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「伝書鳩くん……」


その声が後ろからした瞬間、神様も美しい景色も吹き飛んで、僕は洞穴の中へ駆け込む。


「だッ!大丈夫ですか!?」

黄色い目の人は上半身をわずかに起こして、僕を見上げた。

「……うん…」

声がとてもつらそうだ。

毛布がかけてあるので背中の傷の具合は確認できない。

「背中、縫ってくれたんだね、自分で縫えないもんね…きみがいてくれてよかった…」

「あの…他にできることがあれば言ってください」

「………」

面の向こうの目が戸惑うように揺れた。

「他に薬はないんですか?教えてください」

沈黙が怖くて僕は黄色い目の人の袋を差し出す。

「うん。大丈夫だから、伝書鳩くんはもう行っていいよ」

「………」

今度は僕が黙りこんでしまう。

大丈夫なんかじゃない気がする。

「もう少し休めば私も帰るよ。大丈夫だよ」

今すぐ面を取って顔色を確かめたい衝動にかられる。

僕は両手をぎゅっと握り締め拳をつくる。

「嫌です。僕はあなたをおいては行けません」

身体が震える。

「……だめだよ…行って」

黄色い目の人はつらそうな声で、でも、僕の申し出をしっかり断った。

「い、行きませんっ…あなたが治るまではここにいます。だって、あなたは僕を助けて斬られたんですよね?」

どうしてこんなに震えるのだろう。

寒くもないのに…







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