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第1話 予想外です!

さあ。

いよいよお待ちかねの新キャラクター登場です。

果たして拓人君はどうなるのか?

とくとご覧あれ!

やむ気配のない大雪の中、俺はなんとか電車に乗り、我が家を目指す。案の定、雪の影響でダイヤは大幅に乱れていた。勘弁してくれよ、もう…。

やっとこさ到着した家の最寄り駅から更に10分歩いて自宅に辿り着いた。寒い、今気温何度だよ?

「ただいまー!」

「お帰りー、寒かったでしょ?早く上がんなさい!」

迎えてくれたのは俺の母親、森京子もりきょうこだ。今年46歳だが、初見でうちの母親の年齢を当てることはほぼ不可能だろう。美人な上にぱっと見20代後半にしか見えないくらい若々しい。因みに仕事は在宅イラストレーターである。

「寒いからまず風呂入りたいんだけど。」

「もう出来てるから入ってきなさい。」

そういうことなので俺は風呂に入り、体を温めて夕飯をかき込む。

そして今日留学生アシスタントの仕事を引き受けたことを説明した。

「つーわけで、成り行きで引き受けちまった。」

「何言ってんの!あんたならそのくらいできるわよ!頑張んなさい!」

少々不安だったが、引き受けた以上頑張ろう…アシスタントも明日のテストも。

そう思いながら、夕飯と風呂を済ませ、テレビを見た後、そのまま眠りにふけった。


それからしばらくして、テストをすべて終えた俺は春休みに入った。しかしアシスタントの説明会に出るために何回か国際課に通っていた。余談だが、俺はその間に誕生日である2月14日を迎え、めでたく19歳になった。アシスタントは俺以外に3年生の山田隆やまだたかし先輩、2年生の片倉愛かたくらあい先輩と北野麗きたのうらら先輩の4人だった。

今回10人の交換留学生が来ることになっており、国はアメリカ、フランス、韓国、インド、タイ、インドネシア、ベトナムであること、男4人、女6人であること、全員留学期間は4月から一年間であることなどが教えられた。

3月になり、国際課の職員たちによって、続々と日本に到着した10人の留学生たちが空港からうちの大学の留学生寮まで送迎され、入寮していった。

そして、ついに俺達が留学生達と顔合わせをする前日となった。


その夜。俺は一枚のプリントを見ながらベットに寝転がり、考え事をしていた。

「どっかで見たことあるんだよなぁ。」

見ていたのは今回来る留学生の顔写真。その中のアメリカの女の子と韓国の女の子がどうも引っかかっていた。

「似てるような似てないような。でもやっぱりどっかで会った感があるな。」

結局その日は正解にたどり着くことはできなかった。

「まぁいいや!寝よ!明日になれば分かるっしょ!」

俺はそのまま爆睡。考えすぎて疲れちまった。


翌日。

朝の9時に俺達は学校内にある留学生寮の前に集められ、職員の女性に連れられて中に入る。するとミーティングルームには既に留学生達が座って待っていた。

「大丈夫?緊張してる?」

3年の隆先輩が心配そうに話しかけてきた。優しくて女子からも人気がある先輩である。

「はい、少し。」

「心配するな。君みたいに優しくてかっこいい子なら彼らも心を許してくれるよ。」

「あ、ありがとうございます!」

先輩の助言で少しリラックスした所で、職員が口を開いた。

「留学生の皆、おはよう!これから役所で必要な手続きをやるけど、そのアシスタントを担当するうちの学生を紹介します。皆、自己紹介して。」

職員に言われ、俺達は自己紹介することに。俺は一番最後だ。

「初めまして!1年生の森拓人です。日本での生活に不安があればなんでも相談してください。出来る限りアドバイスします。」

自己紹介を終えたとき、昨日気になっていたアメリカと韓国の女の子が驚きと喜びが混じったような表情で俺を見ていたように感じた。やはり俺と接点があるのか?

「じゃあ、15分後に出発するからそれまで準備しててね。」

職員はそう言うと先に部屋から出ていった。

俺は机に座り、時間まで待っていたが…

「ねえ!」

突然話しかけられた。前を向くと例の韓国の女の子が立っていた。黒いレザーのジャケットをストライプのタンクトップの上に着込み、ピッタリと肌に密着した黒い長ズボン、ブーツを履いている。なんというかセクシーだ。顔は韓国人特有の切れ長の目に白い肌、セミショートの髪を茶色く染めてよく似合っている。いかにも韓国の可愛い子って感じだ。

「どうしたの?えーっと尹寶藍ユンボラムちゃんだよね?」

「やっぱりタクちゃんでしょ!あたしよ!久しぶりー!」

その子は笑顔で尚且つ随分流暢な日本語で色々まくし立てながら俺の手を握ってきた。ん、待てよ。ユンボラム、ボラム?

…もしかして?

「アーッ!ひょっとして、桜幼稚園で同じだった…」

「そうよ!思い出してくれた?嬉しいなぁ!」

まさか出迎えた留学生が幼稚園の幼馴染だとは思わなかった。俺が驚いていると…

「ハロー、タクト!」

今度は例のアメリカの女の子が話しかけてきた。

「タクト、久しぶり!高校のとき以来ね!」

彼女はそう言いながら俺にニコニコ笑顔で話しかけてきた。ベージュのコートにジーパンを履いたシンプルだけどどこか大人っぽさを感じる服装。モデル並みの長身で髪は輝くような金髪ロングヘアー、透き通るような白い肌、目はコバルトブルーだ。まるでハリウッド女優のような艶めかしさがあった。それにしても日本語上手いな。

「えーっと、ステイシー・バーネットさんだよね。高校のときって…?」

「忘れたの?私の家に3ヶ月も住んでたのに?」

ん?アメリカに三ヶ月?そ~言えば、確かにいた。そこでは確かホームステイしてて、家族は両親と娘さん息子さんがいて…あ!

「あーっ!思い出した!ステイシーだ!」

「サンキュータクト!会いたかったー!」

そう言いながらステイシーは俺に思いっきりハグしてきた。さすがアメリカ女性。

だが俺は喜びよりも驚きに満ちていた。こんなところでかつての幼馴染とホストファミリーに同じタイミングで再会するとは誰が考えられるのか。

でも俺的には再会できたことはもちろん嬉しい。落ち着いたらみんなでご飯食べながら語り合おう。

そう考えていた俺だったが、事態は予期せぬ方向へ進むのであった。

ついにヒロインが出揃いましたね!

拓人君の生活はきっと賑やかで楽しくなるかもしれないですね(笑)

それと一つ謝罪したいことがあります。

今回ヒロインの他、新キャラクターとして主人公の母、三人の先輩が登場しましたが、拓人君の友人キャラを出せませんでした。

次回は、少しでもいいから出したいと思います!

ではまた次の話で会いましょう!

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