嫌を取ろうとするが、まだプリプリ怒っている。あ~あ、どうすんのよこれ。

「まぁいいわ!折角海に来たんだし、思いっきり泳ごう!」

「そ、そうだな。」

「じゃあ競争しよう!あの岩まで泳いで、先に岸まで戻ってきたほうが勝ちよ!」

「望むところだ!」

「負けたらアイス奢りだから!」

「ふん、いいぜ!勝負だ!」

そう言って俺達は沖の方にある岩に向かって泳ぎ出した。いきなりハプニングが続出したが、やはりこういうバカやる事もたまには良いのかもしれない。そう思いながら俺は寶藍に負けじと全力で泳いだのだった。

おはようございます!

海、行きたいですねぇ。

私はもう何年も海水浴に行ってませんが。

さぁ、次回は引き続き海回です!

きらびやかな水着美女達の活躍、乞うご期待!

それではまた会いましょう!

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