表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/91

第14話 拓人、襲来

お待たせしました。

イベント本番です!

俺達は部屋でコスプレ衣装に着替えた後、エレベーターホールに集合し、一度フロントで鍵を預けた後、会場に向けて出発した。

「みんな、気合入ってるな!忘れ物は無いか?」

「大丈夫です、先輩!準備は万端です!」

「そうか、よし!モリタク、初日はお前達にかかってるからな!」

「はい!」

健介先輩もやる気いっぱいだ。俺達はそのままバスに乗り、会場であるやすらぎの森ヘ向かったのだ。

「タクちゃん、似合ってるわ!カッコイイよ!」

「ありがとう!お前もすごく似合うぞ!」

「ホント?コマウォヨ!」

衣装を着込んだ寶藍もごきげんなようだ。それにしても本当に似合っていて可愛い。

「タクト!アタシはどう?」

今度はステイシーが笑顔で聞いてきた。

「お前もメッチャ似合ってんじゃん!惚れ惚れするくらい!」

「ありがとう、嬉しい!」

ステイシーもにっこり笑いながら俺にハグしてきた。こいつもマジで似合う。健介先輩のチョイスはドンピシャだった。俺達を乗せたバスはそのままやすらぎの森に到着。そして受付を済ませ、会場に入った。会場内は既に大勢のコスプレイヤーで溢れかえっている。見回してみると、どのコスプレイヤーも気合の入れようが半端なく、完成度の高いコスプレが沢山見受けられた。すると…

「おい、見ろよあの三人!」

「どれどれ?え、すごくない?」

「完成度高い!それにすごく美形だ!」

「まるで今にもエヴァに乗って出撃しそうね!」

なんて声が聞こえてきた。そう、健介先輩が俺、寶藍、ステイシーに指定してきた衣装。それは往年の人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のプラグスーツだった。俺は碇シンジ君の青いプラグスーツ、寶藍は綾波レイの白いスーツを着て、青いかつらと赤いカラーコンタクトを入れており、まるで本当にレイちゃんが画面から飛び出してきたようだった。ステイシーは惣流・アスカ・ラングレーの赤いスーツを着ている。元々金髪碧眼な上、スタイル抜群のステイシーはアスカのコスプレがぴったりだった。

「モリタク、どうだ俺のチョイスは?間違ってなかっただろ?」

「はい、他のレイヤーの方々に褒めてもらって嬉しいです。」

「先輩ありがとうございます!私、レイちゃん好きなんで、最高です!」

寶藍も嬉しそうだ。

「アスカ派の私も、こんなグレートな衣装をチョイスしてくれて本当に嬉しいです!ありがとう先輩!」

赤いスーツを着てツインテールを決めているステイシーもご機嫌だった。

「流石はモリタク殿!去年のルルーシュよりもハイクオリティでござる!」

「幹夫、お前もそれ似合いすぎるぞ!」

因みに幹夫のコスプレはアクセル・ワールドのハルユキだった。コンタクトを着け、学生服をバッチリと着込んでいる。今にもバーストリンクしそうだ。夏美先輩はマクロスFのシェリルだった。そこは俺達と同じ、エヴァのマリにして欲しいと思ったが、似合っているので文句は言わない。春菜ちゃんはイカ娘で、下川ツインズはタッチの拓也と和也だったが、どちらもよく似合っている。健介先輩は、全巻持っているというワンピースのサンジのコスプレをしていた。

「すみません!エヴァの三人、写真取らせてください!」

「サンジ様ー!こっち向いてー!」

「シェリルちゃーん!後で歌を聞かせてくださーぃ!」

俺達のコスプレは結構好評だったのか、入場早々他のレイヤーのみんなから写真を取らせてほしいとリクエストが殺到していた。よし、受けはいいぞ!すると、会場内の特設ステージからMCのお兄さんが出てきた。

