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第12話 プラニング!

久々の新キャラが登場した前回。

今回は彼らが何で集まっているかを書かせてもらいます!

「さぁみんな!いよいよ時が近づいてきた!今日は本番前の最後のミーティングだぜ!」

ホワイトボードにでっかく字を書いたあと、ハイテンションで金髪のギャル男…ではなく健介先輩が俺達に言った。そこには【第10回、コスプレフェスin箱根に向けての最終確認】と書かれている。すると夏美先輩が手を挙げて発言した。

「先輩、1年生三人がまだ来てないのに初めていいんですか?」

「えっ?あ、ホントだ!わりぃな!もう少し待つか。」

健介先輩は申し訳なさそうにペンを置いた。確かに、あと三人足りてない。すると暫くして…

「ごめんなさい!遅くなりました!」

ウェーブがかかった黒髪セミロングの女の子が入ってきた。この子は高山春菜たかやまはるな。経済学部経済学科の1年生だ。すると続いて…

「「ごめんなさい!授業が終わるのが遅くなって、遅れました!」」

息が合ったユニゾンで二人の男の子が入ってきた。彼らは下川優太しもかわゆうたとその双子の弟の蒼太そうたである。服装こそ違うが、一卵性なので顔だけだと全く区別が出来ない。二人共細身の体格で、中性的な感じの童顔が特徴で、学部も二人揃って法学部法律学科。ちなみに俺も未だに間違える。

「おお、みんなお疲れ!今度こそ全員揃ったから始めるぞ!」

「「「はい!」」」

三人が返事をして座ったところでようやくミーティングスタートだ。

「みんな!いよいよお待ちかねのゴールデンウィークが近づいてきた!そしてその日は箱根でのコスプレフェス!今日は当日の出発、集合時間、宿泊先、そして当日の流れの最終確認を行う!」

「先輩、質問してもいいですか?」

「ん、どうしたモリタク?」

俺が手を上げて質問する。

「俺ん家の車で行くのはいいんですけど、9人も乗れないですよ。」

そう。当日は箱根まで行くのだが、バスは金がかかる上に当日は間違いなく混雑する。なので車で行くことになったのだが…

「気にするな。そういうこともあろうかと俺も車を用意している。先週群馬の実家から乗って持ってきたのだ!」

マジか。いつも思うが、この人は本当に用意がいい。でもお陰ですし詰めにならないですむ。

「集合場所の変更はあるでござリますか?」

今度は幹夫が質問する。

「いや、前に決めた通り八王子駅集合で!そっちのがみんな来やすいだろ。」

「そうね。」

「グッドアイデアだと思うわ。」

寶藍とステイシーが同意する。

「宿の部屋割とかはどうなってるんですか?あと、食事とかは…」

春菜ちゃんが質問してきた。俺も少し気になってたところだった。

「部屋割はチェックインの時に何号室かわかるからその時に決めればいいさ。飯代はちゃんと費用に含まれているから、ちゃんと出るぞ!心配するな。」

どうやら現地で飯に困ることはないようだ。部屋は写真で見たところ結構良さそうなので、何号室でも構わないけどな。

「それと、モリタク、ボラムちゃん、ステイシーちゃん!」

「はい!」

「何でしょう?」

「どうしたんですか?」

俺達三人が先輩の所に向き直る。

「三人とも、初日の衣装はアレ(・・)で行くから!これは決定事項だからな!」

「まぁ、いいですけど。用意は出来てますし。」

俺がそう答える。このイベントはコスプレイベントなので、みんな自前の衣装を用意してくるが、俺達三人は初日の衣装をこの前の集まりで指定されていた。ちなみに俺が去年参加したときはコードギアスのルルーシュのコスプレをした。そして結構ウケた。他の女性コスプレイヤーから3回ほど逆ナンされて大変だったが…。

「あたしも平気ですよ、先輩!あのキャラ私も好きですし、自分でコスプレしても似合う自信があるので!」

寶藍が自信満々で言った。

「あたしもです!気合入れていきますので、ご心配なく!」

ステイシーも笑顔で答えた。

「よし!他のみんなは自分が一番自信のある物を用意してくれ!」

「御意!某も先輩があっと驚くコスプレを披露してみるでござる!ご期待くだされ!」

幹夫が立ち上がって、自信満々な感じで言った。こいつも去年俺や先輩と一緒に参加したが、ジャイアンのコスプレをしていた。どうしよう?あまりに似合っていたのを思い出して笑いがこみ上げてきたぞ…。

