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指さす方向の秋の高い空には黒い点が飛んでいた。




最初はカラスかと思っていたが、その黒い点はだんだんと大きくなって、鳥ではないと確信する。





「うー!うー!」




凛が眉間にシワを寄せ、うなる。


大きな黒い点は人影となってものすごいスピードで僕らに近づいて来た。



とっさに凛を突飛ばす。



「みーつーきー!!!」




黒い人影は魔法の発動音と共に僕の腹に何かをおもいきりぶつけてきた。




「ぐはっ……」



たぶん、貫通した。



僕の腹を………




気がつくと、黒い服を着た僕と同い年くらいの少女が僕に馬乗りになって、夕焼け色の目を怒りで燃やしていた。





「レイ様から全て聞いたぞ!おまえ、本当に最低だな!」



馬乗りになった少女が腹に突き刺さっている物をグリグリとして、さらにえぐってくる。




「さっさと出てこい!」




痛みに喘いで、でも、腹に刺さっている物をどうしても確かめたくて頭を上げる。





……傘が、とじられた真っ黒い傘が僕の腹に刺さっていた。




少女は柄の部分を両手で上からつかみ、まだ、僕の腹をえぐっていた。




「さっさと出てこい観月!」




「ゥゥアアアア━━━!」




凛が叫び、少女が傘だけ残し僕の上から吹き飛んだ。



魔法の発動音とドカーンッと、衝撃音が重なる。




「り、凛……だめだ………」




どうにか意識をつなぎ止め、肩で息をしている凛の腕をつかむ。




「んー!」



僕の手を払いのけて凛が少女の吹き飛んだ方向へ走る。




「り、凛…」





そこから僕の意識は途絶え、でも、すぐに赤い色と共に視界が戻る。




しかし、僕の意思はそこにはなくて、俯瞰しているように静かに見守るだけだった。



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