「レイヤーの皆さん!おはようございます!今年もこの大イベントにご参加いただき、ありがとうございます!」

会場内から拍手が沸き起こる。

「今年も様々なプログラムを通して、皆さんの交流を深めていきたいと思います!皆さん、準備はいいですかー?」

「「うぉぉぉぉ!」」

お兄さんの掛け声に、会場のボルテージはますます上昇していった。

「ありがとうございます!それでは早速プログラム第一番といきましょう、どうぞ!」

お兄さんがそう言うと、後ろにあるスクリーンに文字が浮かび上がった。

「さぁ、まずは【一番美しいのは誰か?コスプレファッションショー!】エントリーされている方はステージ裏の受付までお願いします!」

コスプレファッションショーはモデルのファッションショーのように、ステージの真ん中をモデルの様に歩き、自身のコスプレを観客に披露するイベントだ。審査員が判定し、一番似合っているグループを決める。

「先輩達、出番ですよ!」

春菜ちゃんがそう言う。

「あ、ああ。行ってくる!行くぞ、寶藍、ステイシー!」

そう言って俺達三人はステージ裏ヘ向かったのだ。


「タクちゃんどうしよう?自信あったけど、他のみんなもすごく似合ってて不安だわ。」

「気にするな寶藍。お前も十分似合っている!俺達は俺達の様にやればいいさ!」

「そうよ、タクトの言うとおりだわ!アタシたちのコスプレが他の人に負けるわけないじゃない!」

寶藍は少し不安がっているが、ステイシーは自信満々だった。すると…

「なぁ、そこのエヴァの兄ちゃん達!」

後ろから声がした。振り向くと、ドラゴンボールの悟空、クリリン、ピッコロのコスプレをした三人組の若い男性がいた。

「はい、何でしょう?」

「いやぁ、そのシンジくんのコスプレよう似合っとるなぁ!どっから来たん?」

「僕達は東京の大学生です!」

「ホンマなん?ウチラは大阪から来たんや!」

「オオサカ…?ああ、たこ焼きが美味しいところね!」

ステイシーがそう答える。

「そうや!姉ちゃん外国の人やろ?日本語メッチャ上手いやん!」

「ありがとう!アタシはアメリカ出身のステイシーよ!」

「綾波もメッチャ似合ってるとるで!」

「ありがとう、私は尹寶藍!韓国出身です!」

「申し遅れました!僕は森拓人。生まれも育ちも東京日野市です!」

俺達は簡単にドラゴンボール三人組に自己紹介をした。すると悟空のコスプレをしたお兄さんが答えた。

「へぇ、国際色豊やん!ワシは山口雄二やまぐちゆうじ。東大阪の工務店勤務や!この二人はワシの可愛い後輩でクリリンが田口陽太郎たぐちようたろうで、ピッコロが小松正こまつただし。」

「まいど!」

「よろしく!」

三人が自己紹介をする。そうか、大工さんだったのか。どうりで体格がいいわけだ。マッチョな体型にこのチョイスはピッタリだと思うぞ。

「よろしくお願いします!いやぁ、皆さんよくお似合いですね!でも、グランプリは渡しませんよ!」

俺が悟空の山口さんにそう言う。

「それはお互い様や!まぁ、こっちも譲る気は無いけどな!」

山口さんも自信があるのか、簡単には勝たせてもらえないようだった。望むところだ!

「皆さん!準備はよろしいですか?番号を呼ばれた方から順にステージに出てもらいますんで、スタンバイお願いします!」

スタッフのお姉さんがそう言うと、みんな真剣な表情になって舞台袖に並び始めた。

「寶藍、ステイシー!全力で行くぞ!」

「アラッソ!」

「オーライ!」

俺が二人に声をかける。良かった。さっきまで緊張していた寶藍も少しほぐれたようだ。

「じゃあ行くぞ!俺達の!」

「「「フルパワー全開!」」」

その掛け声で更に結束が高まった気がした。さぁ、行くぞ!審査員もお客さんもみんな見てくれ!俺達の本気のコスプレを!

こんばんわ!

拓人くんのコスプレはエヴァのシンジくんでした。

作者も一度本気でコスプレをしたいのですが、中々時間がありません(泣)

次回はファッションショーの他に、楽しいイベントがまだまだ続くので、お楽しみに!

それではまた次回!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