「よし!これで集合時間や部屋、食事等の確認は大丈夫だ!次は滞在中の注意事項だが…」

先輩が次の話題に移し、ミーティングは進む。その後盛り上がるに盛り上がったミーティングは夜まで続いたのだった。


「今日はこれで終わり!次回はいよいよ本番だ!もし何かわからない事があったらグループラインで聞いてくれ!なにせ、このイベントは我らサブカルチャー研究会の伝統行事だからな!楽しい思い出にしよう!解散!」

健介先輩がそう言い、俺達は帰ることにした。9人揃って寶藍とステイシーは寮、日本人学生は校門を目指して歩いていたが…

「タクちゃん!当日楽しみね!幼稚園のとき箱根行ったの覚えてる?」

「ああ、お泊り保育でな。お前が枕投げやろうって言い出して、俺達本気出し過ぎたら先生に怒られたもんな。」

俺も寶藍も昔から割りと活発な方だったので、結構無茶したりもしたな。まぁ、お泊り保育の枕投げ事件では部屋の花瓶が割れはしなかったけど倒れたり、俺がポットを蹴飛ばして湯がこぼれたりしたが。今思えばちょっとやり過ぎたな。

「ふん!そんな昔の思い出はあっても、ここ数年の思い出はないもんねボラムは。」

ステイシーが寶藍に噛み付く。

「あら、あんたにはあるっての?ステイシー…」

寶藍もそれに応戦する。

「あたしは高校時代にタクトと知り合って色々行ったわ!ミレニアムパークも行ったし、カブスの試合にだって行ったわ!」

そういえば、あの時も色々連れて行ってもらって楽しかったな。野球好きな俺にとって、アメリカでメジャーリーグの試合を生で見れるほど嬉しいことは無かった。

「ところでモリタク先輩!」

「どうした蒼太?」

「いえ、僕は優太です。」

ごめん、そっくり過ぎてやっぱり覚えられないよ。

「先輩はどうしてこのサークルに入ったんですか?」

「俺か?だって俺、アニメや漫画みたいなサブカルチャー好きだし。」

「意外ですね。モリタク先輩、見た感じやっぱりすごくカッコイイので、こういうの興味無さそうだと思ったんです。」

「そんなことないよ!アニメや漫画は俺の生活になくてはならないものなんだ!ましてやそのコスプレをする機会をこのサークルが毎年与えてくれるんだぜ!文句はないだろ。」

「は、はぁ。」

人は見かけには寄らない。何を好きになろうと見た目は関係ない。興味がある事を好きになればいいだけだ。

「それにしても拓人先輩。ボラム先輩とステイシー先輩まだ喧嘩してますけど、大丈夫なんですか?」

春菜ちゃんが俺に聞いてきた。

「ほっとけ。いつものことだし、そのうち飽きんだろ。」

後輩の君に変な心配をさせて申し訳ない。後で二人に言っておこう。その後留学生寮で寶藍とステイシーと別れ、近くで部屋を借りている先輩二人はそれぞれの家に歩いて帰っていき、実家が大学の近所の春菜ちゃんは自転車で帰宅、電車通学の俺と幹夫と双子はバスに乗って駅を目指した。その後、バスは駅に着いて、俺達は電車に乗り込む。すると…

「モリタク殿!」

「どうした幹夫?」

「当日はよろしくでござる!去年みたいに楽しもうではないか!」

「ああ!去年以上に楽しくなることを期待しよう!」

俺が幹夫にそう言う。去年のも楽しかったが、今年はもっと楽しくなるかもな!

「二人はどう?」

俺は双子に聞いた。

「僕はコスプレをしたことはないですけど、このイベントをきっかけに是非その魅力を知りたいです!」

「僕もアニメは好きなんで、一度してみたいと思ってたんです!楽しみですよ!」

「そうか!じゃあ楽しい思い出を作ろうな、優太!」

「いえ、僕は蒼太です!」

「僕が優太です!いい加減覚えてください!」

「ごめんごめん!」

相変わらず双子の区別ができない俺だったが、二人がとても期待していることは分かった。先輩として、後輩を楽しませなきゃな!その後も俺達は電車の中で雑談に花を咲かせ、それぞれの最寄り駅に着くまで楽しい時間を過ごしたのだった。

前回に引き続き新キャラ登場です!

今回でようやく拓人君達が何のサークルに入っているか明らかになりました。

でも、この濃いメンツなら多分どこに行っても楽しい思い出が残せそうですけどね!

次回は舞台を箱根に移します!

拓人君達は何のコスプレをするのか?

是非、お楽しみに!

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