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「もう少ししたら動けるからね。頑張ってね」
優しい言葉。優しい声。
僕は素直に頷く。
頭の下の感触が柔らかい。もしかして、膝枕をされている?
「保障魔法がきいたから伝書鳩くん生きてる。値段に応じて損傷の程度が決まるはずだったと思う。伝書鳩くんの場合は燃えたり溺れない限り命は保障されるランクBだよ、きっと」
「はぁ…」
僕には何が何だかさっぱりだ。
「しっかしプレミアだよ。魔法使えない人間に出くわすなんてさぁ!あー本当に目が真っ黒!目の中に夜があるみたい!」
声が降りてくる。
僕は思わず目を閉じる。
「ご、ごめんよ!こわいことなんてないよ!私、伝書鳩くんを助けるよ!」
慌てた声に僕は目を開ける。
眼前に覆い被さっている声の主は木の面をつけていた。鉄製の面の大男と同じに目の部分だけくりぬかれた木のお面。
長い髪を頭の上で一つに束ねていて、動くたびにさらさらと揺れる。
「こわかったよね。かわいそうに…あの大男なら私がやっつけたから、安心して」




