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仮面の付け方を忘れないうちに顔にあてる。
髪を結い上げ私は今いる部屋を出ていった。
長く続く廊下を前へ前へ進むと、私の頭の中がどんどん新しい思考で満たされた。
まるで生まれ変わったようで、さっきまでの決意や自分に対する諦めなどが遥か遠くに行ってしまった。
私でない私を支配する大きな生命に誘われ、とても安心している。
一人ではない。
さあ、始めよう。
新しい世界の為に、消え去る準備だ。
まずは、このホテルに集まっている有力者どもの魔力を奪う。
そしてやっと死んだクソババアの備蓄魔法にそれらをぶちこんで……
ああ……震えるわ。
そんで、息子を呼んで、スミレもついてくるはずだから……後は空からやればいい。
駒は揃った。
きっと実現できる。
きっとじゃない。絶対しかない。
終わる、終わるよ。
終われるよ。




