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第23話 それでいいの?

こんばんわ!

告白を断った拓人君ですが、果たして有希子の反応は…?

俺は先輩から思いもしなかった告白を受けた。イタズラとか彼氏のふりをお願いされたと思ったらこれが本気の告白だと言うから尚驚きだ。もし、ドラマでこのように美人な先輩が自分から本気の告白をしてきたら、恐らく男性はOKするというシチュエーションになるだろう。しかし、ここは画面ではなく現実世界だ。別に俺は有希子先輩が嫌いじゃない。たまにイジられて鬱陶しく感じることもあるが、嫌いになったことはない。でも俺は告白を断った。すると有希子先輩は複雑な表情で言った。

「私みたいな女じゃ物足りない?」

「いえ、そういう訳じゃないです。」

「じゃあ、どうして私じゃ駄目なの?」

有希子先輩は少し怒った表情で、中々答えるのが難しい質問をしてきた。

「いや、駄目っていうか…」

「もしかして森君、日本人の女の子が嫌なの?」

「いや、何でそうなるんですか?」

何でもろ日本人の俺が日本人の女の子を嫌いになるという思考に至るんだ?先輩、相変わらず考えの読めない人だぜ。

「だって森君、イケメンなのにクラスの女の子達ともあまり仲良くないみたいだし、その女の子達からアニオタだ、残念男だなんて思われて敬遠されるのは正直嫌でしょ?」

確かにそのことに関して俺は嫌になったことがある。どうしてアニメ好きが残念がられなきゃいけないんだろう。これだけは本当に理解出来ない。

「その一方、ボラムちゃんとステイシーちゃんはあなたのそんな所も好意的に受け止めて真心から仲良くしてくれる。周りの日本人女性は冷たいのに外国人の二人は受け入れてくれるから嬉しい。そう思っているんでしょ?」

「それは嬉しいですけど、別に日本人女性がそこまで嫌になったことはないですよ。」

だって夏美先輩や春菜ちゃんは俺と仲良くしてくれるし。有希子先輩、本当に何が言いたいんだろう?

「じゃあどうして?私はルックス以外にも森君の良い所いっぱい知ってるし、前の感謝の気持ちやあなたへの好意は本物よ!私とあの二人の何が違うの?」

俺は驚きながら有希子先輩の目を見る。バッチリとした大きな瞳には僅かながら涙が浮かんでいた。

「確かに有希子先輩は魅力的な人です。俺も目標にしている先輩の一人ですし、色々相談に乗ってくれたことも感謝していますよ。でも…。」

少し躊躇ったが、俺は将来の目標でもあり、自分の理想を正直に打ち明けた。

「俺は今、誰とも付き合うつもりはありません!学生時代の遊びの恋愛より、仕事をして、独立して、自信が持てた時に心の底から好きになった人と一緒になりたいんです!」

現にうちの両親も学生結婚じゃなく、お互いが仕事してる時に出会ってるからな。お互いが真剣に好きになり、結ばれて幸せな家庭を築く。これが俺の憧れる生活だ。

「森君、その考えは聞こえはいいわ。でも後悔すると思うよ。」

有希子先輩が真面目な顔で言う。

「何でですか?うちの両親も学生時代恋愛してないですけど。」

「あのね、社会に出たらあなたが思っている以上に時間なくなるわよ。でも学生は休みも出会いも社会人より恵まれているの。そこで学生時代から恋愛経験し、人との付き合い方を学ぶ。そして社会に出てからお金を貯めたりとか将来設計を考えて結婚に至る。こういうステップも大事よ。」

そう言われれば確かに説得力あるな。でも俺は中途半端な気持ちで「とりあえず付き合ってみる」という考えが嫌いだ。現時点で俺に恋心は目覚めていない。お互いに好きになることが大事な恋愛なのに、そんな半端な感情で付き合ったりしたら自分もつまらないし、相手だって糠喜びに終わってしまう。そんなのは嫌だ。

「ふぅ…。森君の気持ちは分かったわ。自分のことを好きでもない相手に無理やり迫るほど私も鬼じゃないし。」

「分かってくれましたか?」

「でも私、このまま諦めないから。森君が本気で私のことを好きになってくれるようにすればいいんでしょ?そうするから。ごめんね、時間とらせて。じゃあまたね!」

有希子先輩はそのまま手を振って駆け足で帰ってしまった。

「なんだかなぁ。喜んでいいのか分からん。まぁ、いいや!とにかく俺も帰ろう!」

俺は頭の整理をするために、すぐ帰宅して休息を取ることに決めたのだった。


翌日。

「モリタク殿、おはようでござる!」

「おう、モリタクおはよー!」

教室の椅子で本を読んでいた俺に、あとから入ってきた幹夫と翔太が話しかけてきた!

「おっす、おはよう二人共!」

俺も元気に挨拶した。

「モリタク殿、昨日の手紙の件はどうだったてござるか?」

「ああ、あれね。岡村綾子じゃなかったよ。」

「ほう、じゃあ本当に告白だったとか…。」

翔太がニヤけながら俺に聞く。す、鋭い。

「うん、信じたくないけどそうなんだよ。」

「ま、真でござるか?」

幹夫がびっくりした様子で目を見開く。声でけぇよ。

「ああ。しかも相手は有希子先輩だよ。驚きすぎてリアクションも取れなかったわ。」

「有希子先輩ってあの本仮屋ユイカにそっくりな人だろ!流石はモリタク、美人な先輩ゲットだな!」

「そんなんじゃねぇよ。いきなり告白されて付き合えるか!」

笑顔の翔太に俺は全力で突っ込む。すると二人共少し残念そうに俯いた。

「モリタク殿と有希子先輩なら絵になると思ったでござる。残念極まりない。」

「勿体無いぞ。まぁ、ボラムちゃんとステイシーちゃんがいたら、迷うよな。こりゃ。」

「いや、あいつらは関係ないだろ。」

そんな感じで話していると、バァンとドアが開き、見覚えがある美女二人が入ってくる。

「おっはよ~タクちゃーん♡」

「Good Morning!タクト、今日もvery、veryクールよ!」

勿論寶藍とステイシーだ。こいつらは授業まで時間があると、よく俺達の教室に遊びに来る。そしていつも俺に飛びついてくる。

「なんの話してんの?」

寶藍が聞いてきた。ラノベの主人公なら誤魔化すだろうが、仲がいいこいつらに隠し事は良くないと思い、正直に話した。

「いやぁね。昨日ラブレターもらっちまってな。イタズラだと思ったら本当に好きだとか言われてビックリしたよ。告白ってあんなふうに受けるんだなって。」

俺がそう言うと、二人はなぜか急に青ざめて俺に迫った。

「こ、告白?タクちゃんが?」

「タクト、その告白は勿論断ったわよね?!」

二人の中じゃ、俺が断ることが前提だったのは意外だった。まぁ、不意打ちで告白されてもねぇ。

「ああ、断ったよ。でも向こうは諦めてないっぽいからな。まぁ、いい人なんだけど。」

寶藍とステイシーはホッとした表情で胸を撫で下ろした。しかし、根本的な部分は完全に解消はされていない。これからまた告白されるかもしれないし、だとしたらまた対策を練らなければならない。そう思っていると時間が迫ってきたので寶藍とステイシーは留学生クラスの教室に戻り、俺達は授業を始めるのだった。

こんばんわ!

今回はちょっと長い台詞が多かったですね。

有希子は諦めてないとは言っていたけど、果たしてどう出るのか?

続きはまた次回です!

お楽しみに!

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